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わが国が海洋国として未来に展開していくためには、造船、海運、港湾、さらには経済といったハードシーパワーに加え、文化や政治思想などの魅力によって人々を動かすソフトシーパワーを身につけていかなければなりません。これは、海洋に関する知の集積でもあります。
これらパワーをベースとすることにより可能となる国家海洋戦略(海洋政策)を、人と海洋の共生をめざすことをふまえて確立することが、わが国にとって特に重要です。
秋山昌廣は海洋政策研究財団会長として、民間レベルからこの二つのシーパワー保持と海洋戦略の構築に貢献したいと考えます。
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「東日本大震災復興に関する海洋立国の視点からの緊急提言」舞台裏[2011年06月01日(水)]
27日、海洋基本法フォローアップ研究会は、標記の緊急提言を策定し、政府に提出した。
内容などは、海洋政策研究財団のブログをご覧いただきたい。
緊急提言の中身も資料として付いている。今回から、英文でも発表している

3.11大震災の後、私は、海洋問題を対象としたシンクタンクたる当財団は何か行動を起こすべきと考えていた。それがまさに「東日本大震災復興に関する海洋立国の視点からの緊急提言」であった。
政府の復興会議の向こうを張って特別の会議を立ち上げることも考えたが、ことは急がねばならない。悠長に研究会を何回も開催しているわけにはいかないので、海洋政策推進の場としてきた、この海洋基本法フォローアップ研究会を開き、識者から各種提案をしていただき、それをベースに緊急提言をすることにしたのである。

会議開催の相談を川端達夫代表世話人にしたのが5月13日、座長に前原誠司前外務大臣が復帰すること及び開催の日取りが決まったのもその日、つまり開催日の2週間前。とにかく、政府の復興会議の日程を見ると、我々の提言は遅くとも5月中に出さなければならないと考えた。

開催日が決まってから、発表者の先生方とコンタクトを取り、6人の方と週明けから10日間に2回ほど打ち合わせをして27日を迎えた。この間、並行的に緊急提言の文章を作成し、会議前日には代表世話人と座長に説明をすることができた。このようにスピーディーにことが進めることができたのは、これまでの研究会の勉強ですでにいろいろなことを研究していて、緊急提言の骨格は事前に我々の手で確定していたからである。

27日の研究会は、幹部の先生方すべてを含め多くの政治家と、研究会委員全員の参加を得、大成功裏に終わった。久しぶりに研究会発起人たる笹川陽平日本財団会長にも参加いただいた。
緊急提言は、この日直ちに枝野官房長官兼総合海洋政策副本部長に提出された。このアレンジは恐縮でしたが、前原先生にお願いした。官邸行きの先生方(川端達夫、中川秀直、西村康稔、加藤修一)は、会議当日最終セットできた。


上:(左から)川端達夫先生、中川秀直先生、前原誠司先生
 下:(左から)大口善徳先生、小野寺五典先生、細野豪志先生


何といっても、短期間の準備でまことに的確な提言をしていただいた下記の先生方に感謝したい。また、打ち合わせをしつつ、一両日で緊急提言の原案を書きあげた、当財団の寺島紘士常務の力量を讃えたい。

 放送大学副学長 來生新 氏
 東京大学大学院理学系研究科教授・研究科長 山形俊男 氏
 東京大学大気海洋研究所教授 道田豊 氏
 東京海洋大学副学長 竹内俊郎 氏
 東京大学生産技術研究所教授 木下健 氏
 (社) 海洋産業研究会常務理事 中原裕幸 氏


上:(左から)來生先生、山形先生、道田先生 下:(左から)竹内先生、木下先生、中原先生


各先生が提言に使用したパワーポイント資料を含めた提言パンフを編集作成し、近々発表する予定である。
秋山としては、何かアクション・プラン関係イベントの、企画・立案・実行を終えた気分である。


五百旗頭真 復興構想会議議長へ緊急提言を提出

Posted by 秋山昌廣 at 17:32 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

東日本大震災に思う−消費の5%を支援金として寄付しよう−[2011年04月11日(月)]
長い間ブログをお休みした。
生来の筆不精からだったが、今回の大震災に遭遇し、ブログのような発信手段があることの意義を再認識し、ここに久しぶりに書くことにしたものである。

この大震災プラス福島原発問題について、二つのことを表明したい。

一つは、被災者への支援である。
現場に駆け付けることもできず、直接助けることもできないが、何かしなければならないということで、誰しもが支援金、義捐金の提供を考える。私も、それなりに寄付をしてきた。

ここで、もう一度考えたが、被災者への支援、地域の復興、再建などには莫大な国家資金が必要となろう。いずれ増税は免れない。そもそも、現在の国家財政危機への対応として消費税の引き上げは避けられないし、これを支持する国民も60%前後に達している。私も支持している。
そこで、大震災後のこの時点で、自発的に自己の年間消費の5%(想定される消費税引上げ幅の最低水準)に相当する分を増税見合と考え、この際これを寄付に回してはどうか。全国民が実行すれば5兆円は下らないだろうし、100人が賛同するだけでも1000万円を超える寄付となるだろう。

