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AEFAアジア教育友好協会はインドシナ半島での学校建設とその建設した学校と日本の学校の国際交流を推進しています。このブログはアジアの子ども、日本の子どもたちのために活動しているAEFAスタッフの活動日誌です。

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パナマにおける「幼小中」連携の試行〜パナマ便り〜援童の自由帳[2010年11月09日(Tue)]


「パナマの教育には、課題が山積している。
まず、山間僻地や離島における教育環境の改善がかねてからの緊急課題だが、政権交代の影響もあって、手つかずのままの学校現場が多い。僻地では、安定供給の困難な電気と水、そして子どもたちの遠距離通学への対応と教師の通勤手段の確保。
学校近くの粗末な小屋で週日寝泊りし、日々、子どもたちと向き合っている教師たち。

先生方の共同住居


支えているものは、目の前の子どもたちと教育にかける情熱だが、モチベーションの維持と向上のためにも、適切なケアと処遇が不可欠と思う。
幾度となく学校訪問を繰り返しながら、子どもたちと教師が日々過ごすこの学校環境を、少しでも良くしなければ、と考える。
全国3500の小中学校に埋もれている問題は、限りなく深く大きい。

教育のボトムアップをどうはかるか、というこれらの重要な課題がある一方、都市部においていくつかのモデル校を設定し、そこでの実践を通じ教育内容の先駆的な取り組みをはかろうとする試みがある。国全体の教育レベルを牽引していこうとする、いわばパイロットプランの実践である。

国人口330万人の約半数が集中しているパナマ市。
そのパナマ市西方50kmほどのところにHernando Barcenas という、国が力を入れているモデル校があり、学校からの要請もあって、これまで10数回訪問してきた。
パナマでは、幼稚園の年長(5才)から中学3年までが義務教育であり、幼小中を一つの学校に集約し連携を強化しようとする実践が、今年からこの学校現場で始められた。

私がパナマに着任した2010年2月に建設中であった新校舎が、

この度竣工し、新たにこれまで近隣で学んでいた中学生が転入。今までの「幼小」から発展した形で「幼小中」連携の試みが始まった。

英語教育、コンピューター教育はもとより、理科実験や課外授業など、教科担任制を組み入れた授業編成が行われている。だが、まだ試行段階であり、教員配置や通学手段の確保、さらに行政とのやり取りなど、校長先生も学校運営に戸惑っているようだ。
しかし小学生たちは、お兄さん、お姉さんがたくさんできてうれしい、といい、新しい教室で学ぶ中学生も生き生きとしている。
この学校を訪問していつも印象的なのは、子どもたちの溢れるような笑顔である。


教育改革には、時間と、何よりも継続するエネルギーが大切と思う。
ボトムアップとレベルアップをどのように具体的に実行していくのか、地域間格差、貧富差のはげしいパナマにあって、教育行政の難しさを実感している。」

(文責)遠藤正芳

Posted by aefa at 19:19 | 援童の自由帳 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

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