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(8/23) 南スーダン便りvol.77 エチオピア政府とUNHCRによる年次評価 [2018年08月23日(Thu)]

皆さん、こんにちは!

いつもご支援いただき、ありがとうございます。
エチオピアに駐在している河野です。


今日は、エチオピア政府の難民帰還管理局(ARRA)と国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が年に一度行うNGOへの評価会である「Annual Evaluation」について書きたいと思います。


この評価会は、各難民キャンプにて2日間かけて行われます。

初日は難民キャンプで活動するNGOが事業進捗のプレゼンテーションを行います。
2日目は実際に難民キャンプを訪問し、難民から支援活動に関して満足しているか、不十分な点がないかなどの聴き取りを行います。

その後、難民キャンプ内での各団体の活動を視察します。


今回のブログでは2日目に行なわれたADRA Japanの事業地であるクレ難民キャンプでの聴き取りについてお伝えしたいと思います。


聞き取り調査に参加するADRAのエチオピア現地スタッフ.jpg
聞き取り調査に参加するADRAのエチオピア現地スタッフ


ADRAは2014年から2015年までクレ難民キャンプで活動していました。

その後、各団体との支援活動の調整により、隣のテレキディ難民キャンプに活動の場を移しました。

そして、2017年7月からは再びクレ難民キャンプでの活動を開始しています。


クレ難民キャンプで活動するのは私がガンベラの駐在員となってから初めてのことなので、どんな反応が難民から出るのか、内心かなり心配していました。

聴き取り調査の当日は、会場である現地の小学校には難民が20名程集められていました。


小学校に集まったクレ難民キャンプの人たち(ADRA Japan).jpg
小学校に集まったクレ難民キャンプの人たち

司会者のUNHCRの職員がまず聞いた質問は、「クレ難民キャンプで衛生の分野で活動を行なっている団体はどこですか?」でした。
するとすぐに難民のみなさんは「ADRAです!」と答えてくれました。

続く「ADRAの活動はどうですか?不満な点は無いですか?」という質問に対しては「ADRAはクレで新しく活動を始めた団体だけど、良い活動をしています」という意見が多く聞かれました。

次に、司会者は「ADRAの活動で、何か改善点はないですか?」と聞きました。
これには、「掘削されたトイレ穴は子供や動物が落ちる危険性があるので早くトイレスラブ(コンクリートで固めたトイレの型)で塞いでほしい」という指摘が出ました。

この点は事業を進める際に気を付けてはいるものの、トイレの穴をスラブで塞ぐまでは若干の時間差が出てしまうのも事実です。

インタビューでの応答を受け止め、これまで以上にこの時間差を縮める必要性を感じました。
トイレの穴には事故を防ぐための目印をつけていますが、これも引き続き徹底する必要があると再認識しました。

幸いにも、課題としてキャンプの方々からの指摘があったのはその点のみであり、その他の意見はADRAの活動を評価してくれる内容で一安心しました。


その後、別の難民にADRAの衛生啓発活動について聴き取り調査を行なった際には、「ADRAはキャンペーンや戸別訪問で衛生に関する知識を教えてくれる。また、支援団体の援助を待たず、難民も自分たちでできることをやることが大切だとアドバイスしてくれた。」という発言がありました。

私としては特に後者が難民の口から出たことは良い意味で驚きでした。

ガンベラに限らず世界の難民キャンプで難民の援助依存が問題になっていますが、私たちの事業では戸別訪問の際に「自助努力の衛生」をトピックの1つとして伝えています。

これは、自助努力の精神を促し、難民に「自分たちでできることは自分たちでやろう。それが難民コミュニティの強化につながるのだから」ということを繰り返し啓発しているものです。


このような背景がありますので、今回の聴き取りで難民の口からその言葉を聞くことができたのはとても嬉しいことでした。


今後も、私、河野から、支援活動の様子や、エチオピアでの難民キャンプの様子、難民の人たちの声などをお伝えしていきたいと思います。

いつもご支援いただきありがとうございます!



*本事業は皆様からのご支援とジャパン・プラットフォームの助成金で実施しています。

(執筆:海外事業課 河野雄太

ADRA Japanのホームページはこちらです


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Posted by ADRA Japan at 13:10 | 南スーダン便り | この記事のURL
(4/2) 南スーダン便りvol.76 衛生研修の後、実際に活動した難民スタッフはどう感じたのでしょう? [2018年04月02日(Mon)]
皆さん、こんにちは!いつもご支援いただき、ありがとうございます。

エチオピア駐在員の河野です。ADRA Japanは2014年からエチオピアのガンベラ州で南スーダン難民支援事業(他機関と連携し、ADRAは水衛生分野を担当)を行なっています。2017年7月中旬まではテレキディ難民キャンプで活動していましたが、現在はクレ難民キャンプで活動しています。さて、今回は前回のブログの続きでもある衛生啓発員やコミュニティ動員者になった難民スタッフの感想インタビューについてお伝えしたいと思います。