そこで、我が家の1年間の消費額を想定し、その5%を日本財団の支援金口座に振りこむこととした。1口2000円で、インターネットで簡単に振り込める。20口、50口、100口・・・と、個人としては結構な金額になるが、消費税が10%であれば想定される当然の負担増だ。実は、税で取られるよりは今回のように自発的に寄付した場合有利である。日本財団はこの4月1日から公益財団となったので、日本財団に対する寄付は、寄付金控除の対象となる。来年3月ではあるが、税金の確定申告で寄付金の20-30%前後は返ってくるのである。日本財団への支援金提供は、下記を参照してほしい。

なお、日本財団への支援金提供については、過日海洋政策研究財団から関係者にお願いをし、多くの関係者に寄付をしていただいた。この紙面を借りて、厚く御礼申し上げたい。
日本財団は、被災者への支援を今直ちにやらなければならないという発想で、今月初めには笹川会長以下スタッフが現地に入って、死亡者・行方不明者1人につき5万円の見舞金を遺族に手渡しはじめた。その時手伝いに出た、海洋政策研究財団の職員が撮ったスナップを掲載する。

二つ目の点の説明は次回に譲る。書こうとする内容は、「東日本大震災と海洋立国の構築」である。

日本財団CANPANプロジェクトでは、震災直後に「東日本大震災支援基金」を立ち上げた。
詳細は、下記の日本財団CANPANプロジェクトホームページをご覧ください。
https://canpan.info/open/news/0000006465/news_detail.html





弔慰金・見舞金受領のため並ぶ被災者の方々



石巻市内



女川町

Posted by 秋山昌廣 at 09:58 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

日米修好150年・日米安保条約50周年記念シンポジウム(1)[2010年06月22日(火)]
6月17、18日、米国ワシントンのウィラードホテルにて、標記シンポジウムが開催された。海洋政策研究財団、日本財団、新米国安全保障センター(CNAS)、米国笹川平和財団が共催した。
日米から、それぞれ30人合計60人の識者が参加する大規模なもので、日本からは4人の政治家も参加した。議論は、日米関係の歴史を50年、150年振り返るとともに、グローバルコモンズ、地域的安全保障組織、貿易・経済・科学技術協力、日米安保と地域などをテーマにした、広範なものであった。初日の夕刻には150人の参加するガラディナーも開催された。

今年は、現在の日米安保条約署名50周年を記念したシンポジウムが日米でいろいろ開催されたが、米国にて、これだけの規模で、広範なテーマを対象に、祭典の要素も入れたものは開催されることはなかった。米国においては中国の台頭により日本との関係の重要性に対する認識が相対的に低下しつつあり、他方で日本の民主党主導政権により日米関係が緊張化・不安定化してしまった中で、日米同盟の重要性を、民間主導のシンポジウム開催及び広報活動を通じて強く発信しようと考え、主として当財団が企画したものである。

参加者は添付のとおりだが、日本側の推薦から、(以下称号等省略)阿川尚之、船橋洋一、林芳正、細野豪志、五百籏頭眞、入江昭、伊藤元重、金田秀昭、北岡伸一、小池百合子、小宮山宏、村田晃嗣、長島昭久、坂元一哉、笹川陽平、佐藤行雄、添谷芳秀、高見澤將林、田中均、豊田正和、梅本和義、山口昇、私など約30人が、米国からは、アーミテージ、アワー、チャ、コッサ、クローニン、デンマーク、フィック、ジアラ、グリーン、アイケンベリー、カプラン、マクデビット、モントゴメリー、ナグル、ナイ、パッカード、プリツタップ、サイダル、シファー、スペクター、ヴェスト(姓のみ。英文姓名は添付資料に。)など30人が参加した。



アジェンダは添付のとおりで、初日に、笹川による開会スピーチの後、日米同盟の現状と将来、日米関係150年の回顧をテーマに公開パネルディスカッション、その間に長島およびシファーによる基調講演が入った。この日のモデレーターは阿川で、パネリストは、船橋、坂本、ナイ、アーミテージ、入江、五百籏頭、スペクター、プリツタップの顔ぶれで、250人のウィラードルームは立ち見が出るほどの入りであった。(続く)




Posted by 秋山昌廣 at 11:38 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

4月のパリ、ワシントン訪問[2010年04月23日(金)]
久しぶりのブログである。どうも筆不精なので、これからも中断することがあるかもしれないが、気にせず書きたい時に書くこととしたい。

4月14日から、核安全保障サミットが終わった直後のワシントンを訪問した。訪問の目的は、私の所属する海洋政策研究財団などが6月にワシントンで開催予定の「日米修好150年・日米安保50周年記念シンポジウム」に関し、米側の共同主催者CNASと事前調整をすること、および最近の日米関係について要人と意見交換をすることであった。

