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(2/27) イエメン便り Vol.3 〜「乾燥地帯で行なう給水支援とは?〜ADRAの場合〜」〜 [2018年02月27日(Tue)]
内戦が続くアラビア半島の最南端に位置する国、イエメン。三方を山、砂漠、海に囲まれたイエメンは以前から陸の孤島と呼ばれていました。空爆が続く中、イエメン国民は国外に出る方法がほぼなく、その大多数が「国内避難民」として避難生活を余儀なくされています。ADRAはこのような状況を受け、食糧配付および衛生キットの配付とともに、飲料水を届ける給水支援を行なっています。


写真1.jpg
給水トラックからADRAが設置した水タンクを給水


イエメンはアラビア半島の乾燥地帯に位置しています。そのため、水が希少で、多くの方々は深さ数十メートルの深井戸からエンジンポンプで汲み上げた水を飲料水としてきました。しかし、2015年の3月末から内戦が激しくなり、ガソリンの価格が高騰して、エンジンポンプのための燃料を手に入れることが難しくなっています。特に、国内避難民の方々は、飲料水を買うお金もなく、衛生面が懸念される池などの水を利用せざるを得ない状況にあります。


写真2.jpg
池から水を汲む国内避難民


ADRAの行なう給水支援では、簡易の水タンクを設置し、清潔な水を毎週運んで給水しています。国内避難民が集まる地域に住む方々はポリタンクで水を家に持って帰り、飲料水として使用することかできています。遠い人は片道数キロ離れたところから飲料水を汲みに来ることもあります。


写真3.jpg
水タンクに集まる女性と子ども

写真4.jpg
ロバで水を運ぶ家族


イエメンの内戦は依然として激しく、平穏な日常が戻るにはまだまだ時間がかかる見込みです。ADRAは今後もイエメンの支援を続けていきます。


※この活動は皆様からのご支援と(特活)ジャパン・プラットフォームからの助成を受けて実施しています。

(イエメン事業担当:小出一博)

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Posted by ADRA Japan at 11:29 | イエメン便り | この記事のURL
(11/27) イエメン便りvol.2 〜国内避難民ハマスちゃん一家のお話「手の洗い方を知っているよ!」〜 [2017年11月27日(Mon)]
ADRA Japanは、2015年12月から内戦の続くイエメンで、国内避難民と内戦により生活が困窮している方々に対して衛生キットの配布や衛生啓発セッションなどの支援活動を行なっています。今回は、その中で出会ったハマスちゃん一家のお話をお伝えしたいと思います。


ハマスちゃん._明るさ調整済みjpg.jpg
ハマスちゃん


ハマスちゃんは内戦が始まる前、イエメン北部のアル・ジャウフ州ハラク郡というところに、お父さん、お母さん、妹さんと一緒に住んでいました。その後、ハマスちゃんが住んでいた地域でも武力衝突がしばしば起こり、ハマスちゃん一家は危険を感じて州都のアル・ハツムに避難しました。避難した州都アル・ハツムには、ハマスちゃん一家のように内戦による武力衝突の危険をさけるために避難してきた人たちがたくさんいました。


イエメン地図__出典情報つき_アル・ハツム.jpg
アル・ジャウフの地図


ハマスちゃん一家はたまたま空き家だったところを見つけることができたので、そこに住み始めました。しかし、少しのお金と衣類だけしか持って避難することができなかったため、生活に必要なものが足りませんでした。また、お父さんは新しい仕事を探しましたがなかなか見つけることができず、生活費も切りつめて不便な生活をしていました。

ハマスちゃん一家が避難生活を送っていた2017年の5月頃から、イエメン国内ではコレラの感染が急速に拡大しはじめました。ハマスちゃん一家が住んでいるアル・ジャウフ州ではまだ感染者も少なかったのですが、首都のサナアでは衰弱した子どもがたくさん病院に運び込まれているというニュースも伝わって来て、お母さんは心配になりはじめました。州都アル・ハツムには保健センターがありますが、ここしばらくは閉鎖されたままでした。ハマスちゃんの両親はどのようにしたら子どもをコレラの感染から守れるのかわからないまま不安な毎日を過ごしていました。


コレラ患者_from_New_York_Times.jpg
病院でのコレラ患者の様子 New York Times(注)


そんなとき、ハマスちゃん一家は、石鹸、洗剤、シャンプー、バケツ、歯ブラシなどがセットになった「衛生キット」をADRAからの配布物として受け取ることができました。


衛生キット.jpg
ADRAからの衛生キット


ハマスちゃんのお母さんは衛生キットを受け取る際、「啓発セッション」を受けました。このセッションでは衛生キットを受け取りに来た人たちに対して、手洗いや清潔な水を飲むことで病気にかかりにくくなるといったことがADRAスタッフより説明されます。ちょうどコレラ感染が広がりはじめた時期だったため、コレラ感染予防についての話も行なわれました。ハマスちゃんのお母さんもコレラ対策について学ぶことができました。


啓発セッション.jpg
コレラ対策などの啓発セッションの様子


後日、ADRAスタッフが衛生キット配付後の様子を確認するためにハマスちゃんの家を訪ねました。ADRAスタッフがハマスちゃんに「手の洗い方、知っている?」と聞いたところ、「うん、知っているよ」と答え、手を洗う様子を見せてくれました。


ハマスちゃんとADRAスタッフ.jpg
スタッフに手の洗い方をみせるハマスちゃん


病気や感染症にかかっても、内戦のために地域の保健センターが閉鎖されてしまっており、治療を受けられない人たちが大勢います。今回のイエメンで起きているコレラ流行の背景には、内戦による社会の疲弊も大きく影響していると指摘されています(注)。

