(6/27) イエメン便りVol.4 〜「イエメンで自立した生活を取り戻すイエメン支援での新しい活動について」〜 [2018年06月27日(Wed)]
内戦が激化してから3年が経つイエメンでは、和平への糸口がつかめないまま混迷が深まり、食糧・清潔な水の不足、衛生環境の悪化など様々な人道危機的な状態が続いています。ADRA Japanは2015年12月からイエメンに対して、食糧配付、給水、衛生啓発などの支援を行ってきました。 ADRAのイエメン事業地での食糧配付の様子 これらの活動に加え、今年は「緊急生計回復支援」という日々の生産活動や仕事を取り戻すための活動を始める予定です。 内戦のために家畜を手放したり、仕事を続けられなくなった人たちに対して、家畜や大工道具を支援し、仕事が再開できるよう後押しをしていきます。そうすることで、食糧配付や給水支援に頼らざるを得ない状況から脱し、自立した生活を目指すことができます。 ADRAイエメンの生計回復事業(家畜支援の様子) ADRAイエメン支部は、政情が比較的落ち着いている地域で既にこの生計回復の活動を始めています。ADRA Japanが活動する北部地域でも昨年後半から政情が落ち着いてきた場所もあり、現地支部の経験を活かし、今年から「緊急生計回復支援」に取り組むことにしました。紛争下ではあっても人々の毎日の生活は続いています。ADRA Japanの支援によって、そうした日常生活の需要に応えるような職種に就いて仕事を再開した裨益者の80%以上は、何らかの収入を得ることができるようになっています。 家畜、雑貨屋、洋裁、大工、養蜂が、これまでの成功率の高い職種です。 ADRAイエメンの生計回復事業(養蜂トレーニングの様子) イエメンの人道危機は、国連が世界で最も深刻な問題の1つとして認識しています。ADRA Japanは今後も現地支部と協力してイエメンの活動を継続していきます。その様子をこのブログで引き続き報告しますので、今後もご支援をどうぞよろしくお願いいたします。 ※この活動は皆様からのご支援と(特活)ジャパン・プラットフォームからの助成を受けて実施しています。 (イエメン事業担当:小出一博) ADRA Japanのホームページはこちらです |