ワシントンには、用務のあったパリから入ったが、例のアイスランドの火山噴火直前だったため、移動は事なきを得た。あと半日遅れていたら今回の米国行きは実現できなかったし、パリを脱出するのも大変だっただろう。ワシントンは今、俗に「戦争景気」と言われ、街並みがきれいで、身なりの良い男女が忙しそうに行き交っている。週末は旅行者も多い。ホワイトハウスの見学者が長蛇の列を作っているのが、宿泊したウィラードホテルの横に見える。



ワシントンの周囲はいたるところで開発が進んで、なぜか黒人の人口が減っている。ちなみに、パリでは市中心部から少し離れたボージラード通りに面した小さなホテルに泊まり、パリの下町を朝夕散歩をした。パリも郊外は別だが、歩いたところでは、パリの古い街を体感した。



6月シンポジウムにパネリスト参加予定のアーミテージ元国務副長官、同じ組織(Armitage International)で活躍するシュライバー元国務次官補代理、主催関係者のキャンベル次官補(国務省)、一般参加予定のミッチェル筆頭次官補代理(国防省)、マイク・モチヅキ(GW大学)などを訪問したほか、藤崎大使、秋葉公使、納富防衛武駐在官、中間一等書記官などに面会した。もちろん、CNASでは、担当のパトリック・クローニンアジア部長、フィックCEO、ナグル理事長と打ち合わせをし、また共同主催の米国笹川平和財団では岩竹事務局長と予算分担の調整を行った。海洋政策研究財団の小谷研究員が同行したが、彼が米側におけるサブ・ロジ・アレンジすべてを担当している。

会ったすべての人と、シンポジウムのほかに、最近の日米関係について意見交換した。先方からは、率直にどうしたらいいのかと助言も求められたりした。鳩山首相のこと、民主党政権のこと、民主党議員との関係模索などが話題だったが、米国も何か大変思いあぐねている風であった。面会したある米国要人は冒頭から、内閣支持率が20%台になったこと、ワシントンポストのコラムニストが鳩山首相を評し使用した“loopy”という言葉の解説、別の言葉でいいかえれば“crazy”だといわれ、唖然とした。

ワシントンに来た機会に、小沢さんと仕事をし小沢さんを近くで見ていたという元サイエンスモニター記者の岡孝氏およびヒューズGW大学准教授などと2時間にわたり小沢論を戦わし、さらに読売新聞ワシントン支局の岡本局長・小川特派員と、政局や日米関係について意見交換をした。この2日間に会って意見交換した人は、20人を超えた。

ついでに付け加えると、パリとワシントンを通じ、今回の海外旅行では、全く時差に悩まされることがなかった。こんなことは初めてである。年のせいであろうか、体調がすこぶる良かったせいであろうか。米国東海岸の出張が、いつもこうだと良いのだが。

順序が逆になってしまったが、パリではフランスの国際問題研究所(IFRI)が、4月の13、14日に主催した国際シンポジウムに参加し、発表を行った。このシンポジウムの全体テーマが、「日本防衛政策の進化」というもので、私に課された課題は、「日本と新しい非伝統的脅威」というものであった。



フランスで、2日間にわたり日本の防衛政策を議論するということに大変興味を持ち、窮屈な日程の下参加したのであるが、日本の防衛研究所から3人の研究員、防衛省から幹部1人、馴染みの政治学者数名が日本からの参加者で、国際会議というよりも日欧防衛対話のごとき感じであった。先方からは、フランスに限らず英、独、伊から研究者が参加したが、ほとんどの研究者が日本語を話すので、ヨーロッパでは今なお日本の研究がしっかりと維持されているという、何か新しい発見をしたような思いであった。

Posted by 秋山昌廣 at 11:14 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

年の初めに[2010年01月21日(木)]
少し遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。

私がこの財団で仕事を始めたのが2001年ですから、今年はちょうど私にとって10年目の節目の年となります。最初来た頃は、白地に絵を描くごとく、シップ・アンド・オーシャン財団をシンクタンクとするべくがむしゃらに走りました。財団の中に海洋政策研究所を立ち上げ、殆どの職員を研究員兼務とし、ポスドククラスの新規採用研究者4,5名を交えていろいろな研究プロジェクトを立ち上げました。

同時に、新規採用の研究者には個人研究もしっかりやってもらい、評価されれば学会その他で発表する機会を得てきました。この9年間、ポスドククラスの研究員は合計で20人以上の採用となり、すでに半数以上は、大学、研究所、公益法人などへと移っていきました。海洋政策部門において若き研究者が当財団で修業をし、財団勤務をキャリアパスとして、社会に巣立っていくのを見て大変うれしく思ったところです。

しかし、現在海洋に関するはっきりとした学問分野があるわけではありません。海洋政策と言えばさらに難しい学問分野になります。そのような状況の中で、2008年には敢えて海洋政策研究会(学会の前身)を立ち上げ、昨年末第1回の年次大会を成功裏に開催しました。このプロセスで、当財団は重要な役割を果たしました。今年は、この研究会をぜひ学会に格上げしたいと考えています。