インタビューに協力してくれたのは、Mary Nyabel Bangさん(40, 女性)、Nyajiok Gatluak Monyjuokさん(38, 女性) 、Wakow Deng Mutさん(28, 男性)、の3名です。


Mary Nyabel Bang さん
Mary Nyabel Bang さん(女性)


Q1:研修を受けた感想を教えてください。
・家の中や周囲をきれいにすること、食の衛生の重要性について学べたことが良かったです。また、コミュニティを啓発することの重要性を学びました(Maryさん)。
・以前は衛生にそこまで気を使っていませんでしたが、研修を受けたことでその衛生的な生活がどれほど重要かが分かりました。特に乳幼児の衛生と食の衛生が大切だと思います(Nyajiokさん)。
・鍵となる衛生啓発メッセージは何であるか、そして人々にどのような啓発メッセージを伝えれば良いか分かりました(Wakowさん)。


Nyajiok Gatluak Monyjuok さん
Nyajiok Gatluak Monyjuok さん(女性)


Q2:研修で学んだことを実際の活動で実践してみた感想を教えてください。
・自分がコミュニティの人たちを啓発できるようになり嬉しいです。先日は水容器の水は毎日取り換える必要があること、古い水を捨てた後、新しい水を入れる前に容器を洗浄しなければならないことを人々に啓発しました(Maryさん)。
・研修で衛生に関する知識を身に付けることができました。今は衛生啓発員としてコミュニティを啓発することができ嬉しいです(Nyajiokさん)。
・衛生啓発を通してコミュニティを助けることができるのが嬉しいです。私自身も前より衛生に気を付けるようになりました。この活動を通してコミュニティの意識を変えることができると思います(Wakowさん)。


Wakow Deng Mut さん
Wakow Deng Mut さん(男性)


Q3: 実際に衛生啓発活動に参加してみて受益者からはどのような反応がありましたか?
・私が啓発した人々も啓発メッセージを良く聴いてくれ、実践してくれています(Maryさん)。
・私は難しさを感じました。先日草刈りをする活動をしていたところ、ADRA Japanが貸し出した衛生用具が欲しいと言って返却しない難民がいたんです。清掃用具はみなでシェアするものなので返してほしいと説得し、最後にはなんとか返してくれました。また、衛生用品を配布してくれといわれたこともありました(Nyajiokさん)。
・私が啓発した人々は都市から逃げてきた人で、既に衛生の重要性を理解していました。ですので、私が啓発を行なったところ、温かく迎え入れてくれました(Wakowさん)。


衛生啓発活動はこれまでの人々の習慣を変える活動でもあります。そのため、時に住民とのトラブルに巻き込まれたりもするため、簡単な活動ではありません。しかし、現場スタッフは時に課題にぶつかりながらも、同僚や上司と力を合わせ、良い活動をしようと頑張っています。また、活動に参加しコミュニティに貢献することは彼ら自身の喜びにも繋がっているようです。彼ら自身も難民なので、ADRAスタッフとして衛生啓発やコミュニティ動員の専門性を身に付けることは彼らの将来の糧にもなってくれると思います。

ADRA Japanは難民から選出した難民から選出した衛生啓発員(112人)とコミュニティ動員者(35人)と共に、クレ難民キャンプで今日も活動しています。


衛生啓発員
衛生啓発活動をする啓発員(右側 男性)


今後も、私、河野から支援活動の様子やエチオピアでの難民キャンプの様子、難民の人たちの声などを現地からお伝えしていきたいと思います。引き続き皆様の温かいご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

お読みいただき、ありがとうございました。

*本事業は皆様からのご支援とジャパン・プラットフォームの助成金で実施しています。

(執筆:海外事業部 河野雄太

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Posted by ADRA Japan at 13:38 | 南スーダン便り | この記事のURL
(3/27) 南スーダン便りvol.75 難民スタッフへの衛生研修では、何が学べるのでしょう? [2018年03月27日(Tue)]
皆さん、こんにちは!いつもご支援いただき、ありがとうございます。

エチオピア駐在員の河野です。ADRA Japanは2014年からエチオピアのガンベラ州で南スーダン難民支援事業(他機関と連携し、ADRAは水衛生分野を担当)を行なっています。2017年7月中旬まではテレキディ難民キャンプで活動していましたが、現在はクレ難民キャンプで活動しています。先日、ADRAの衛生促進活動を支えてくれる難民スタッフに研修を行ないました。今回はその研修内容についてご紹介します。

