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(1/6) ペルー便り 〜家族の健康のために〜 [2012年01月06日(金)]
ADRA Japan はペルー・リマ州にて、子どもたちの深刻な栄養不足を改善するため、家庭菜園を通して母親への食育活動を行なっています。
本事業では、家庭菜園や調理実習などの他、家族の健康のために多くの活動を行なっています。今回は、そのうちのいくつかをご紹介します。


<台所改善>
まず、空気(酸素)の循環を良くすることや、煙突を設置することで、煙を室内に滞留させないような仕組みを作ります。この煙が原因で、急性呼吸器感染症となる子どもが多いためです。ペルーの山間部では寒さ対策のため、窓を設置することが少なく、一般家庭の台所は非常に暗い場合がほとんどです。暗い中では汚れも見えにくいため、衛生管理がしにくくなっています。

これを改善するため、屋根の一部を採光のできる素材に換え、台所を明るくします。さらに、天然冷蔵庫の導入により、食品を衛生的に管理します。調味料なども整理整頓する習慣をつけるようにします。



改善かまど



冷蔵庫。一番下の段に水の入った容器を入れます


明るくきれいな台所を見て、
「お金をかけなくても、ちょっとした工夫でこんなに暮らしが変わるなんて!」
と、多くのお母さん方が喜んでくれています。
煙突で煙を外に出し、室内の空気をきれいにすることで、子どもの健康状態も改善されます。


<住環境改善>
子どもが多くの時間を過ごす場所を整え、明るく保ちます。壁にあるイラストや飾りつけは、お母さんによるものです。コンテストを行なって最優秀賞を決めることもあります。お母さん方は工夫を凝らして、家にあるもので、すてきな小物を作ったりもするようになりました。
また、手洗いコーナーを設け、手指を清潔に保つことの大切さを学んでもらいます。



手洗いコーナー:黄色い布がかけてあるバケツに水が入っています。下の蛇口から水を出して使います


水道のない家でも、いつでも子どもや家族が手を洗えるように、このようなコーナーを作り、意識を高めます。とてもかわいく作ってあるので、子どもたちも手を洗ったり顔を洗ったりするのを嫌がらなくなったと言います。


<ゴミ捨て・分類>
家の中や庭をきれいに保つことや、資源物とゴミを分別することを学び、清潔な環境に住むことの重要性を感じてもらいます。

山間部に住む人々は、これまで、土に埋めたり、燃やしたりして自然へ戻しても害のないものだけで暮らしていました。しかし、最近はビニール袋を始め、自然に戻せないゴミが多く混ざるようになりました。ゴミを分別して処分することで、家や村の環境を守ることを学んでいます。

子どもたちの健康維持のためには、栄養をバランスよく取ることに加え、住環境を清潔に保つことも重要なポイントとなります。今回ご紹介したような活動が継続して実践されることで、子どもたちの健康状態が向上していくのです。また、この活動を通して、大人を含めた家族全体の健康も見直され、改善されていきます。




多くのみなさまのご支援に感謝申し上げます。今後ともご協力のほど、よろしくお願いします。


* 本事業は、支援者の皆様の寄付金をはじめ、味の素「食と健康」国際協力支援プログラムと地球市民財団の助成金により実施しております。


(文責:南米事業担当 中野佐知


ペルー母子栄養バランス改善事業についてはこちらから



<銀行振込>
銀行: 三菱東京UFJ銀行 表参道支店
口座: 普通1956381
口座名: トクヒ)アドラジャパン
*お振込される際に、お名前の前に「ペルー」とご入力ください。
   例)ペルー ウラシマヤスナリ
*銀行振込によるご寄付の場合、ご住所がわかりません。
領収書をご希望の方は、お振込み日、金額、お名前、ご住所、
電話番号をADRA事務局までご連絡ください。

<郵便振替>
口座番号:00290-2-34169
加入者名:(特活)ADRA Japan
通信欄に「ペルー」とご記入ください。
*振替払込請求書兼受領証にて領収証と代えさせていただきます。
領収証が必要な場合は、必ず「領収証:要」と通信欄にご記入下さい。
Posted by ADRA Japan at 14:12 | ペルー便り | この記事のURL
(9/6) ペルー便り 〜母子栄養バランス改善事業〜 [2011年09月06日(火)]
ホームページでは既にご紹介しておりますが、今年4月よりペルーのリマ州にて、子どもたちの栄養バランス改善のための事業を行なっています。