この学会立ち上げ活動とは別に、海洋政策研究財団は、海にかかるいろいろな研究プロジェクトを企画しています。沿岸域を含む海洋管理、海洋安全保障の分野では、いくつかの国際会議を主催しています。今月には、早速「島と海に関する国際セミナー2010」と「新時代の日台対話」が東京で開催されます。海外の国際会議にも多くの役職員、研究員が参加します。また、招聘もされます。

海洋環境保全プロジェクト、海洋産業や関連技術開発の調査研究、海洋教育に関するプロジェクトなどいろいろと進めており、ご興味ある方は当財団のホームページや、ブログを見ていただきたい。財団全体の活動がわかると思います。ここ数年間で、職員や研究員の充実を図り、財団全体の活動を活発化させています。今時、シンクタンクが活動拡大しているのは珍しいといえますが、海洋問題に関する調査研究が極めて重要になってきているからと思います。また、それを我々は唱道してきました。

本年も、公益のため、全員で力を出して、社会のため活動を展開していく覚悟です。年初めですので、決意表明となりました。本年もよろしくお願いします。

Posted by 秋山昌廣 at 10:24 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

北京・天津の訪問と、北京・東京空の旅[2009年12月25日(金)]
笹川日中友好基金創設20周年記念サイト開設式典参加などのため、厳冬の北京を3日間(12/18-20)訪問した。この記念サイトは、人民日報内にある「人民網」というインターネットニュースサイトに、笹川日中友好基金の特別サイトを開こうとするものである。
いまや中国は、若い人を中心にして、活字新聞よりもインターネット上で情報を得るのが一般的で、ニュースなどはこの人民網を通じて見ているのだ。
しかも、こう言っては何だが、記事の内容が人民日報や新華社通信の報道内容よりリアルで全然面白い。
人民網を見ている人口はおよそ1000万人と言われている。開設を記念して、私も含め数人でパネルディスカッションを行い、動画番組が採録画された。ご関心の向きは下記参照。また、笹川日中友好基金ホームページに詳細が出ている。

今回は笹川日中友好基金運営委員がそろって北京入りしたこともあり、運営委員会が北京で開かれた。
21年度予算の執行状況、22年度事業計画、将来の課題など半日かけてじっくり議論を行った。

午後、「新幹線」(北京−天津高速鉄道)で天津に向かう。私にとっては、10月北京滞在時に、時間がなくて訪問を断念した所だ。
空港ターミナルのようなバカでかい近代的な北京南駅から出発し、最高時速343km出して天津まで30分。この新幹線、殆ど横揺れもなく静かで快適であった。
天津では「天津浜海開発新区」を視察する。これから5−8年かけて新港湾地区、工場地区、金融街、公園、住宅、物流施設、交通網などを完成させるという。従来の開発特区のような税制上の特別な恩典があるわけではないらしいが、国家が集中的に投資資金を配分するということである。
すでに、工場、住宅、交通施設などある程度出来上がっており、それを見るだけでもここ10年程度の間の中国のエネルギーを感じるが、現在までの投資の何十倍もの投資がこれから数年で行われるようとしている。今の中国では予定通り実施するであろうから(普天間代替施設とは大違い)、完成後の開発区を見るために5年後には必ずまた天津を訪れてみたいと考えている。
投資の宣伝をするわけではないが、詳しくは、「天津経済技術開発区」のサイトを参照。写真も、このサイトから借用。



北京から成田へ帰る飛行機の中で、初めて飛行機に乗った時のように、窓から見る外の景色にくぎ付けとなる。
快晴かつ透き通るように空気がきれいで何でもよく見える。
北京空港を飛び立つと、北京の周囲の山脈や山々がはっきり見える。万里の長城辺りの山までは見える。窓の風景が高層ビルの林立する超近代的な北京から一歩郊外に出ると、昔ながらの農村の集落が点在しているのが手に取るように見える。農村は貧しいといわれるが、この辺りの農村は一時は万元戸が輩出したところで、貧困地というわけではない。伝統的な中国の住居がこぎれいに集落を形成している。

突然、アパートや工場や高層ビルが目に入ってくる。客室内のTVで確認すると、ここは昨日訪問した天津地区だ。とにかく新しい構造物が沢山目に入ってくる。工場、倉庫、オフィスビル、マンション、政府庁舎、高速道路、鉄道などなど。
そうこうする内に渤海湾の上空に出ていく。海岸地区では、昨日見た開発地区とは別のいくつかの開発地区が目に入ってくる。安い賃金の労働力が豊富に供給され、他方で国内需要が拡大の一途である中国の現状からすれば、10年後にはこの辺りは広大な臨海工業地区になっている可能性がある。渤海湾の奥が北の方までかなり見通しがきき、何かまさにグーグルの航空写真(http://maps.google.com/参照して下さい。直接借用するのは難しそう。)をそのまま見ているような錯覚に陥る。