ADRA Japanが取り組む衛生促進活動では、難民キャンプに住む人々に衛生知識を伝える「衛生啓発員」や、難民キャンプコミュニティに対して野外排泄の危険性やトイレ穴掘削を呼びかける「コミュニティ動員者」が重要な役割を果たします。まず、衛生啓発員(112人)とコミュニティ動員者(35人)を難民キャンプに住む人々から難民スタッフとして選出し、効果的な衛生啓発活動を行なうため、その後は彼らへ研修を行ないます。


エチオピア01.jpg
衛生啓発員の女性たち


研修は3日間かけてクレ難民キャンプのADRAの敷地内で行ないました。講義、グループディスカッション、ロールプレイ、発表などを通して参加者は以下のことを学びました。
・ADRA Japanが実施している衛生事業について
・衛生啓発員/コミュニティ動員者の役割について
・排泄物-口経路で感染する疾患について(感染経路と予防方法)
・トイレの役割と利用について
・具体的な活動方法
・記録、連絡と報告について

このような内容の研修を受けた難民スタッフは、現在、キャンプ内で衛生啓発活動やコミュニティ動員活動に従事しています。

研修を受けた感想や身に付けた知識で活動をやってみた感想、その時の難民キャンプの人々の反応について、先日、難民スタッフにインタビューしてみました。貴重なインタビューになったのですが、少し長くなってしまうので、すみません、次回にお伝えしたいと思います。

今後も、私、河野からエチオピアでの支援活動の様子や難民キャンプの様子、難民の人たちの声などを現地からお伝えしていきたいと思います。
引き続き皆様の温かいご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

お読みいただき、ありがとうございました。

*本事業は皆様からのご支援とジャパン・プラットフォームの助成金で実施しています。

(執筆:海外事業部 河野雄太

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Posted by ADRA Japan at 12:34 | 南スーダン便り | この記事のURL
(11/16) 南スーダン便りvol.74 クレ難民キャンプでのADRAの拠点建設 [2017年11月16日(Thu)]
皆さん、こんにちは!
エチオピア駐在員の河野です。いつもご支援いただき、ありがとうございます。

ADRA Japanは2014年からエチオピアのガンベラ州で南スーダン難民支援事業(水衛生分野)を行なっています。2017年7月中旬まではテレキディ難民キャンプで活動していましたが、現在はクレ難民キャンプで支援活動を行なっています。このクレ難民キャンプの面積は3.4㎢と、東京ドーム73個分ほどの大きさがあり、その中に約13,000世帯(約50,000人)の難民が避難生活を送っています。

ADRAがこのクレ難民キャンプに支援活動を移してから約1ヶ月半が経ちました。この期間では様々な事業の準備を進めてきました。その1つが難民キャンプ内でのADRAの拠点の建設です。拠点は、ADRAのフィールドスタッフがミーティングを行なったり、活動に必要な資材を保管したり、難民から選出したコミュニティ動員スタッフや衛生啓発スタッフの研修を行なったり、スタッフが休憩したりと活動を行なう上で重要な地点です。ADRAは今回クレ難民キャンプで新たに活動することになったので、エチオピア政府難民帰還民担当機関(ARRA)からゾーンEの敷地を引き継ぎました。


クレ難民キャンプ地図.jpg
クレ難民キャンプ地図


ここは以前、別の支援団体が使用していた敷地です。敷地を引き継いだものの直ぐに使用できる状況では無かったので、いくつか工事をすることにしました。

まず、敷地が大きすぎたので50uに縮小し、安全対策のため、トタンで敷地を囲いました。その後、敷地内の雑草を刈取り、ADRAの建設班、衛生啓発班、コミュニティ動員班が使用する倉庫を建設しました。また、世帯別トイレ建設で使用するトイレスラブ(写真)を作成するためのスラブ建設現場を建設しました。拠点には警備員4名が住み込みで警備にあたるので、警備員詰所と警備員宿泊室も建設しました。そして最後に拠点の看板も設置しました。


トイレスラブ写真.jpg
トイレスラブ写真

拠点となる敷地.png
拠点となる敷地

建設した倉庫写真.png
建設した倉庫

スラブ建設現場.jpg
スラブ建設現場

看板写真.png
看板写真 英語と難民の言語であるヌエル語で書かれている
【看板翻訳】ADRAクレ拠点
ADRA Ethiopia/JapanはJapan Platformからの助成を得て、ARRA及びUNHCRと緊密に連携しながら、クレ難民キャンプで世帯別トイレの建設と衛生啓発活動を行なっています。


ADRAの拠点が整備され、いよいよこの場所を中心に10月以降から本格的な活動が始まります!