この地域は標高が高く(約3,000〜4,000m)、厳しい気候のために育てられる作物に限りがあります。また、古くからイモやとうもろこしを中心とした食習慣で、多種類の野菜を食べることが少ないという特色があります。このため、子どもたちの栄養に偏りがあり、貧血症の子どもが58.4%と他の地域に比べ高くなっています。

ADRAはこの地域で2008年より栄養改善のための事業を行ない、小児貧血の削減に貢献してきましたが、今年はその最終年となりました。現在は、現地の人々が研修などで学んだことを継続して活用していけるように働きかけています。





子どもの健康を願うお母さんの気持ちは、世界中どこに行っても同じですね。

南半球にあるペルーは今、冬です。標高の高い事業地では雪も降り、道が塞がれてしまうこともあります。過酷な環境ですが、子どもたちの健やかな成長のために、ADRAのスタッフは今日もお母さんたちと一緒にがんばっています。


* 本事業は支援者の皆様の寄付金をはじめ、味の素「食と健康」国際協力支援プログラムと地球市民財団の助成金により実施しております。

多くのみなさまのご支援に感謝申し上げます。また、今後ともご協力よろしくお願いします。


(文責:南米事業担当 中野佐知



ペルー母子栄養バランス改善事業についてはこちらから



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   例)ペルー イシイミツオ
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Posted by ADRA Japan at 15:08 | ペルー便り | この記事のURL
(11/30) ペルー便り最終回 〜 ありがとう、ハッピースクール 〜 [2010年11月30日(火)]
これは、ADRAが建設した学校、「Villa la Esperanza(希望の町)」校に通う5年生のヘラルディンさん(Geraldine Vicente)のお話です。





*****************************************************
ヘラルディンさんの家族は地震で家を失い、この町へやってきました。
空いていた土地に藁のマットで囲みを作って住み始めました。
幹線道路の脇でトラック等の洗車をして生計を立てています。

ヘラルディンさんは小学校に入学することができませんでした。
経済的な理由と、学校までの距離が問題でした。
彼女は4人兄弟の2番目でいつも「学校へ行きたい」と思っていましたが、学力の不足から受け入れてくれる学校がなく、たくさんの学校から断られてしまいました。
また、友達にも「一緒に勉強すると、私達の勉強が遅れちゃう」と言われたりしたことで、勉強に対する熱意もだんだん冷めてしまいました。

地震の後、家族の生活はますます苦しくなりました。
ヘラルディンさんは家族の仕事を手伝いながら、洗車の仕方を覚えました。
そして自分でお金を稼ぐことも覚えました。
そんな時、彼女はまた両親に言いました。

「やっぱり学校へ行きたいの」

そこで、今度は特別学校の識字教室に通い、文字を覚え、その後、普通の学校へ転入しました。
でも、その学校では、他のクラスメートと歳が違ったため、先生やクラスメートからの扱いもあまり居心地のいいものではありませんでした。
また、その学校へ通うには毎日1時間も歩かなくてはなりません。
疲れて帰っても、洗車の仕事をしなければなりません。
彼女は疲れきってしまい、また、学校を離れることに決めたのです。

しばらくして、彼女は両親の家の前に、自分の部屋を建てることに決めました。(両親の家と同じように、藁マットの家ですが・・・)

「何かを変えたかった」

と、彼女はそう言いました。


ヘラルディンさんの家



ある日、近所の子どもたちがどこかで「研修」を受けていると聞きました。
そして、何かかわいいカードを持っていました。
気になったので、聞いてみると
「今度、そこに学校ができるんだよ!その学校をきれいに使うための研修を今からしてるんだよ」と教えてくれました。

