CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る
« 熊本地震 | Main
ADRA Japan団体概要

ADRA Japanさんの画像
最新10記事
<< 2017年06月 >>
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  
記事カテゴリー
特選リンク集
http://blog.canpan.info/adrajapan/index1_0.rdf
http://blog.canpan.info/adrajapan/index2_0.xml
(6/6) 岩泉便りvol.1 〜岩泉町、社協、地元NPOとの協働で始まった台風10号被災者支援。集落ごとの特性に合わせた移動サロンで住民主体のコミュニティ支援 [2017年06月06日(Tue)]
こんにちは、国内事業担当の牟田です。
今回は、岩手県岩泉町での活動についてご紹介します。

1_R.JPG
岩泉町の子どもたちが飾りつけをしたADRA災害対応バス「ゆあしす号」車内


【平成28年台風10号豪雨災害により岩泉町内全域が被災】
昨年8月30日に東北地方で台風10号が猛威をふるいました。台風は、その後、東北・北海道地方に記録的な大雨を降らせ、広範囲に渡って甚大な被害をもたらしました。

岩手県の北東部の沿岸に位置する下閉伊郡岩泉町では、台風10号に伴い降り続いた大雨によって町内各地で土石流や河川の氾濫などが起こり、死者20人、行方不明者1人の被害が発生しました。また、町内全域で、住家962棟、住家以外の建物905棟が被災し、被災者数は1568人にのぼりました。岩泉町の全体人口9736人に対して、実に約16%もの住民の方々が被災されていることになります。また、今回の災害による岩泉町の被害総額は東日本大震災の約10倍の被害額となっています。
(情報元:岩泉町役場 平成29年3月時点の集計)


2_R.JPG
岩泉町の町並み


3_R.JPG
被災した家屋の床下の泥出し作業を行なうボランティア


4_R.JPG
岩泉町の仮設住宅


昨年12月までに、町内に8か所の仮設住宅団地が整備されました。一方で、住民の方々の中には、自宅が全壊になりながらも「自分の家で生活したい」と仮設住宅に入ることを選択せず、自宅の納屋などで避難生活をされている方々もいらっしゃいます。また、半壊になってしまった自宅の2階で避難生活をしながら、1階の修繕工事を待っておられる方も少なくありません。
町全体では、仮設住宅に入居されている方々の約1.5倍の人数が、仮設住宅には入居せずに自宅などで在宅避難されています。

岩泉町は、町としては本州で一番広い面積を持ち、105ある行政区にはそれぞれに多様な地域性が見られます。町の中心部から離れた地域では過疎化が著しい集落もあり、とりわけ被害が甚大だったエリアでは、集落に在宅避難の家がわずか数世帯だけ残っているというような状況も見られます。町全体の高齢化率は40.4%にのぼり、人口の2.5人に1人が65歳以上、4.2人に1人が75歳以上となっています。また、遠隔地域では町の中心部へ車で片道1時間以上かかる集落もあり、なかには町の施設で配られる支援物資を思うように取りに行くことのできない高齢者の方々もいらっしゃるようでした。

今回の災害によって町の集会施設が流されてしまった地域や、特に被害の大きく元々集会所のなかった地域では、地域の方々が集える場所が身近になく、住民同士で話をする機会自体がなくなってしまいました。そのため、近隣住民で集まったり、地域の情報を共有したりすることが日常的に出来ない状態になっていました。上記のような状況が重なり、不安を抱いている住民の方々もおられました。


【岩泉町の地域特性に適した移動サロンの運営支援】
このような状況の中で、ADRA Japanは現地からの要請を受け支援活動を開始しました。岩泉町役場・社協・地元NPO法人クチェカの協働で実施されている台風10号の被災者支援事業に協力する形で、ADRA Japanは今年の2月からADRA災害対応バス「ゆあしす号」で支援を行なっています。現地では、役場・社協・NPO法人クチェカをはじめとした関係者と情報共有し、支援内容の調整を行ない、岩泉町の地域特性に合わせたコミュニティ支援を検討しました。


5_R.jpg
移動サロンで住民の方々の話を伺う岩泉町の生活支援相談員


6_R.jpg
移動サロンの機会を活用した支援物資配布


岩泉町内全域で集落ごとに移動サロンを実施することで、住民の方々の交流の機会を集落単位で設けることができるようになりました。また、町内の遠隔地域や被災により孤立した集落を重点支援エリアとしました。そういったエリアを重点的に、移動サロン活動に付随する形で見守りや物資配布を町内全域で実施できるように、関係者の皆さんと情報共有、協力しながら、活動が進んできています。(支援物資配布は、現地で必要であると判断した一定期間内で行なわれています)

7_R.JPG
「ゆあしす号」を使った移動サロン


移動サロンは被害の大きかったエリアから優先的に、各地域の住民の方々の状況に合わせて、毎回異なる場所で実施されています。具体的な場所の選定などは、町内の被害状況をまとめたデータを元に、被災した集落をよく把握している支援関係者のご協力をいただきながら、地域の部落長さんや地元の方々と調整して行なわれています。


9_R.jpg
「ゆあしす号」を見学に来たこども園の園児たち

8_R.jpg
生活支援相談員の発案で子どもたちに「ゆあしす号」の飾りを作成してもらった

10_R.JPG
岩泉町の子どもたちの飾りがいっぱいの移動サロン


当初、ADRA Japanの岩泉町支援は、雪解けの4月頃までを目途に進められてきました。しかし、現地から、これまでの活動の現状を踏まえてサロンバスの活動を発展的な形で延長したいという要望が寄せられていました。関係者間で協議を重ね、今後の活動の展開などを考慮した結果、ADRA Japanは岩泉での現地の皆さんを主体とした支援を、来年3月まで延長させていただくことに決定しました。

今後、まちの地域おこしを目的にした地元主体の長期的なコミュニティづくりや、被災した方々としなかった方々との間や、仮設住宅に移り住んだ方々と同じ地域に住み続ける地域住民の方々との間のコミュニティの再構築なども必要になります。

ADRA Japanは引き続き、岩泉町で必要に応じた支援を継続していきます。皆さまのあたたかいご支援をお願いいたします。

11_R.JPG
地元婦人会の皆さんと一緒に開催したお茶っこサロン


(執筆:国内事業課 牟田麻起子
このエントリーをはてなブックマークに追加

   ブログトップへ

 ↓ 事業・カテゴリ別記事はコチラ ↓
最新ニュース東日本大震災南スーダンジンバブエアフガニスタンペルーネパールネパール口唇口蓋裂緊急支援イベント情報・報告人材募集ボランティア募集スタッフのつぶやき
Posted by ADRA Japan at 18:30 | 岩泉便り | この記事のURL