『お金がないから学校に行けない・・』〜南部ベトナム チャビン省ティウカン郡の子どもたち[2008年02月26日(Tue)]
ベトナム南部のメコンデルタ地帯では、都市部の発展の影で取り残されている子どもたちがたくさんいます。
靴磨き で小銭を得る子どもたち
AEFA2007年度建設校タンホアA(銀河ネットワークグループ様ご支援校)やフーカンB(トレイダーズ証券様ご支援校)のあるチャビン省ティウカン郡には、クメール民族の人たちが暮らしています。この地域は、耕す土地が無いことから、親が日雇労働や家政婦(クメール民族の人たちはとても誠実で仕事熱心なので、都市部から家政婦としての要望が多い)で働いている家庭が多く、親の仕事の都合で住むところが転々と変わったり、祖父母に預けられて育てられている子が、学校に通うことができなくなることが多いといいます。
雨の中、物売りの少女
もちろん、貧困から充分なお米が食べられないなどの事情があると、家事手伝いやお金をかせぐために子どもたちは学校に来られなくなってしまいます。
SCC(現地NGO)スタッフ・教育省フォー氏と打ち合わせ
この地域で活動を続けるSaigon Children's Charity (SCC)によると、9年生〜10年生の進学(高校への進学)も難しい状況です。高校は公立(授業料がかからない)と半公立(授業料がかかる)がありますが、成績のいい子は公立で、公立に行けない子は半公立に通います。つまり、学費が高い半公立校には、貧しい子は行けない、勉強を続けることができない、ということです。
SCCが行なうインタビューでも、「お金がないから、学校に行けない」と泣く泣く答える子が何人もいるといいます。
・ SCCの奨学金支援
お米、制服、教科書、文具を支援。
子どもが働かなくていいように、お米の現物を支給する
教科書事情は、国の印刷部数の問題もあり、個人で負担しなければいけないので(約150,000ドン)貧しい家では、負担することはできない。お兄さん、お姉さんのをもらう子もいるが、新学期に教科書を買えない子は出てくる。
また、その他の支援として、遠方から通う児童に自転車や、視力が悪い子に眼鏡を買ったり、補聴器を買ったり、勉強を続けるために必要な支援を行なっている。
・ SCCでも子どもに高校まで行かせるよう奨学金を広げた。親が日雇労働・家政婦で働いていると、子どもに勉強をさせようという意識になかなかならない。
しかし、高校まで進学することができれば、その子がおとなになって、子どもを持ったとき、学校へ行く大切さがわかり、時間はとてもかかるが、”poverty cycle”から抜け出ることができる。
教育は、すぐに結果が出るものではありませんが、貧困が貧困を生む連鎖を食い止めるため、AEFAは現地NGO・行政と協力し、皆様からご支援いただきながら、子どもたちの未来のために活動を続けています。
Posted by aefa at 12:57 | ベトナム | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)