今後も、私、河野から支援活動の様子やエチオピアでの難民キャンプの様子、難民の人たちの声などを現地からお伝えしていきたいと思います。
引き続き皆様の温かいご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

お読みいただき、ありがとうございました。


*本事業は皆様からのご支援とジャパン・プラットフォームの助成金で実施しています。

(執筆:海外事業部 河野雄太

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Posted by ADRA Japan at 15:38 | 南スーダン便り | この記事のURL
(9/4) 南スーダン便りvol.73 クレ難民キャンプでの事業開始 [2017年09月04日(Mon)]
皆さん、こんにちは!
いつもご支援いただき、ありがとうございます。
エチオピア駐在員の河野です。ADRA Japanは2014年からエチオピアのガンベラ州で南スーダン難民支援事業(水衛生分野)を行なっています。


UNHCR_joint_field_visit.jpg
UNHCR職員と共にクレを視察する河野


私がガンベラに駐在してから約1年が経過しました。ガンベラはエチオピアの東部にあり、気温は年間を通して高く、乾季の最高気温は48℃まで上ります。とても暑いです。私はインジェラというエチオピアに古くから伝わる食事をほぼ毎日食べて、この暑さを乗り切っています。インジェラはエチオピアの主食で、テフという穀物から作られた、酸味のあるクレープのような食べ物です。これにワットと呼ばれる肉や豆で作ったシチューを乗せて食べます。この食事を現地スタッフと一緒に食べながら、元気に駐在生活を送っております。


インジェラ.JPG
テレキディ難民キャンプ近くの食堂で食べたインジェラ


さて、今日は最近のテレキディ難民キャンプでの支援活動と、クレ難民キャンプでの支援活動についてお話ししたいと思います。

テレキディ難民キャンプでは世帯別トイレ(いわゆる各家庭のトイレ)の建設と衛生に関する啓発活動を通して、難民キャンプ内の病気の発生と蔓延を予防するという目標のもと、支援活動をしてきました。
 
この支援活動で世帯別トイレ860棟を建設し、難民の衛生知識を促進する活動を行ないました。トイレ建設では難民の参加促進と彼らのオーナーシップ(身の周りの課題を「自分自身の課題」と主体的に捉えて、自発的に取り組むこと)意識を高めるため、難民自身にトイレの穴を掘ってもらいました。また衛生啓発活動では、手洗いキャンペーン、水容器洗浄キャンペーン、衛生環境促進キャンペーン(清掃や草刈り、蚊の発生を抑えるための排水溝の掘削など)、戸別訪問による啓発活動やトイレの清掃状況の確認を行ないました。
 
世帯別トイレの受益者からは

「以前はトイレが無かったため、茂みの中で用を足していました。でも、今では自宅の裏にトイレがあるので夜でも安心して使えます」
といった声や、

「公共トイレの場合は多くの人が使うのでとても汚れていました。今使っている世帯別トイレは、自分の家族しか使わないので清潔に保つことができ衛生的でとても嬉しいです」といった声が上がっています。


また、国連機関や現地政府からも

「難民の人たちが持ち運んでいる水容器内が以前は汚れていました。しかし、難民の人たちが洗浄するようになり、容器内の水がきれいになりました」

「難民キャンプ内の蚊が少なくなりました」


といった言葉を頂いています。

ADRAの活動に対しこうした良い評価を頂けることは、スタッフ一同励みになります。私も難民キャンプのトイレを利用したことがあります。ボットン式のトイレなので、日本の水洗トイレのように快適ではありません。しかし、野外で排泄せざるを得ない状況を考えると、衛生面、安全面で大きな違いがあります。

そのような中、今度はガンベラ州のクレ難民キャンプで水衛生支援活動を開始しました。

クレ難民キャンプには約13,000世帯の難民が暮らしており、世帯別トイレの普及率は38% に留まっています。


クレ シェルター.jpg
クレ難民キャンプのシェルター。キャンプ設立から3年が経過している。


Kule_collapsed_latrine.jpg
クレ難民キャンプのトイレ跡地。トイレの上部が撤去され、穴に汚水が溜まり、埋め立て処理を
しないと危険な状態。



今回の支援活動では、これまで実施してきた世帯別トイレの建設(1,100棟建設予定)と衛生啓発活動に加え、長期化する避難生活に難民の人たちが出来る限り自力で対応できるよう、対応能力強化を計画しています。


具体的には、
1) 難民で構成された水衛生委員会による衛生促進活動
2) 従来型トイレより耐用年数が長く、継続して使用できる改良型トイレの導入
3) 石鹸の代替用品として灰の利用促進
4) 難民が住居周辺で調達可能な材料で製作することのできる簡易ほうきの普及促進
5) 車椅子使用者も使うことのできるバリアフリー型トイレの導入(内戦やポリオ(小児麻痺)の影響により車椅子で移動する難民もいるため)、

を計画しています。

今後も、支援活動の様子やエチオピアでの難民キャンプの様子、難民の人たちの声などを現地からお伝えしていきたいと思います。
引き続き皆様の温かいご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

