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AID(非配偶者間人工授精)で生まれた当事者のページです。
旧サイト(http://aid1.fc2web.com/index.html)から引越しました。
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雑誌「インパクション」 [2009年06月15日(月)]
本日発売の雑誌「インパクション 169号」(インパクト出版会)にて

「生殖×医療の迷宮から」
という特集が組まれています。

子どもが生まれるということはすばらしいことであり、
そこに水を差すような発言はとてもしにくいものです。
不妊治療に疑問を投げかけるような発言をすると、冷たい人と言われてしまいます。
しかし技術を認め、進めようとする意見があるのならば
逆にそれに反対する意見、疑問を投げかける意見にも耳をかし
両者をふまえた上でこそ議論は深まると思います。

生殖と医療の現場で何が起こっているのか
生殖技術は、単に子どもを産めないかわいそうな人の為の技術であって
自分には関係のないこと、とするのではなく
多くの人にもっと身近な問題として捉え考えてほしいと思います。
特集の中でもふれられていましたが、精子や卵子の提供・売買は
人の身体を部分化することにつながり、
それは今大きな問題になっている労働問題で
人を使い捨ての資源として効率よく使おうとする姿勢と似ているという部分に
大きく納得してしましました。
研修会で発表 [2009年05月31日(日)]
昨日は、ある研修会でAIDで生まれた人の立場から発表させていただきました。
こういう機会をいただけることは、本当に嬉しいことです。

AIDで生まれた人が抱える問題というのは、多くの人にとっては他人ごとで
自分とは関係のない問題と思われているんだと思います。
不妊の問題も、きっと当事者にとってはどうしようもなく切実でも、
多くの人は自分には関係ない問題だと思っているのでしょう。

でも一部の人だけの問題、と思われているうちは
きっと解決はできないと思います。
いろいろな場で、いろいろな人にこの問題について知ってもらうこと
そして当事者の置かれている立場をより多くの人に理解してもらうことが
もっと必要なんだと思います。
代理出産ー生殖ビジネスと命の尊厳ー [2009年05月20日(水)]
「代理出産ー生殖ビジネスと命の尊厳ー」
 大野和基 集英社新書

代理出産の抱える問題点について、主にアメリカで、実際の体験者から取材をしまとめられています。

個人的に印象に残った部分は、筆者が取材をした代理出産で生まれた子ども達への印象について、「たとえ裕福な家庭に育っても、代理出産で生まれたと事実を何らかのかたちで引きずっている」という言葉、そして「代理出産という行為は、自分達だけの問題で完結しない。権利を主張できない新しい命にどう責任をとるのか、その重さを考えてほしい。」という言葉。AIDについても、大きくなってからの告知が子どもを傷つけることは当然ですが、小さいうちからの告知であっても、何らかの痛みを子どもに与えることになると言われています。その痛みを最大限軽減する為の環境の整備ができているとは言えない現状で、生殖技術がどんどんと進んでいくことにとても不安を覚えます。

希望している夫婦がいるから、代理出産をする女性も納得してやっていることだから、と本人達がいいと言っているんだから他人が口を出すべきでない、という風潮があるように感じます。しかしそうやって社会の問題を個人の問題として処理してしまうことでいいのかと疑問に感じます。

グローバル化する社会の中、生殖に関してもより安い取引を求め、生殖産業なる市場ができつつあるという指摘が本の中でもされていたように、貧困などの理由により、人の体を商品化する流れができていることにも不安を感じます。
現在の実施の状況 [2008年08月30日(土)]
AIDは50年以上にわたり実施され続け、現在でも年間120〜200名前後の
子どもたちが生まれ、推計ですでに1万人以上の子どもが誕生しているといわれています。


AIDは50年以上の歴史があるにもかかわらず、提供者は完全に匿名であり、
親もその事実を子どもはおろか周囲にさえ決して告げることはありませんでした。
そのため、そもそも自分がそのような方法で生まれたと子どもだと、その事実を知る人は
ほとんどいません。現在、AIDの抱える問題について声をあげはじめている人たちも
偶然にして自分の出生を知った例が多いようです。

AID実施後のその家族や子どもへの追跡調査もほとんど行われておらず
すべてが水面下で行われてきたため、
この技術に関して大きな問題は起こっていないと言われているのでしょう。

それでも最近は、親や提供者に対する調査がいくつか行われ始めたようです。

日本におけるAIDの歴史 [2008年08月30日(土)]
はじまり
1948年、慶應義塾大学病院にて初めて実施され、翌1949年に女の子が誕生しました。
AIDは男性側に原因があり、妊娠できない夫婦のためにはじめられたもので、第三者の精子を使うことへの反対や倫理的問題はあったものの、その後数十年の間は特に何の規制もなく、技術は行われ続けてきました。精子提供者は匿名で、提供者に関する情報はその精子を使って子どもを得た夫婦にもまったく伝えらませんでした。もちろん提供者自身にも、自分の精子が誰に提供されたのか、子どもが生まれたのかという情報は与えられてきませんでした。AIDに関しては、提供者、医師そして夫婦がその事実をふせ続けることで、表立って問題が起こることはなかったようです。