飛行機は大連の真上を通過する。旅順港を含め大連の街の姿が手に取るように見える(ついでだが、グーグルの航空写真では、停泊中の軍艦まではっきり見える。飛行機からはもちろんそれは見えないが。)のには驚いたが、飛行高度は14000m位あった。
遠方は100km先まで見えるという感じであった。大連の半島の形を見ていると、大きさに違いはあるが、何か函館の地形を思い出す。それにしても、中国大陸の冬は、山岳地方も平野も緑の全くない薄茶色の大地であった。

続いて、朝鮮半島を横断する飛行ルートに入り、まさに仁川上空から、ソウルの南を通り東海岸に抜けていく。
ところどころに、薄茶色の地上に真っ白な八つ手のような形が張り付いているところが、いくつも出てくる。
よく見るとスキー場であることがすぐ分かるが、周りには全く雪はない。気温がかなり低いので人工雪が十分作れるのだな、ということが分かる。
それにしても、殆ど町の近くまで人工雪のスキー場があるから、よほど寒いのであろう。

日本海を渡り山陰地区から日本に入ってくる。とたんに、平野まで真っ白になっているのが目に入る。シベリヤから入ってくる湿った空気は、日本列島で全て降雪となって地上に降り、朝鮮半島、いわんや中国には雪をもたらさないのが手に取るように理解できる。豪雪被害もあるので評価は難しいが、北東アジアでは、自然が運ぶ恵みの水分は日本が独り占めにしているのである。
太平洋側に出てくると、雪は全くなくなり、紀伊半島を抜けると、眼下に駿河湾、左手に富士山の全景、前方には伊豆半島と相模湾、さらに三浦半島、東京湾、房総半島までくっきり見ることができた。
余りの高い透視度に一人感激して、以上を書きました。写真というわけにはいかないが、飛行機からの風景を、読者の想像力でご判断ください。

Posted by 秋山昌廣 at 13:37 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

日本海洋政策研究会第1回年次大会が開催される[2009年12月10日(木)]
日本海洋政策研究会の第1回年次大会が、12月6日の日曜日、東京大学(本郷)の小柴ホールにて開催された。
本研究会は学会発足前の暫定組織で未だ会員も少なく、どのくらい人が集まるのか心配だったが、定員170人のホールに130人位は入ったので、この点では大成功であった。
まずは、実行委員長の奥脇直也東大教授、寺島紘士事務局長に感謝したい。



基調講演では、栗林忠男(慶大)と小池勲夫(東大)両名誉教授が、海の総合管理を目指した海洋政策(国際法の視点)と我が国の第4期科学技術基本計画における海洋科学・技術研究をとりあげた。



続くパネルディスカッションでは、海洋政策研究へ向けての分野横断的連携の模索について、城山英明(東大)、磯部雅彦(同)、浦辺徹郎(同)、山形俊男(同)、来生新(横浜国大)、角洋一(同)、櫻本和美(東京海洋大)という7名の我が国著名な海洋関連教授が討議したが、これは内容もさることながらメンバーからしても圧巻だった。




午後からは応募論文の発表となったが、海洋資源開発、海洋保護区、海洋科学調査、海上交通の安全など多岐にわたるテーマについて、8人の研究者からそれぞれ内容のある報告がなされた。
海洋と言っても、資源開発、環境保全、生態系保護、科学調査、安全保障、国際法、気候変動、漁業、沿岸域管理など多くの分野があり、かつそれらが相互に関連しあっているので、いろいろな分野の話を勉強できて、実にエキサイティングな年次大会であった。

この日本海洋政策研究会は、海洋政策学会を立ち上げようと4年前に私が提唱し、財団の役員や研究者、知己のある学者・先生方を抱き込んで検討を始めたものだ。
途中で1回断念しかかったが、熱意ある支持者の協力で昨年暮れに、何とか日本海洋政策研究会が発足した。
小宮山宏前東京大学総長を初代会長にお願いし、研究会は順調にスタートしたが、年次大会がうまく開けるかどうかはずっと私の心配の種だった。
開催1ヶ月前からは、私自身、会員募集や大会への参加募集活動を本格化させ、メールや電話などで勧誘し、最終的には冒頭のような結果を生んだので、ほっとしたものである。
私は、研究会副会長として閉会の挨拶を行ったが、そこで大げさだったかもしれないが、「感無量」などと言ってしまった。本心だった。

さて、これから、海洋政策研究活動が大学や研究機関さらには政府、企業などでも大きく展開していけるように、この研究会を発展させていきたい。当面は、正式な学会への昇格を目標として、会員の確保と研究会の活動を強化する予定である。
研究ジャーナルも発刊する予定である、研究奨励制度も導入する予定である、2010年12月初旬に第2回年次大会を、より大きなものとして開催予定である。
ご関心のある方は是非参加いただきたい。
下記サイトの最後のところを参照してください。なかなか興味深い学会だと思っている。

http://www.sof.or.jp/jp/topics/09_05.php

Posted by 秋山昌廣 at 13:46 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

東アジア海洋会議(The East Asian Seas Congress 2009)に出席して[2009年11月25日(水)]
3年前中国海南島の海口で開催された前回の会議に引き続き、マニラで開催された今回の会議にも参加した。
マニラは本当に久しぶりの訪問だ。前大使の山崎さんも、その前の大使の湯下さんもよく存じ上げながら、結局任期中に訪れることがなかった訳だから、6年以上もの間、来ていなかったことになる。
私にとってのみならず、日本にとってフィリピンは結構遠い国なのかもしれない。
車で走っただけの印象だが、街が特別大発展したような感じは受けない。
相変わらず貧困と不清潔を感じさせるし、中国と比べても仕方がないが、この国はどうしてこう停滞してしまったのであろうか。