ハマスちゃん一家のように避難生活をしている家庭は、避難先で清潔な水を得ることができなかったり、長引く避難生活の中で手洗いなどの基本的な衛生習慣がなおざりになってしまいます。このようなことからも、衛生キットの配付と衛生啓発などといった支援活動や、支援を受けた方々が家庭で衛生的な習慣を維持することがますます大切になっています。

ADRAは今後も裨益者の方々に寄り添った支援を続けていきます。皆様のあたたかいご支援を、引き続きよろしくお願いいたします。

※この活動は皆様からのご支援と(特活)ジャパン・プラットフォームからの助成を受けて実施しています。

(注) New York Times, 23 August 2017, “It’s a Slow Death: The World’s Worst Humanitarian Crisis”.

(イエメン事業担当:小出一博

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Posted by ADRA Japan at 10:00 | イエメン便り | この記事のURL
(8/15) イエメン便り vol.1 〜人道危機に瀕するイエメン。「バウチャー(引換券)方式」で避難民と地域経済を支援しています〜 [2017年08月15日(Tue)]
ADRA Japanは、2015年12月から内戦の続くイエメンで、国内避難民と内戦により生活が困窮している方々に対して支援活動を行なっています。活動地域は北部のアルジャウフ州とその周辺地域で、現地のADRAイエメン支部(ADRA Yemen)と協力して食糧配付、衛生キットの配付、給水などの支援を行なっています。

イエメン地図__出典情報つき.jpg


イエメンでは現政府派と反政府派勢力との間で紛争が長く続いています。
2015年3月末からは、サウジアラビアなどの外国勢力が反政府勢力に対する空爆を開始したことから戦況がさらに悪化し、武力衝突もイエメン全土に広がりました。そのため、戦禍を逃れる国内避難民が急増しました。また、食糧やガソリンなどの輸入量も大きく減り、紛争地では公共施設も多数破壊されたため、住民の生活が悪化しました。


イエメン1期特選-3.JPG
武力衝突の傷跡


機関間常設委員会(IASC:Inter-Agency Standing Committee)は2015年時点で、イエメンが人道危機として最も深刻な「レベル3」にあると宣言しました。イエメン総人口2,700万人のうち、8割近い2,100万人が食糧など何らかの人道支援を必要としています。また人口の7割、1,900万人が安全な水や衛生環境を確保できていないと報告されています。

紛争が激化してからすでに2年以上が経過していますが、事態は悪化の一途をたどっています。国連世界食糧計画(WFP)は2017年4月19日、内戦下のイエメンが「前例のないレベルの飢えと食糧不足に直面し、限界が近づいている」と警告し、人口の900万人への緊急食糧援助が必要だとアピールするほどの状況になっています。


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国内避難民世帯のテント


こうした事態を受けて、ADRA Japanは現地のイエメン支部とともに、戦禍によって生活が悪化している住民と国内避難民の方たちへの支援事業を行なっています。


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国内避難民世帯に聞き取りをしているADRA現地スタッフ


支援事業の内容は、食糧配付、衛生キットの配付、給水支援を活動の柱としています。

ADRAの食糧配付では、「バウチャー方式」で配付を行っています。バウチャーは配付物との「引換券」です。ADRAは受益者に食糧と交換できるバウチャーを支給して、受益者は地元の指定された業者に行けば、そのバウチャーを食糧と交換することができます。


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IDカードを確認して拇印を押してバウチャーを渡す


これまでは、食糧配付の方法としては、支援団体が別の場所で買い付けた食糧を現地に持ち込んで配付することが一般的でした。それに対して、この「バウチャー方式」であれば、支援団体が地元の業者と契約を結んで、業者にバウチャーと交換するための食糧を地元で調達と、バウチャーと食糧との交換を委託する、というやり方になります。この方法だと、配付事業の食糧購入代金が地元業者に経済利益として循環するので、地域経済の活性化にも繋がります。また、地域の人たちは地元業者が調達した食べ慣れた食品と交換ができるため、受益者にも喜ばれています。


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食糧を受け取った老人



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食糧との交換所にて


支援団体にとっても、食糧の調達・運搬・貯蔵のリスクと手間を省くことができ、大きなメリットがあります。ただし、地域の市場システムがちゃんと機能していることと、信頼できる業者を見つけることができることが、大きなポイントとなります。


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業者の倉庫の食糧を確認しているところ


この点では、ADRAイエメン支部は、活動経験が長く、地域の業者とこれまでも様々な活動をしてきているので、公正で信頼のできる業者を必要に応じて探すことができています。また、バウチャーそのものにもさまざまな工夫を凝らして不正や手続きミスが発生しないような仕組みを作ることができています。


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食糧を受け取った青年


事業地のコミュニティーとしっかりとした信頼関係を築いている現地支部があることがADRAの強みです。現地支部とのネットワークが必要な支援を、必要な時に必要とされる場所へ確実に届けることを可能にしています。

イエメンの内戦はまだまだ終結する見込みが立たない状態にあります。ADRAは今後も必要な支援を届け続けます。皆様からの暖かいご支援をよろしくお願いいたします。

(イエメン事業担当 小出一博)

※本事業は、皆様からのご寄付のほか、ジャパン・プラットフォームの助成も受けて実施しています
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Posted by ADRA Japan at 14:30 | イエメン便り | この記事のURL