ベトナム・コントゥム省で働くVNAHのヴィンさん。中部高原の学校建設の調整・交流担当です。
ヴィンさんはコントゥム生まれのコントゥム育ち。30年以上学校の先生をしていました。先生を退職してからAEFAの仕事をしています。私たち日本のスタッフが現場に行くと「オハヨーゴジャイマス」と毎朝元気にあいさつをしてくれます。
朝から晩までこの笑顔のヴィンさん
先生になって最初の10年はラオス国境近くの山奥の学校で教えていたというヴィンさん。当時は道も今のように舗装されておらず、新学期が始まると20kmくらいの長い距離を歩いて学校まで行き村に滞在、そして休みになるとまた20km歩いて自宅に戻るというような生活をしていたそうです。その後少数民族のバナー族の学校で10年、セダン族の学校で10年と、ベトナムの少数民族の子どもたちの教育のために働いていました。
「昔、山奥の少数民族の村では、母親が亡くなると子どもが育たないという理由から、母親が亡くなった場合に、その子どもも一緒に殺してしまうという習慣がありました。私はその人たちの考えを変えようと思い、そのような環境に陥った子どもたちを集めて、外国へ養子に出す手続きをしたりもしました。またとある少数民族の村では朝ごはんが9時と決まっていたので、その村の子どもたちはおなかをすかせて学校にきている状況でした。その子たちのためにパンやミルクを買ってあげることもたびたびありました。今でも経済的に貧しい子どもたちが手に職をつけるために専門学校へ行くための奨学金の手続きを手伝ったりもしています。」
先生をしていたので、もともと子どもが大好きだったヴィンさん。先生の仕事をしながら、たまにボランティアをしたり、英語を教えたりもしていたそうです。「自分一人の力では限られている。何もできない」と思っていたところ、
VNAH代表のトランさんに出会い、2007年から少しずつAEFAの仕事を手伝うようになりました。
日本の子どもたちから届いた手紙や絵を紹介するヴィンさん
けんだまの遊び方を教えるヴィンさん
建設前のサイトをその地域の教育局の人たちと視察をしたり、調整をしたり。「最終的に新しい学校ができて、みんなが嬉しそうに勉強をしている姿を見る時に、この仕事のやりがいを感じます。」というヴィンさん。これからもベトナムの子どもたちの教育環境を整えるために、これからも頑張るそうです