お読みいただき、ありがとうございました。


*本事業は皆様からのご支援とジャパン・プラットフォームの助成金で実施しています。

(執筆:海外事業部 河野雄太
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Posted by ADRA Japan at 17:38 | 南スーダン便り | この記事のURL
(8/10) 南スーダン便り vol.72 〜世帯別トイレを使用している受益者の声〜 [2017年08月10日(Thu)]
ADRA Japanは2014年4月から、35万人以上の南スーダン難民が暮らすエチオピア・ガンベラ州の難民キャンプで水衛生分野の支援を行なっています。南スーダンの情勢は改善の兆しが見えず、難民の避難生活は3年目に入りました。そのため、長期的な施設への移行していくこと、支援依存を防ぐために難民の主体的な活動へ参加を促すことが求められています。

世帯別トイレは公共トイレに比べ、住民のオーナーシップ意識が高まるため、住民自身が進んで清掃をするという特徴があります。また、多くの難民は女性や子どもであるため、公共トイレよりも安全性の高い世帯別トイレへ移行する必要があります。そのため、ADRAは難民参加によって難民キャンプの衛生環境を維持し、安全性を確保するために、世帯別トイレの建設と衛生啓発活動の支援をしています。

今回はガンベラ州テレキディ難民キャンプでADRAが支援した世帯別トイレを使用している南スーダンのご家族を紹介したいと思います。

ガデットさん一家は6人家族です。南スーダンでは農家として穀物を育てていました。ガデットさん家族は3年前は南スーダンのアッパーナイル州ロングシュック郡で暮らしていました。しかし、情勢の悪化を受けて隣国エチオピアの国境パガックまで、170キロ以上の道のりを半月以上歩いて戦禍を逃れてきました。一番幼い次男ナナグ君は当時まだ2歳でした。


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ガデットさん家族。右端がガデットさん


ガデットさん一家は、避難してから現在までガンベラ州のテレキディ難民キャンプで暮らしています。ここでの暮らしは、南スーダンの農村での生活と大きく変わりました。エチオピアの難民キャンプでは基本的に労働することが禁止されているので、ガデットさんは農作業をすることができません。また、トイレ環境も以前の生活とは違うことのひとつです。


ガデットさんたちは、テレキディ難民キャンプではADRA Japanが建設した世帯別トイレを使用しています。ガデットさんが世帯別トイレについて話してくれました。

南スーダンにいた時は茂みで野外排泄をしていたので病気になることが多かったです。今は世帯別トイレを使っているので病気になることが無くなったのだと思います。その違いがよく分かります。家のすぐ近くにトイレがあり、鍵もかかるので、野外で排泄するのに比べて、妻や子どもが襲われることもなく安全です

2.jpg
世帯別トイレの前にいるガデットさん夫妻。


ガデットさんはADRA Japanの衛生啓発によって学んだことや、衛生習慣についても話してくれました。

次男はまだ家の近くで野外排泄してしまうこともあります。その場合はADRA Japanから教わったようにポリ袋などに排泄物をあつめて、トイレに捨てています。トイレの後は毎回手を洗っています。トイレの清掃も毎日1回はしています。以前は支給された石鹸を使って掃除していましたが、もったいないので今は灰を使って掃除しています。トイレには手洗い用のタンクが備え付けてあるので便利ですし、手洗いの習慣も身につきました

エチオピアには南スーダン難民が現在も流入しており、ガンベラ州の難民キャンプは既に受け入れる人数が限界に達してしまいました。そのため、ガンベラ州より北側に位置するアソサの難民キャンプでも難民受け入れが開始しました。

ADRAは今後も必要とされる支援を行ないます。引き続き皆様の温かいご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

*本事業は皆様からのご支援とジャパン・プラットフォームの助成金で実施しています。

(執筆:海外事業部 鈴木昌則

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Posted by ADRA Japan at 13:47 | 南スーダン便り | この記事のURL
(4/26) 南スーダン便りvol.71 世帯別トイレの建設方法をご紹介します。 [2017年04月26日(Wed)]
2013年12月以降、アフリカに位置する南スーダンでは各地で発生した戦闘がきっかけとなり、国外へ避難する人が後を絶ちません。隣国エチオピアのガンベラ州の難民流入地点には、これまで35万人以上の南スーダン人が押し寄せ、難民となっています(2017.3現在)。現在ADRAは、難民が大勢移送されているテレキディ難民キャンプにおいて、世帯別トイレの建設と衛生啓発活動を行なっています。

今回はADRAが事業の一環として建設を進めいている世帯別トイレの作成方法についてご紹介をしたいと思います。

テレキディ難民キャンプは3年前の2014年5月に開設され、現在69,792人(17,448世帯)が滞在しています。ADRAはこれまでテレキディ難民キャンプに1,900棟の世帯別トイレを建設してきました。