そこで、家の裏の丘を登ってみると、そこには学校を建てている真っ最中で、近くで先生が「入学登録」をしているところでした。

ヘラルディンさんはすぐに、この学校に入学することを決めました。
「ここなら近いから、帰ってからも仕事もできるし、それで学費も払うことができる!」と思ったのです。
(ペルーでは基礎教育は無償で行われていますが、学校の登録料、PTA会費を支払わなければなりません)

そうして、ヘラルディンさんはこの「Villa la Esperanza希望の町」校の5年生となったのです。


「毎日がとても楽しい!先生のお手伝いもしたりして、役に立ってると感じるし。前みたいに友達に拒まれてる感じもしないし。それから、仕事を覚えたおかげで、自分で(学費を払って)学校を続けることができるんです。」


ヘラルディンさんに毎日はどうやって過ごしているの?と聞いてみました。
「毎朝5時に起きて、7時まで洗車の仕事をします。そして、学校へ行く準備をして8時に学校へ行って、お昼に帰ってきて、お昼ご飯を食べます。そして、午後はまず洗車の仕事をして、車が来ないときに学校の宿題をするんです。ここは電気が無いから、夜には勉強できないからね。」

そして、ニコニコしながら、こう続けました。
「私の夢はね〜、、中学校まで行って、そのあと商売をするための勉強をしたいの。ここに学校ができたことにはすっごく感謝している。仕事をしながら勉強ができるし、何より楽しいから。できたら、、この小学校が中学校までの学校になったらいいのに。」

そして、下の写真を取り終わった後に、こう言ってくれました。
「地震は今でも本当に嫌だった出来事だけど、今は前向きに生きていかなきゃと思う。ただの砂丘でな〜んにも無かったところに、こうやって町や学校を建ててくれたADRAに本当に感謝しているの。どうもありがとう!」

今年、ヘラルディンさんは17歳になりました。


洗車の看板の前で。 仕事場です。



ヘラルディンと兄弟(とその子ども)
*****************************************************



ADRAが日本の皆さんの支援を運んで作り上げた小さな学校、「希望の町」の学校。
始まったばかりの小さな学校ですが、明るい先生たちと、元気いっぱいの子どもたちが「ここら辺の学校では一番の学校だよ!日本のお友達から贈られた学校だよ!」と誇らしげにしています。


本事業1期は外務省のNGO連携資金無償協力の助成金を受けて、2期は国際ボランティア貯金助成金、および(特活)世田谷アジアプロジェクト寄付金を受けて実施いたしました。
そして、1期2期を通し、数多くの日本の方々にご支援頂きました。
以前ご紹介した通り、日本各地より「ハッピースクールの絵」を送って頂きました。

ペルーでは、在ペルー日本国大使館よりご支援頂きました。
また、日本でこのブログを毎回読んでくださった方々、どこかに共感してくださった方々、、、
これらのご支援・ご協力により、無事に事業を終了することができました。
皆様に心より感謝申し上げます。

多くの人たちの温かい気持ちによって、子どもたちの未来に、そしてその家族の未来に、「希望」を送ることができたのではないか、と感じています。



「ありがとう!!」



ペルーでは今後とも教育支援を続けて行く予定です。
皆様の引き続きのご支援、よろしくお願いいたします。
(文責:神田佐知)


ペルー地震被災者復興支援についてはコチラから


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Posted by ADRA Japan at 15:10 | ペルー便り | この記事のURL
(11/24) ペルー便り〜子どもたち、日本の伝統遊びに挑戦!〜 [2010年11月24日(水)]

「OTEDAMA!」

「AYATORI!」

「ORIGAMI!」

日本からのお客様を迎えての学校(教員室)の落成記念セレモニー
後半は交流会を行いました。



本事業をご支援してくださっている(特活)世田谷アジアプロジェクト(SAP)のみなさんがこの日のために全員分のお手玉とあやとり紐、そしてたくさんの折り紙などを用意して持ってきてくださいました。





まずは、SAPのみなさんによるデモンストレーション。
高く上がるお手玉、あやとりのプチマジックショー、そして動物園のようにどんどん飛び出してくる数多くの折り紙の動物たち。
子どもたちはわくわくした顔で見ています。