商業目的の精子バンクの誕生…
1996年、インターネット上で精子提供者を募集するという、国内初の民間精子バンクが誕生しました。このバンクの特徴は、提供者は匿名ではなく、利用者が希望すれば面接のうえ、提供者を選べるという点でした。
商業目的の精子売買という新たな問題が提起され、これに対し、日本産科婦人科学会は、1997年5月にはじめて、「非配偶者間人工授精と精子提供に関する見解(会告)」という形で、それまで行われ続けてきたAIDの技術を追認し、一方で実施する施設に一定の規制をする会告を発表しました。


日本産科婦人科学会の見解
この見解にはAIDを実施する際の夫婦の条件や、選択時の同意書の作成と保管、それら夫婦及び生まれてくる子どもへのプライバシーに配慮すること、精子提供者の条件、また提供者のプライバシーの保護と記録の保存、営利目的の精子売買の禁止、AIDを実施する医療施設の学会への登録等が示されていました。
しかし、これはあくまで学会の「見解」であり、学会に所属している医師に呼びかけられたものでしかありません。そのため、これに違反したときの罰則もなければ拘束力もなく、実際には実施施設後とのやり方に任されているのが現状と言えるようです。


議論のはじまり…
1999年から旧厚生省にて生殖補助医療技術に関する専門委員会の話し合いが始められました。(この議論がはじまった背景には、学会の会告に反し、実妹からの卵子提供による体外受精や、実父の精子を使っての人工授精などを行う医師が出てきたことがあったようです。)
2000年12月には「精子・卵子・胚の提供等による生殖補助医療のあり方についての報告書」が出されました。それを受け、さらに厚生労働省では2001年から生殖補助医療部会を設け、医師のほか小児精神科や法律、福祉、倫理等の専門家により、そのあり方が話し合われることになりました。
2000年の報告書では、提供者の情報は、「提供者が特定できないものについて」「提供した人がその子に開示することを了承した範囲内で」というように、出自を知る権利に一定の制限が設けられていました。
ところが2003年4月に提出された、生殖補助医療部会の最終報告書では、第三者からの精子・卵子・胚の提供を認める一方、代理出産や営利目的の精子売買は禁止とし、また生まれた子どもの「出自を知る権利」を認めました。15歳以上になた子どもが希望すれば、提供者の情報を個人が特定できる範囲まで認めるというものです。


法案化に向けて…
2003年に提出された報告書をの内容をもとに、法案を国会に提出する、とのことでしたが、2004年、2005年の通常国会への提出も見送られ、2006年10月現在、法案化への動きはまったく止まってしまっているようです。


法的親子関係について
法的な親子関係についての議論は、2001年から法務省に生殖補助医療関連親子法制部会を設け、親と子の関係、提供者と子の関係、子どもの出自を知る権利や近親婚の可能性などについての問題の話し合いが行われ始めていましたが、上記の法案化の問題などがほとんど棚上げ状態になっていることもあり、議論はとまってしまっているようです。

AIDとは [2008年08月30日(土)]
夫以外の第三者から提供された精子を、妻の子宮に人工授精する方法
(人工授精とは…精液を体外に取り出し、これを器具を使って女性の子宮に送り込む方法)



なぜAIDというのか…
非配偶者間人工授精(Airtificial Insemination by Donor)を
略して,AIDと言われている
(日本ではAIDと言うことのほうが多いが、AIDSとまぎらわしい
などの理由から、海外ではDI (Donor Insemination) と言うこともある)
はじめに [2008年08月30日(土)]
AID(非配偶者間人工授精)とは、夫以外の第三者の精子を用いた人工授精のことです。

日本では50年以上の歴史があり、現在も行われ続けています。
精子を提供している提供者については、匿名が原則であり、
これによって生まれた人にも、その情報はあたえられません。
しかしそれ以前に、子どもにその事実を告げる親がほとんどいないのが現状のようです。

しかし日本のなかでも、いろいろな事情により
自分がそのような方法で生まれたということを知る人が出てきています。
そしてこのAIDという技術の問題点を訴え始めています。
また海外では、第三者が関わる生殖技術で生まれた人に、その提供者を知ることのできる情報の提供を
法律などによって保障する国が増えてきています。
日本でも厚生労働省の生殖補助医療部会において、生殖技術のあり方についての検討が行われ
2003年4月には、最終報告書が提出され、ここでは第三者からの精子・卵子・胚の提供を認めると共に
子どもの福祉の観点から、これらの技術によって生まれた子どもの出自を知る権利を認めるという報告がされました。


私はこのAIDという技術で生まれましたが、
現在のこの技術には、その実施の状況、告知の問題、提供者を知る権利等
多くの問題がはらんでいると思っています。
そして、これらの問題が解決されていない現状では、
技術そのものに対して、賛成とは言えないと思っています。


AIDという技術の抱える問題について
それに関わる人々はもちろん、この問題をまったく知らなかった人々にも
少しでもこの問題を知っていただければと思います。

リンク集
http://blog.canpan.info/aid/index1_0.rdf