難民キャンプのトイレはキャンプが開設されてからの時間の経過とともに、造りの種類が違うものに移行します。まず、キャンプが開設されると衛生環境を即座に整えるため、ビニールシート製の緊急トイレを建設します。その後、トタン製でより強度のある公共トイレを建設します。キャンプが開設されてから6ヶ月以上が経つと、難民キャンプでの生活の長期化を見越して、家族ごとに使用することができる世帯別トイレの建設を行ないます。


P1050432.jpg
緊急トイレ

<世帯別トイレの造り方>
・穴の掘削と進捗管理
穴の掘削方法についてはADRAから指導を受けた難民がその他の難民の方々に事前に掘削方法を説明し、トイレを使用することになる世帯の難民が掘削を行ないます。穴掘り棒を使い、直径90cm 、深さ250cmまで掘り進めます。掘削するペースは人それぞれですが、早い人だと3日で掘ることができます。穴は深いので熱がこもるので、無理はせず、早朝と夕方の掘削を推奨しています。地盤が固い場合は穴に水を入れ、しばらく置いた後に掘ると地盤が柔らかくなり、掘りやすくなります。掘削途中、あるいは掘削が終了している穴にまだスラブ(コンクリート製の便器)がまだ被せられない場合は、子どもが落下しないよう、穴の周囲に目立つ目印をつけるよう難民に周知しています。 


P1050092.jpg
直径90cm 、深さ250cmまで掘り進めます


・スラブの製作
スラブとは穴の上に設置するコンクリート製の便器を指します。直径は120cm、重さは約150kgあります。ADRAが製作しているスラブには中にワイヤーのメッシュが入っており、スラブの強度を増し、破損率を低くする工夫がなされています。スラブの製作についてはADRAの工事監督がスラブ制作の監督となり、難民がスラブを製作します。まず、スラブの型枠にコンクリートを流し込み、足場や穴を形成します。その後、日陰や日向に置いたり、スラブに水をかけ、一定の湿度を保ちながら10日目になるまで待ちます。この期間は養生期間と呼ばれ、コンクリートの強度を上げるために必要な時間です。


スラブの型枠とワイヤーメッシュ.jpg
スラブの型枠とワイヤーメッシュ

型にはめる.jpg
型にコンクリートを流し込み、成形します


できたてのスラブ.jpg
成形作業が完了したスラブ


養生する.jpg
スラブの養生


・上層構造・スラブの設置
完成したスラブをトラックでトイレ建設現場に運び、掘削した穴に設置します。これで穴に落下する恐れもなく、安全な状態になります。トイレの上部構造(外装)はトタンとユーカリ等の木材を組み合わせて作成します。形は長方形で、公衆電話ボックスのような形です。ADRAの工事監督による指導の下で、大工作業の経験のある難民が上部構造を作成します。


P1150051.jpg
建築経験のある難民が上部構造を設置します


スラブの周りにコンクリートで台を作り、上部構造を組み立て、手洗いタンクを取り付けたらトイレは完成です。引き渡しの際には難民家庭に引き渡し記録台帳にサインしてもらい、維持管理用具としてブラシ、石鹸、南京錠を1世帯1セット渡します。また、トイレには内鍵がついており、女性が安心して使える仕様になっています。


Completed_latrine_-_Tierkidi_Refugee_Camp.jpg
完成した世帯別トイレ



Household_latrines_-_Tierkidi_Refugee_Camp_3.jpg
トイレを使用する世帯の家の近くに設置される


エチオピアには1日あたり約500人の南スーダン難民が現在も流入しています。ADRAは今後も必要とされる支援を行ないます。引き続き皆様の温かいご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

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(執筆:マーケティング部 百々久美
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Posted by ADRA Japan at 13:00 | 南スーダン便り | この記事のURL
(9/30)南スーダン便りvol.70 〜急増している難民。緊急支援の現状と課題 [2016年09月30日(Fri)]
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の発表によると、9月3日から9月21日にかけて、約1万8000人の南スーダン難民がエチオピアのガンベラ州のパガックに流入しました。この事態を受け、ADRA Japanはパガック難民流入地点で緊急支援を行なっています。


Photo1.jpg
(パガック難民流入地点の様子)


今増えている難民の大多数は、南スーダンの東北部に位置するアッパーナイル州の戦闘の激しい地域から避難してきています。難民の多くは女性と子どもですが、戦火や食糧難を逃れるために住み慣れた土地を離れ、雨の降る中、半月以上かけて170キロ以上の距離を歩き、国境のパガックまで逃れてきました。パガックで緊急の医療支援を行なっている国境なき医師団(MSF)によると、新たに流入している難民の間で、マラリア、下痢、上気道および下気道の感染症、腸内寄生虫、目と皮膚の感染症が確認されています。