「では、次はみんなでやってみましょう」

子どもたちはグループに分かれて練習です。
先生たちも必死な顔で覚えようと一生懸命です。





折り紙グループは「コンドル」に挑戦しました。
しっぽを引っ張ると、羽がパタパタと動きます。
子どもたちはこの不思議な動きに我を忘れ、ずっと「パタパタパタ・・・・」



あやとりグループ。
小さな手に紐がぐるぐる。
高学年の子は指ぬき(指に紐を編んでいって、最後にするりとほどける)を覚えて得意気です。


お手玉グループ、先生が一番上手でしたが、子どもたちも負けじとがんばりました。
パチパチパチ(拍手)
手作りのお手玉のプレゼント。
みんなとっても大事そうに持って帰りました。





こうして記念セレモニーは終わったのですが・・・・。
どうしても終われないグループがありました。
それは・・・、
書道のグループ。
子どもたちの名前をカタカナで書いてあげていましたが、先生もお母さんもお父さんも、「私の名前も書いて!」
「うちのダンナの名前も!」と人気殺到。
「額に入れて飾るわ!」なんていう人も。





これからずっと使われていく教員室や図書室、そしてきれいになった校庭。
物だけではなく、素敵な思い出と一緒に残っていってくれることでしょう。


たくさんの人に支えられ作り上げられていく学校。
町のみんなが誇りに思う学校。
そこから、どんな子どもたちが育っていくのか、とても楽しみです。


地震からの復興はまだまだ長い道が続いていきます。
皆、自分の足で歩んでいかなければなりません。
その足元を大きく支えるのは、そんな人々を「忘れない」「応援している」どこか遠くにいるAMIGO(友達)の想い、だと思っています。

例えば、折り紙を折ることがあったら、ふと思い出してみてください。
太平洋の向こう側で元気に飛び回る子どもたち、そしてそれを見守る先生やご両親の姿を。




本事業は国際ボランティア貯金の助成金、(特活)世田谷アジアプロジェクト、そして多くのADRA Japanの支援者の方のご寄付により実施しています。
(文責:神田佐知)


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Posted by ADRA Japan at 13:02 | ペルー便り | この記事のURL
(11/10) ペルー便り〜学校も成長中!〜 [2010年11月10日(水)]
初めて遊ぶブランコやすべり台に夢中で遊ぶハッピースクールの子どもたち。



汗だくになって遊んでいる子どもたち



10月27日に、教員室、図書室、そしてレクレーションエリア完成の記念セレモニーをピスコ郡サンクレメンテ区のVilla la Esperanza校で行いました。


本事業は国際ボランティア貯金と(特活)世田谷アジアプロジェクト(SAP)、そして多くの支援者の方々の助成・寄付を受けて実施しております。
今回の記念セレモニーにはSAPの代表者9名の方が、遠く日本からお越し下さいました。また、在ペルー日本国大使館より藤原書記官も出席してくださり、多くの日本人のお客さんに子どもたちはそわそわした様子でした。


完成した教員室、図書室



セレモニーでは4月に完成した新校舎を背に、ペルー・日本両国の国旗が掲揚され、国歌が斉唱されました。
半年間、事業を見守ってきてくださったSAPメンバーには「感極まって、ウルウルしちゃったわ」という方もいらっしゃいました。
一緒にこの日を迎えられたことをとても嬉しく思いました。


ビバ・ハポン(日本)!
ビバ・ペルー!



また、校長先生からは「この素晴らしい施設を子どもたちと大事に使っていくこと、そして活用していくことで、将来この学校からもノーベル賞を受け取るような卒業生が巣立っていくことを望みます。」という感謝のご挨拶を頂きました。
(今年のノーベル文学賞はペルー人のバルガス・リョサ氏が受賞しました。)

そして、児童代表のエメルソン(Emerson)君。
既に開校式、新校舎落成式では立派なスピーチをし、すっかり有名人ですが、この日は少し緊張気味でした。
しかし、司会者もADRA現地スタッフも舌を噛んでしまう「世田谷アジアプロジェクトのみなさん」という言葉を紙も見ずにしっかりと発音したところに、彼がどんなに練習したのかを見て取ることができました。
エメルソン君もバルガス・リョサ氏の名前を挙げ、「たくさん勉強し、たくさん本を読んで、いつかノーベル賞をもらうような、立派な大人になりたいです」と力強くスピーチしてくれました。