しかし、フィリピンはその外交面での活躍は一目に値する、というかアセアンの中でも、アジアの中でも外交活動における存在感は結構大きい。
そんな背景もあり、このフィリピンを拠点に、長い間国連(UNEP)の支援でPEMSEA( 東アジア海域海洋汚染防止管理パートナーシップ)が活動を続け、現在もその第2期の活動が展開されている。
この2期目には日本も中国、韓国とともに政府レベルの支援を行い、また、当海洋政策研究財団も物心ともに支援協力を行っている。

PEMSEAとフィリピン政府が共催するこのEAS国際会議には、丸1日を使って、海洋政策研究財団がOPINEAR(東アジア海洋政策研究機関ネットワーク)の協力を得て主催するワークショップを開催した。
テーマは、「沿岸・海洋管理(Coastal and Ocean Governance)」で、最後のセッションでは立法府議員と専門家や若者との対話を企画するユニークなものであった。



大変な盛況で、130人の部屋に立ち見が出るほどだったので、午後には机を取り払い、椅子席だけにしたが、それでもなお立ち見が出てしまった。
この会議の内容は、近々財団か寺島常務のブログに出ると思うので、ここでは省略する。

私はこの財団主催のワークショップで挨拶をし、あとは会議に参加して議論を聞き勉強をし、テーマに関する現状の展開を把握することが目的であったが、直前になって、地域の大陸棚問題が議題のワークショップで、日本の大陸棚延伸申請についての考えを説明することが求められた。



日本側からの説明者が直前になっても決められなかったとのこと。
たまたま会議に参加する秋山が暇そうだということで話がきたのであろう。
しかし日本の立場を説明する良い機会なのでこれを引き受け、それこそ一夜漬けで資料を作り、知識を詰め込み、情報を集めて説明をした。議論にご関心のある方は、パワーポイントの資料を添付するのでご覧いただきたい。



質問では予想されたことではあるが、沖ノ鳥島のステータスについての私個人の見解と、中国・韓国から出された口上書(沖ノ鳥島は岩であって島でないから、EEZや大陸棚延伸の起点にはならないので、沖ノ鳥島周辺の大陸棚延伸申請を審議しないように、と注文する内容の口上書)への国連CLCS(大陸棚限界委員会)の対応ぶりについて、説明を求められた。
前者は、国連海洋法条約の規定の解釈の問題であること、国家行動によりすでに沖ノ鳥島は島として国際関係においても慣習法的に確立していること、無人島をEEZや大陸棚の起点にしている例は世界的にも一般化していることなどから、これは島以外の何物でもないと答えた。
後者については、委員会側の対応を国連の発表文に従い丁寧に説明をした。
つまり、大陸棚限界委員会は条約の解釈は行わないこと、委員会は提出された情報とデータを検討して勧告を出すこと、したがって日本からの大陸棚延伸申請に関しては、小委員会ですべてを対象として検討すること、ただし委員会が別途決定するまでは口上書に指摘された部分に関する小委員会の勧告に対して行動を起こすことはないことを決定した、と。

なお、同ワークショップに参加したCLCSのガロ・カレラ委員は、委員会は島か岩かという条約の解釈の問題は取り扱わない、委員会は提出された情報とデータを専門家の立場で検討し勧告をする、沖ノ鳥島に係る口上書の問題にこの委員会が対応することはない、と明言したのを確認できたのは収穫であった。

なお、今回の国際会議にはいろいろなテーマとワークショップが数日間かけて実施されており、日本からも財団関係者、財団が声をかけた人たち、東大の海洋アライアンスから参加した若者、地方関係者などを含め15人程が参加したのは、民間の主催する国際会議においては大変珍しいことだと思う。
3年ごとに開催されるこの会議を、近い将来日本で開催すべきと感じた次第である。


Posted by 秋山昌廣 at 14:30 | この記事のURL | コメント(3) | トラックバック(0)

北京大学での講義 その2 Lectures at Peking University (2)[2009年11月10日(火)]
北京大学の宿泊施設に1週間滞在し、研究室も提供され、久しぶりに大学キャンパスを楽しんだ。
大学構内を毎日散策し、全寮制の学生がたむろする生活エリアで学生気分を味わい、講義終了後も一部学生と意見交換をしたりした。
生活の匂いのする写真は撮れなかったが、キャンパスの静寂で美しい所を撮った2枚を掲載する。


大学構内の通り




大学構内の池


なお、美しいキャンパスというなら、隣の清華大学のキャンパスも推薦したい。
広いし、緑が多く、歴史的建造物などがあり、北京に来たら一度は尋ねる価値のある観光スポットである。

I enjoyed staying at Peking University for a week and being provided an independent office in the School of International Studies. I walked around the campus every day visiting the living areas of the students all of whom stay in dormitories of the university. The campus keeps beautiful spots and quiet areas with much greenery and academic feeling. The campus of Qinghua University just next door to Peking University is also beautiful.


