石原輝です
ケニアの携帯電話は通話やインターネットだけでなく、携帯電話での送金システムが非常に便利である。
送りたい相手の電話番号に、ものの1分もあればお金を送ることができるからだ。
都会で働く人たちが田舎の家族に仕送りをするのも今はほとんどがこの「M-PESA」と呼ばれる送金システムを使って行われている。
使い方も非常に簡単でシンプル。
まずは携帯ショップに行ってM-PESA登録をし、自分の番号にお金を入れておくだけ。小さな銀行口座のようなものだ。
必要な時には携帯端末を使い、送り先の電話番号、金額を入れると口座の残高からお金が送られるというものだ。残高照会も簡単にできる。
田舎へ行く交通費は高いし、誰かにお金を預けて持って行ってもらう危険度を考えると安全、安心、低価格。ということで多くの人が使用している。
都市部にはいくつもの
M-PESAエージェント(お金を入金したり引き出したりできるお店)があり、サファリコム(M-PESAを運営するケニアで一番大きい携帯電話会社)のイメージカラーである緑色で「M-PESA」という看板が100メートルも歩けば1件は見つけることができるだろう。
しかし問題は、そのエージェントがお金を持っていない事があると言う事だ・・・。
そのM-PESAエージェントは、サファリコムが直接営業しているのではなく、個人がサファリコムと契約をしてエージェントの資格をもらって行っているところが多いので、何万シリングと言う金額を常に持っていることは少ない。
要するに、10000シリングを送ってもらって今すぐ引き出したいのだけれど、そのエージェントが10000シリングの現金をそこに持っていなければ引き出すことはできないと言う事だ。「ATMが現金不足で引き出せません」みたいなもの。
ナイロビなどの大都市なら大きいM-PESAエージェントがすぐ見つかるし、銀行のATMでもお金を引き出すことができるのだが、田舎ではそうもいかない。
しかし、そんなトラブルを差し引いても余りあるぐらい非常に、非常に便利この上ないシステムなのだ。
そしてそのM-PESAに関する詐欺も多く存在する。
その手口で一番一般的なのは、MーPESAでお金を誰かから受け取った際にサファリコムから来る確認のメールをそっくりそのまま真似て偽のメールを誰かに適当に送り付ける。
メールを受け取った側は、「このお金は誰から来たんだろう?」と考えているうちにその送り主から電話がかかって来る。
「ゴメン、間違ってあなたの番号にお金を送ってしまったのだが。そのお金をそのまま送り返してくれないだろうか?」というものだ。
もちろんそれは偽メールなので本当にお金が送られてはいない。
それを信用して残高を確認せずにお金を送り返してしまう人がいるのだそうだ。
私の所にも何回もそんなメールが来た。
その都度必ず1分後ぐらいに電話が来て、先ほど書いたような言葉を言われる。
2度目ぐらいの時には頭に来て、
「お前はいったい誰だ?残高を確認したけど増えてないし、詐欺だろう?」とまくし立てたら、相手も乗ってきて「うるさい、送ったものは送ったんだ!今すぐ返さないとお前の所在を突き止めるぞ!今すぐ送れ!」となったこともある。
もちろん何度調べても残高は増えてないし、送られた履歴もないので詐欺であることは100%なのにその強気。どういう神経してるのだろう。
翌日電話をしてみたらその電話はもちろん圏外であった。
しかし最近は、そのようなメールが来たらすぐに電話の電源を落とすか、電話を取って
「ゴメン、M-PESAの口座持ってないんだよね、ご苦労様」とさらりと言うようにしている。
そのM-PESAは日々進化し続けており、いまや長距離バスのチケットも買えるし、電気料金の支払い、そして何とケニア航空の飛行機代金の支払いも日常になった。
しかし、
いくらM-PESAで簡単に、並ばずに電気料金が払えると言っても、以前のブログにも書いたが電気会社の請求書がめちゃくちゃなことが多いし、電気もすぐ止まるし・・・
(どう考えてもおかしい10倍増しで請求が来たり、雨が降ったらすぐに停電になる)
何か、発展する順番が間違ってないか??
と首を傾げたくもなるのである。