今回の記念セレモニーでは、後半に「交流会」を行いました。
日本の遊び、文化紹介に子どもたちは興味津々でした。次回、この様子をお伝えします。
(文責:神田佐知)


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(9/21) ペルー事業報告会 in 茅ヶ崎 [2010年09月21日(火)]
9月11日(土)にSDA茅ヶ崎キリスト教会にてペルーの事業報告会をさせて頂きました。

ペルーの学校建設事業では、学校の落成式に向けて「Happy School」をテーマに絵を募集しました。
ここSDA茅ヶ崎キリスト教会のみなさまもステキな作品を届けてくださいました。
午前中は絵を描いてくださったお友達に、ペルーの子どもたちの様子をお話し、絵を受け取った子どもたちからの「ありがとう」のメッセージをお伝えしました。


映像を見ながらお話を真剣に聞く子どもたち




ペルーと日本の位置を地図で確認する子ども達



そして、今度は子ども達によるハンドベルの演奏をビデオに撮らせて頂き、ペルーの子どもたちへのビデオレターとすることにしました。
とてもすてきなハンドベルの音色でした。

ペルーの学校では(特に田舎の小さな学校では)楽器に触れる機会はほとんどありません。Villa la Esperanza校の子どもたちが、同じくらいの年齢の子たちの演奏を見て、どんな感想を言うのか、今から楽しみです。


午後は教会のみなさまにペルーでの活動の様子を、ADRAが建設した新しい学校のVilla la Esperanza校PTA代表となったマリアさんの地震後の暮らしに焦点を当てながら、お話させて頂きました。






ペルーは遥か太平洋の向こう側の遠い遠い国です。
でも、地震にあった子どもたちを助けたい、喜ばせてあげたい、という「キモチ」が、その広い広い太平洋を越えて届いたということを、また各地でご報告していければと思います。
事業報告会をご希望される方は、コチラからお問い合わせください。
(文責:神田佐知、写真:渡辺日出夫)


ペルー地震被災者復興支援事業の詳細はコチラ
Posted by ADRA Japan at 09:50 | ペルー便り | この記事のURL
(8/31) 【緊急支援事業その後】ペルー事業の3年後に、“希望”という言葉は似つかわしいか? [2010年08月31日(火)]
今、ペルーに「希望の町の小学校」が建っています。


2007年8月15日に発生したマグニチュード7.9の地震はイカ州ピスコ郡を中心に甚大な被害をもたらしました。
特に被害が大きかったピスコ地区では人口のほぼ全ての約11万7千人が被災し、約8割の建物が倒壊しました。

ADRAは緊急支援として、命からがら逃げ出してきた人々を保護する「避難村」を設置しました。
3年前を振り返り、パートナー団体であるADRA Peru(ペルー支部)の緊急支援マネージャーのビクトルさんはこう語ります。
「避難村があったことで、人々が生き残ることができた。命を支えた意義があると考えているよ。」

緊急時に被災者を保護することは大切です。
しかし、長期間、請われるがまま物を与え続けることは、人々の自立、自尊を失わせます。
ADRAは、もともと何もなかった荒地にテントを張り、人々に食料、毛布、水、キッチンセット、衛生キットなどを配布しました。
被災者たちからは「テントは質がよく頑丈だった」「食料は栄養バランスが良かった」「毛布もコットンで良い品質だった」という声が集まりました。
ADRAは物資をただ配布するだけではなく、配布物の経済的な使い方(食料を一気に食べない、限られた水の有効な使い方など)を助言しました。
また、1年でキャンプを閉鎖する旨を早くから告知し、周知徹底を図りました。

おかげで被災者たちは、混乱もなく、もともと暮らしていた地に家を再建したり、近辺の荒地に新しい家を建て、移住していきました。
ADRAはこうして援助依存を防ぎ、人々の「次のステップ」につながる支援をしました。