さて、北京大学では、あと「日本の防衛政策とその課題」及び「日米同盟の展開」と題する講義を行った。
興味のある方は、使用したパワーポイントの資料を添付するので参考にしてほしい。




当初は大学院生を対象に講義をするものと思っていたので、事前に作成した資料は、かなり専門的かつ資料的価値を意識したものだった。
ところが、学部学生が相手と知り、北京に着いてから資料をかなり修正した。
中国の研究者のレポートの中には、往々にして思いこみないし自己主張の強いもの、あるいは政府見解に沿ったものが多く見られるので、論文というのはオリジナルの資料や確かな証拠をベースに物事を論じなければならないということを、教えたかったからで、例えば日本の防衛政策を論じる人が、日本の防衛大綱を原文(中国語訳で良いが)できちんと読んだ人がどのくらいいるのであろうか。
また、日米関係を論じる人で、2005年の日米共同声明を全文読んだ人がどのくらいいるのであろうか、と常々感じていたからである。修正後の資料も、原文をなるべくのこすようにしたので、細かい字が多くなってしまった。
それはそれとして、二つの講義に於いて出された学生からの質問は、下記のとおり、一部にドグマ的なものがみられるが、全体としてはかなりまともなものであった。

I presented two more lectures at Peking University, entitled “Japan’s Defense Policy and its Challenges” and “Development of the Japan-US Alliance.” Attached are the Power-Point references for the lectures.
These references include copies of original papers that are important to read in order to understand Japan’s defense policy and the Japan-US alliance. The students should study the National Defense Program Guidelines and the Joint Statement by the Security Consultative Committee, February 2005, in the original-paper-reading oriented manner which I think Chinese students and researchers tend to lack.
The students’ questions are interesting and show good thinking on these issues although a few are dogmatic. The questions are as follows.


日本が軍隊を再建すれば日中韓に「安全保障のジレンマ」が発生しないか。また、日米同盟により期待される日本に対する拘束力が弱まらないか。
/ 第2次世界戦争から時が経った今、日本の防衛政策は一定の制限の下にあるべしとの国際世論に、実質的な変化が出ていると見るか。
/ 中国の国防費は世界のトップ3に入った。日本の防衛予算に影響を与えると思うが、防衛予算に今後何か変化が起こるのであろうか。
/ 度重なる内閣改造は、防衛政策形成に大きな影響を与えてきたか。

Doesn’t reconstruction of Japan’s defense forces result in a security dilemma between China, Japan and Korea? Does it mean the weakening of the US power over Japan? / Do you see a change now in the international community’s view that Japan’s military power should remain limited? / Does it affect Japan’s defense budget that China’s defense budget has become among the world’s top three? What is the change? / Does the frequent change of the cabinet in Japan affect Japan’s defense policy?


日本の防衛政策はより弾力的なものになろうとしている。
その場合、「自衛」の定義をいかにして明確にするのか。
/ 自衛隊の新しい変化は憲法9条に取り組むこととなるのか。その場合、近い将来、同9条は修正されるのか。
/ 戦争遂行と防衛との違いは何か。防衛技術や武器は、結局日本に攻撃力を付与するのではないか。

How is the definition of self-defense made clear while the defense policy is being oriented toward flexibility? / Does the change of the Self-Defense Force include revision of Article 9 of the Constitution? Does the revision come soon? / What is difference between warfare and defense? Does the modernization of defense related weapons and technologies provide Japan offensive powers?

ウルムチ暴動もこれあり、中国でもテロリズムは深刻な懸念となっている。対テロ対策で、日中が協力できることはあるか、あるとすればそれは何か。/ 中国では軍の車両は幾つかの特権(速度制限なし、交通違反罰則なし)を保持するが、日本はどうか。/ 靖国神社問題をどう思うか。鳩山新首相はいかに対応するのか。

China is concerned about terrorism facing the riot in Urumqi. How can China and Japan cooperate in fighting against terrorism? / Chinese military vehicles have privileges such as no speed limit and no penalty against breach of driving rules. Does Japanese military have the same privileges? / What do you think of the Yasukuni Shrine problem? How does PM Hatoyama deal with it?


共通の利益を分かち合う日米の強い二国間関係は、今後ともずっと続くのか。
/ 日米同盟は、地域に平和をもたらすために、どのように適用されていくのか。
/ 官僚主導から政治主導の政治への移行は、日米同盟にいかなる影響をもたらすか。

Do the Japan-US strong relationships continue for as long a time as both share common interests? / How is the Japan-US alliance applied to the peace and stability of the region? / How does the shift from a bureaucracy-led government toward a politician-led one affect the alliance?


