(8/31)【防災啓発】明日は防災の日です。もしもの時の備えはされていますか? [2017年08月31日(Thu)]
1階が潰れたアパート(熊本地震) 今年2017年9月1日は、 関東大震災(1923)から96年 阪神淡路大震災(1995年)から22年 中越地震(2004年)から13年 東日本大震災(2011年)から6年 が過ぎた「防災の日(9月1日)」です。 これらの地震以外にも水害や雪害、土砂災害など多くの自然災害が日本各地でも起きています。 水害で被害をうけたビニールハウス(九州北部豪雨水害) 特に水害は、1970〜80年代に比べ1時間に50ミリ以上の大雨が降る頻度が、3割程度増加していると言われ、毎年どこかで発生しています。今年は、九州北部豪雨水害(福岡県・大分県)や秋田県豪雨をはじめ、各地で水害が発生しています。 水害で動かなくなった車(九州北部豪雨水害水害) 災害が起きると「備えをしないといけないな」と思う方が多いと思います。しかし、後回しになっていまだに何の準備もできていない、という方もいらっしゃると思います。また、「5年保存の非常食セット」を買ってあるから大丈夫、と考えておられる方も多いのではないでしょうか。 まだ非常食などの備えができていない方はぜひとも、以下の内容を参考にしていただければと思います。また、すでに備えをしている方も「年に1回の定期点検」として、読んでいただければと思います。 今回は「備蓄のおすすめ3つ」を紹介します。 おすすめ1)「自分や家族に合ったもの」を揃える 食べ物には好き嫌いがあったりやアレルギーがあったりします。非常食セットなどはお手軽ですが、嗜好にあわないと美味しく食べることもできません。また、アレルギーがあれば症状を引き起こす要因にもなってしまいます。 またご家庭に乳幼児や高齢者がいらっしゃる場合には、食べるものだけでなく服装や道具などについても考慮が必要です。利き手や体の大きさなども考え、自分たちにとって使いやすいものを揃えると良いでしょう。 単に防災用品セットや非常食セットなどを購入するのではなく、自分や家族に合ったものを選んで準備することをお勧めします。 おすすめ2)ローリングストック法を実践する ローリングストック法とは文字通りストック(備蓄)をローリング(回転)させることです。つまり、備蓄した食料を、食べた分だけ買い足していく方法です。また、定期的に消費して、買い足すことでも備蓄に替えることができます。 非常食を普段の食事に活用しながら買い足していく方法もありますが、ここでは「家にある食料のローリングストック法」について、一般的なご家庭向けの例をご紹介します。 一般的なご家庭では普段から冷蔵(凍)庫にご飯や食パン、野菜、果物、肉・魚、冷凍食品などが入っていると思います。災害時に冷蔵(凍)庫にある食品を優先的に消費することで、数日分の食事を賄うことができます。 ローリングストック法で大切なことは、ご家族が食べ慣れている乾物、缶詰、インスタントヌードル、フリーズドライ食品、レトルト食品、お菓子、飲料水などを少し多めに購入しておくことです。それも「在庫が無くなってから」購入するのではなく、「在庫が無くなる前に」買い足しておくことが重要です。さらに大事なことは「古いもの(賞味期限が近いもの)」から使っていくことです。 ご自宅にある食料で何日くらいの食事を賄うことができるかを知るためのツールもあります。 非常食簡易計算ツール〜ご自宅の食料は何日分?〜 (リンク: http://www.tokiomarine-nichido.co.jp/world/egao/sonae/goods/count-tool.html ) おすすめ3)料理ができるように準備する ローリングストック法を実施することで食材を確保することができていても、火が無いと料理ができません。特に冷凍庫の食材は安全のためにもしっかりと火を通す必要があります。そのため、鍋料理に欠かせない「カセットコンロ」と「ボンベ」を備えておくと、いざというときに役立ちます。頻繁に使うものではないかもしれませんが、取り出しやすい場所に置いておくと慌てなくてすみます。 カセットコンロのガスボンベ1本で約60分間燃焼できる(メーカーによって違う)と言われています。そのため、ボンベは数本を備蓄すると良いと思います。 災害大国と言われる日本では、いつどこで地震が起きても不思議ではありません。今後30年のうちに、首都直下地震、南海トラフ地震などの大規模地震が起こる可能性が高いと言われています。 ぜひ、この機会に家庭での備蓄について考えてみてはいかがでしょうか。 ADRA Japanはいつ起こるか分からない災害に備え、平時から行政や国内災害支援ネットワーク等との連携や関係構築に努めています。 また、各地で活動報告や講演、防災啓発セミナーを行なっています。 こうした講演やセミナーは皆様からのご要望に応じて実施いたしますので、ご関心のある方はお気軽にADRA Japan事務局までお問い合わせ(お問い合わせページ)ください。 (執筆:国内事業(防災・緊急支援)担当 渡辺日出夫 ) |