これでペルー地震被災者支援は完了だろうか?と私たちは自問します。
地震の影響は、新しい家、新しい集落の子どもたちにじわじわと押し寄せてきていました。
ペルー政府は、既存の学校の修復で手一杯。
地震から逃れてきた人たちの新しい集落には学校が1つもない状態でした。
それでも子どもたちはたくさんいます。
このままでは、彼らは教育が受けられない子どもたちになってしまいます。

そこでADRAが出した答えが「新しい町の学校建設と教育支援」。
こうして小学校と幼稚園は2010年に開校し、今、数十人の子どもたちがキラキラと通学しています。

被災者のことを第一に考え、支援を構築していった結果がここにあります。
「ペルー事業の3年後に、“希望”という単語は似つかわしいか?」
この問いにはいろいろな意味が含まれています。
答えは下記の写真を見た上で、みなさん、お考えください。


【開校から4ヶ月経過した“Villa la Esperanza校”】


校舎を背に、幼稚園生たちが「はい、ポーズ」(2010年7月撮影)



“Villa la Esperanza”とは“希望の町”の意味。これは町唯一の学校です。(2010年7月撮影)




授業の様子(2010年7月撮影)



「日本のみなさんによろしくね!」(2010年7月撮影)
【文責:千葉あずさ】
Posted by ADRA Japan at 06:17 | ペルー便り | この記事のURL
(8/5) ペルー便り 〜学校の様子〜 [2010年08月05日(木)]
3月に始まった学校も、もうすぐ冬休みを向かえます。
学校が始まってからの数ヶ月、子どもたちはどんなことを学んでいるのでしょう。
今日は、授業の様子を覗いてみたいと思います。


Villa la Espeeanza校は2学年ずつの複式学級です。
就学前教室(幼稚園)と1,2年生、3,4年生、5,6年生の4教室に分かれて学んでいます。
順番に教室を覗いてみましょう。

就学前教室(ペルーでは1年生の前の1年は義務教育になっています)の部屋はいつも賑やかです。
歌を歌ったり、リズム体操をしたり、みんな毎日学校へ来るのを楽しみにしています。
絵を描くのも大好きですが、絵を描くときは、学校にある色鉛筆をみんなで一緒に使います。






1年生はアルファベットから勉強をしています。
自分でアルファベット表を作って、「アー、べー、セー・・・(スペイン語のABC)」と読んでいきます。
みんなとっても元気です。
去年までは学校が遠いことから、学校へ行くことができなかった子も多く、学校が近くにできたことを特に喜んでいる子たちです。
先生には「宿題もたくさん出してね」と、勉強が楽しくて仕方がないようです。





3,4年生の教室では社会の勉強をしていました。
「むかーしむかし、私たちの先祖は遠く離れたアジアからロシア、北アメリカを経て、ペルーまでやってきました。狩をしたり、魚を釣ったりして生活していました。」と、勉強したことを上手に発表してくれました。
ペルーにはアジアの人々によく似た顔の人がたくさんいますが、こういった人口移動の結果なのだ、とうなずくことができます。ちなみに、多くのペルーの赤ちゃんには蒙古班があるそうですよ。
私が3,4年生の教室へ行くと、いつも「●●は日本語でなんていうの?」と聞かれます。
外のことにも好奇心を持つ年頃なのですね。






次は5,6年生の教室です。
5,6年生はいつも真剣に勉強しています。男の子と女の子の仲がいいです。
カッコいい制服を着ているのは(写真左から1番目と3番目)、児童会の代表の二人です。
年下の子の面倒もよく見る、みんなのお兄さん、お姉さんのような2人です。
この日は黒板に日本の旗やメッセージを書いて迎えてくれました。







それぞれの教室には、日本のお友達から送られた「ハッピースクール」の絵が飾られています。


また、先生手作りの図書コーナーも設置されています。
これは、先生の知り合いの別の学校から本を借りてきて、子どもたちに貸し出しているそうです。






ADRAの学校建設事業は第2期に入りました。
国際ボランティア貯金の助成金と(特活)世田谷アジアプロジェクトからの寄付金、そして多くの支援者のみなさまからの寄付金により、教員室と図書コーナー、校庭を整備しています。
基本的な教育環境を整えること、また、地域の子どもたちのための安全な場所の確保を目指しています。
(文責:神田佐知)