北朝鮮のミサイル脅威に関して、6者協議への日本の立場はいかなるものか。
新しい提案でを出すのか。
/ 問題になりつつある海洋安全保障に関して、日米中3国はいかにして協力体制を築くことができるか。
/ バラクオバマ大統領のノーベル賞受賞を、どのように思うか。

What is Japan’s stance toward the six party meeting confronting the threat of the long- range missile capability of North Korea? Is Japan going to submit a special proposal to the meeting? / How can China, Japan and the US establish a cooperative scheme against the emerging maritime security issues? / What do you think about Barack Obama winning the Novel Peace Prize?

Posted by 秋山昌廣 at 11:55 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

北京大学での講義 Lectures at Peking University[2009年10月28日(水)]
今月11日から1週間北京大学に滞在し、国際研究学院にて3つの講義を行った。昨年末以来、私は同研究科の招聘教授を務めている。


北京国際研究学院


今回は、学部の学生を対象に、「日本における政治の大変化」、「日本の防衛政策とその課題」そして「日米関係の展開」について、それぞれ1時間ほど英語で講義をし、残り3-40分は質疑を行った。
日本の海洋政策についてもレクチャーを依頼されていたが、今回は時間の関係で防衛政策のレクチャーの中で紹介するにとどめた。
韓国とともに中国においては、日本の新しい海洋基本法に強い関心がある。
次回は、1時限をあてて説明しようと考えている。なお、同研究科の学生は、英語の授業があることが前提になっていて、それなりに英語力を身につけている。

I lectured three times at the School of International Studies, Peking University, to under graduate students a couple of weeks ago while staying at the University for a week. Topics for the three classes were “A Big Change of Politics in Japan,” “Japan’s Defense Policy and its Challenges” and “The Development of the Japan-US Alliance.” More than 100 students attended my first lecture.



いずれのテーマについても学生の反応は強かったが、特に日本における政治の大変化の講義には100人以上の参加があった。
使ったパワーポイントの資料を添付するので、講義にご関心のある方は参考にしていただきたいが、レクチャー終了後に出された彼らの質問が、実に興味深かった。日本の政治ないし政治の変革を素早く理解し、なかなかポイントを突いた質問が多かった。
そして、中国の若者、といってもインテリ層というべきだが、日本のことについてどのような関心を持っているのか、この質問の中からうかがい知ることができる。
実は時間の関係で半分も答えられず、いずれブログで返答するからということになっている。

質問票を取ったので、後で彼らの質問が全部わかったわけである。これを簡単に紹介すると以下のとおりである。

After my lecture they had so many questions that I could answer less than half in the limited time. Therefore, I promised them that I would answer later on my blog. Their questions follow. I can show their questions because I gathered the written paper from the students. I found the questions very interesting and appropriate.



(総選挙と政治システムについて)
民主党はだれが支持したのか。国民は自己中心的で政治には無関心なのではないか。
官僚主導から政治家主導への変化が支持された理由いかん。
基本的に多くの基本政策を共有する民主党と自民党により、真の二大政党体制が確立するのか。小選挙区制と比例代表制の違いを知りたい。

(新政権について)
政治家主導政治のコストと問題点。この変化の効果は果たして出るのか。
新政権は経験不足から問題解決は困難ではないか。
民主党の掲げた公約を実施したら巨大な予算が必要ではないか。
現状を変えることには常に多くの障害と困難が伴うが、本当に乗り越えられるのか。
民主党は他の連立小党の意見を実際聞くのか。

(外交関係)
東アジア共同体構想は、将来どこの国がリーダーシップを取るのか。
日本がアジア諸国と相互信頼を確立するために、最も重要なことは何か。
将来日中韓の3国間で共通の教科書が作成されたならば日本はそれを採用するか。
米国と北朝鮮の直接対話について日本はいかに考えるか。日米間の対等な関係とは何か。

Regarding the general election:
Who voted for DPJ? Most people are indifferent to politics, just focusing on their own development. The reason why the change from bureaucracy-led to politician-led government was supported? The two big party political system is going forward while LDP and DPJ are sharing basic policies? The differences between the single-seat constituency and the proportional one.

Re. the new administration:
The cost and challenging matters for the politician-led government. Can it be expected to be effective? The lack of experience brings no history of addressing the issues. Bringing about the promises in the DPJ election manifesto will result in a huge expenditure for the central government. Changing the status quo faces a big obstacle and difficulty. One wonders whether the DPJ really listens to the opinions of small coalition parties.

Re. Foreign affairs:
Which country will take an initiative in realizing the East Asian community? What is the most important thing for Japan to get trust from Asian countries? A might-be common textbook among China, Japan and Korea could be used at schools in Japan? Japan’s views on the direct dialogue between the US and North Korea? What are “the equal relations” between the US and Japan?

あと2つの講義テーマについての反応は後ほど説明したい。いずれにしても、なかなか興味深い質問ばかりで、これから、答えを書くのが楽しみである。(続く)

Posted by 秋山昌廣 at 10:24 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

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