また、エチオピアの首都アジスアベバを含め、パガック難民流入地点や難民キャンプがあるガンベラ州の周囲(南スーダン側も含めて)ではコレラの蔓延が確認されています。ガンベラ州に避難している難民への感染を水際で食い止めることが、喫緊の課題となっています。

周囲にコレラが蔓延する中、感染がガンベラ州内にまだおよんでいないのは、2014年8月から9月にかけてこの地で大規模にコレラの予防接種が実施されたからです。

コレラのような伝染病は人から人へとうつることでその範囲を拡大していきます。逆に言えば、たとえ感染者が出たとしても、その周囲の人間が耐性を持っていれば病原菌は封じ込められた状態になり、蔓延することはありません。つまり今のガンベラ州は、コレラ菌の拡散を防ぐ壁に囲まれた状態にあります。しかしながら、予防接種の効果は2年。すなわち、今月あるいは来月がこの「壁」効果を維持できる期限だと考えられています。


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(パガックから難民を移送するバス。テレキディ難民キャンプ付近)


現在ADRAは、(特活)ジャパン・プラットフォームの助成金を得て、パガック難民流入地点、および新規流入難民が大勢移送されているテレキディ難民キャンプにて給水および衛生環境改善のための活動を行なっています。

特にパガックにおいてADRAは最も早い段階で活動を開始したNGOの1つで、UNHCRや世界各国のNGOが参加する会議においても、国連の水衛生担当官からその活動について言及されることがしばしばです。具体的には地下水汲み上げによる難民への飲料水の給水、トイレの建設、水浴び場の設置、衛生啓発活動、また清掃活動を行なっています。いずれも、難民キャンプでコレラやその他の病気の蔓延を防ぐために非常に重要なものです。特に給水は難民の命綱と言っても過言ではありません。

しかしながら、ADRAがこの緊急対応に投入できる資金にも限りがあります。ADRAだけでなく、ガンベラで活動している各国のNGOでも資金不足は深刻で、急増した難民に対応する活動をする上での最大の足枷となっています。国連機関であるUNHCRも例外ではなく、支援のために必要とされている額の僅か10%しか準備ができていません。


こうした状況の中でまずできることとして、ADRAは国連をはじめ各国のNGO、現地政府との連携強化に今まで以上に取り組んでいます。

9月24日には、ADRAはUNHCRから5,000個の固形石鹸を受け取り、9月25日からパガックでの衛生環境改善活動に活用しています。また、25日午後にはUNHCRから800ℓのベンジンが届きました。これで、地下水を汲み上げるのに使っているジェネレーターの燃料を1か月分確保することができました。加えて、Oxfam(イギリスのNGO)の協力で、飲料水を浄化するための塩素を9月24日までに調達することができました。9月25日からタンクに投入しています。また、現地水道局と連携し、もともとパガックにあった井戸1基を修理することができました。これにより、パガックでの水供給量を増やすことができました。


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(給水に使用しているジェネレーター)


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(国連児童基金(UNICEF)による給水タンク


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(給水タンクとつながっている給水所)


また、地下水を貯めておくタンクの容量が限られていることから、追加のタンクを確保する方法を他のNGOと模索しています。まだ修理ができていない井戸については、部品の調達ができ次第、修理に着手する予定です。


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(現地水道局と連携しての手井戸の修理)


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(修理された手井戸で手を洗う子どもたち)


国連、NGO、政府機関と、緊急時にあってこうした心強いパートナーに恵まれていることは大変ありがたいことだと思っています。


南スーダン難民の流入がいつまで続くのかは予測するのが難しいところですが、UNHCRやNGOの中では今後3ヵ月は継続的に流入するという意見が多数を占めています。

今はまだトイレの数が足りていませんので、ADRAとしては、パガックでのトイレの数を、できればあと45基増やしたいと考えています。


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(パガックで設置しているトイレ)


また、日々新たに難民が流入し、先に来た難民は順次近くの難民キャンプにバスで移送されている状況ですから、衛生啓発活動を行なっても、教育を受けた難民は徐々にパガックを後にすることになります。したがって、衛生啓発活動はこれからも継続して行なう必要があります。また、現在は衛生啓発員6人、清掃員21人を配置し、衛生啓発および清掃を行なっていますが、野外排泄物の処理が間に合っていなかったり、水浴び場とトイレの形状が似ているため間違えて水浴び場で用を足してしまう難民もいたりします。そのため、さらに清掃啓発員の人数を増やし、情報の拡散を強化する必要があると考えています。


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(衛生啓発活動の様子)


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(清掃活動の様子:排泄物に石灰をかけている様子)


