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わが国が海洋国として未来に展開していくためには、造船、海運、港湾、さらには経済といったハードシーパワーに加え、文化や政治思想などの魅力によって人々を動かすソフトシーパワーを身につけていかなければなりません。これは、海洋に関する知の集積でもあります。
これらパワーをベースとすることにより可能となる国家海洋戦略(海洋政策)を、人と海洋の共生をめざすことをふまえて確立することが、わが国にとって特に重要です。
秋山昌廣は海洋政策研究財団会長として、民間レベルからこの二つのシーパワー保持と海洋戦略の構築に貢献したいと考えます。

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初の日本インドネシア海洋安全保障ダイアローグの開催[2006年02月27日(Mon)]

2月20日、ジャカルタで「日本インドネシア海洋安全保障ダイアローグ」を初めて開催した。これは、海洋政策研究財団とインドネシア船主協会の共催で開くトラック2ベースのものである。

政府レベルでは、海賊問題を中心にした会議がこれまで開催されているが、海洋安全保障全体の問題を、日尼2国間で、包括的にかつ率直に議論しようとするのは初の試みである。

両国はアジア太平洋における海洋国家であり、それぞれ別々のあるいは共通の海洋安全保障の問題を抱えているが、それぞれが必ずしも両国の立場を十分理解しているわけではない。

特にマラッカ海峡問題は共通の課題であるが、双方の立場は一致しているわけではない。

課題としては、海賊に限らず、海上テロ、違法入国、違法漁業、武器・覚せい剤の密輸から、環境の問題、海洋資源開発の問題、EEZや大陸棚の境界設定の問題、国連海洋法にいう群島水域と通過航路帯に関する諸問題など枚挙に暇がない。

これらは個別に部門ごとに議論しても、なかなか解決策が見えないのである。しかも、各国の協力、国際協力も欠かせない。

このダイアローグは、海洋安全保障を担った海上自衛隊やコーストガードの幹部OB、学者、ジャーナリスト、研究者や専門家などで構成し、日本側は私が代表を勤め、白石隆教授(政策研究大学院大学副学長)が総括議長を務めた。

日尼の安全保障情勢、海洋安全保障問題、海賊・海洋テロ問題、日尼二国間協力などについて議論を展開した。

インドネシア側は政府も強い関心を持ち、ユオノ国防大臣がなかなか味のある基調講演を行った。日米安全保障体制を国際公共財と捉えていた。

尼側は、代表のベルナルド・ケンソンダック退役提督(前海軍参謀長)ほか何人かの退役提督と海洋安全保障研究者、現役の軍人、与野党の現役議員、海運経営者などで構成された。

マレーシアへの不信感や予想以上に米国への反発が強いのに驚かされる。(産経新聞…2月22日「湯浅博の世界読解」参照。現地でも新聞テレビで報道された。)

会議終了後、スラバヤにおいてインドネシア東部艦隊司令部を訪問したところ、同司令部の上級幹部全員で我々を向かえてくれた。

スラバヤにはPT・PAL造船所があるが、規模及び技術レベルがかなり大きく高いものであり、かなりの船舶を輸出している。



この時期インドネシアは雨季だった。1日中雨ということではなく2−3時間降り、それ以外の時間帯では太陽も出てくる。スラバヤでは市内に水が出て大変な交通渋滞となったが、緑が水を一杯含み、明るい南国は、暖かい落ち着いた雰囲気を漂わせていた。

このダイアローグは、今後さらに両国において、2−3回実施して、最終的にはレポートか共同宣言をまとめ、公表し世に訴えていきたいと考えている。(完)

Posted by 秋山昌廣 at 16:30 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

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