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Posted by ADRA Japan at 00:37 | ペルー便り | この記事のURL
(6/9) ペルー便り〜世界につながる “Happy School For ALL”〜 [2010年06月09日(水)]
世界につながる “Happy School For ALL”



Happy School for ALLというテーマの下、ペルーの子供たちを応援すべく、ADRAには200点にのぼる絵が日本全国から集まりました。
落成式当日、教室の壁はこれらの作品で飾られました。






子どもたちは興味津々で、
「誰が書いた絵なの?」
「この子は何をして遊んでるの?」
「泣いてる子がいるよ?なんで?」などなど、次から次へと質問してきます。

先生たちも「これからも、ぜひ日本の学校と交流していきたい!」と、
とても張り切っています。


「Happy Schoolのお礼をしたい」と子どもたちも絵を描いてくれました。

 









みんなで記念撮影。ハッピースクールの1期生たちです。



この学校の壁面には大きく「escuela feliz=ハッピースクール」と描かれています。




先週、日本で小学校の教員をしている友人からメールをもらいました。

「この間、私の学校の50周年記念の歌のテーマを決めるときに、ちょうどペルーのハッピースクールの話を聞いた後だったので『ハッピースクール』はどうですか?と提案したら採用されて、『ハッピー○○(学校の名前)』という第2の校歌ができました」ということでした。


ペルーにも、日本にも、そして世界の各地に「ハッピースクール」、そして子どもたちの笑顔が増えていくことを祈っています。


ADRA Japanは引き続き、ペルー地震被災者支援としてこの学校づくりを支援して参ります。
(文責:神田佐知)



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Posted by ADRA Japan at 10:53 | ペルー便り | この記事のURL
(5/27) ペルー便り 〜落成式の舞台裏〜 [2010年05月27日(木)]
ペルー便り 〜落成式の舞台裏〜


2010年4月26日、待ちに待った学校の落成式の朝。
ピスコはいつにもまして真っ青な空が広がっていました。

この日のために、学校の先生たち、子どもたち、お父さん、お母さん、町中の様々な人たち、そしてADRAスタッフが準備を行なってきました。

各地からのお客さんを迎えるために、みんな走り回っています。





昼食を準備するのはお母さんたち。
ピスコ地方名物の「カラプルカ」というスープを作るため、大きなお鍋でジャガイモやとうもろこしを煮込みます。
飲み物担当のお母さんたちは、パッションフルーツで作った大量のジュースを運び込んできました。
お父さんたちは、きれいにペンキを塗りなおした机や椅子を教室へ運び込みます。





教室には日本から送られてきたたくさんのハッピースクールの絵(約200枚!)が一面に飾られています。

校庭には赤と白のきれいな大きなテントが張られました。
町の中学校から国歌を演奏するために鼓笛隊が到着。
子どもたちも、制服の代わりのリボンを付けて正装しています。
準備は、万端です。




「ビリャ・ラ・エスペランサ校(希望の町学校)」落成式のはじまりはじまり!


落成式には在ペルー日本大使館の目賀田修一郎特命全権大使をお招きし、スピーチをいただきました。




「ペルー・イカ州では、2007年の地震により多くの建物が被害を受けました、崩壊した瓦礫の撤去や再建作業の努力が続けられているものの、住居を失った多くの住民達の子供達の学習環境は未だ整っておらず、教育施設の復興支援に対するニーズは極めて高いと聞いております。住民や子供達の喜ぶ様子を目のあたりにして、日本政府の資金が有効に活用されていることを確認でき誠に喜ばしく、心よりお祝い申し上げます。」



サンクレメンテ行政の代表の方々、ピスコ教育局の方々、そして日系3世でイカ州議員をされているヤマシロ議員も列席くださり、とても華やかで賑やかな落成式となりました。





学校の中は?
子供たちの感想は?
ハッピースクールの絵は?
お伝えしたいことはまだまだあります。
次号をお楽しみに。

ADRA Japanは引き続き、ペルー地震被災者支援としてこの学校づくりを支援して参ります。
<文責:神田佐知>


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