ADRAの活動を維持、強化するために皆様からのご支援が必要です。額の多少にかかわらず、有効に活用させていただきます。ご寄附は税金控除の対象にもなります。何卒、ご支援をご検討いただきたく、よろしくお願い申し上げます。


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(燃料のベンジンを届けてくれたUNHCRスタッフとADRA Japan現地駐在員の河野)


クレジットカードによるご寄付はこちらからお願いいたします。(【緊急】緊急支援 もしくは【南スーダン】難民支援 をお選びください)
http://www.adrajpn.org/C_Kifu.html


その他のご寄付の方法についてはこちらのページをご覧ください。
http://www.adrajpn.org/C_Kifu.html



(執筆:南スーダン難民支援事業担当 河野雄太)

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Posted by ADRA Japan at 16:39 | 南スーダン便り | この記事のURL
(9/20) 南スーダン便りvol.69 〜急激な難民増加により衛生環境が悪化。緊急支援を行なっています。 [2016年09月20日(Tue)]
ADRA Japanはエチオピアで南スーダン難民の支援を行なっています。今月に入ってから難民の数が急増し、衛生環境が急激に悪化しました。人々は、感染症などの新たな危機にさらされています。

エチオピアはアフリカにある国で、南スーダンと国境を接しています。近年の南スーダン国内の情勢悪化に伴い多くの難民がエチオピアに流入し、2016年7月の時点で22万人の南ス―ダン難民がエチオピアで避難生活を送っています。今年に入ってからは、難民の流入はほぼなく、落ち着いた状況が続いていましたが2016年9月以降、新たな難民が続々と押し寄せています。9月8日の時点で、南スーダンとの国境のパガックという地域に辿り着いた難民の数は約1000人でしたが、9月14日には1万3千人に急増しました。

この突然の難民流入の理由は、南スーダン国内の情勢悪化と食料不足です。2016年7月15日以降、パガックから直線距離で約170Km離れたアッパーナイル州内で、政府軍と反政府軍の衝突が続き、砲撃や空爆が頻繁に行なわれています。7月30日には同州ナシール郡の中心部が反乱軍による侵攻を受けました。この事態に多くの人々は住み慣れた地域を後にし、徒歩で避難を始めました。雨季の中、幼い子どもや赤ん坊、老人を連れての旅ですから、そう多くの距離は歩けません。9月になり、ようやくパガックに辿り着くことができたのです。


0914_Assuramseekers outside 2 Pagak_R.JPG
(難民流入地点になっているパガックの様子。人々はここで難民登録を受け、近くの難民キャンプに移送される)


しかし、現在のパガックは難民を受け入れる準備ができていません。かつては多くの南スーダン難民のエチオピアへの玄関口となったパガックですが、徐々にその流入数は少なくなっていました。そのため、2015年末には国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)やNGOは、パガックでの活動を停止しました。ADRAもかつてこのパガックでトイレの建設や衛生啓発活動を行なっていましたが、同じタイミングでここでの活動を終了しています。

現在パガックの難民の衛生環境は最悪の状態です。トイレが無いため人々は屋外の様々な場所で排泄をしています。また、水浴びをする施設もないので、男性は近くの汚い川で水浴びをし、女性は満足に体を洗うこともできません。

この事態を受け、UNHCRとADRAはパガック難民流入地点において共同調査を行ない、その結果、特に衛生面において緊急に支援が必要な状況であると判断しました。もしも現在の状況のまま支援が遅れた場合、下痢や赤痢、マラリア等の病気が蔓延する可能性が非常に高く、特に乳幼児や老人など脆弱な人々は命を落とす可能性もあります。

この逼迫した状況を受け、ADRAはこれまでの支援に加え、緊急にこの新たに押し寄せている難民に対し、以下の5点の支援の実施を決定しました。

パガック難民流入地点において
@ かつてADRAが建設したトイレの修繕
A 衛生啓発活動
B 清掃活動
C 男女別の水浴び場の設置
これに加え、パガックの難民が移送されるテレキディ難民キャンプでの支援として、
D キャンプの入口および内部でのトイレの設置
以上の5点を迅速に実施します。状況は日々刻々と変化しているため、必要によっては追加の支援も必要となりますが、その際は柔軟に実施します。

この数日間でUNHCRからADRAに対し新しい支援申請が次々と打ち出されており、こうしたニーズはこれからも増えていくことが予想されます。

これらの支援要請に対応するため、ADRA Japanは皆様からの寄付をお待ちしています。トイレを1棟作るのに約25,000円、水浴び場を1箇所作るのに約18,000円がかかります。

今この時も続々と難民が到着しているパガック難民流入地点では、ADRAの他に支援を行なっているNGOはありません。私たちの活動が難民の方々の衛生環境に多大な影響を与えている状況となっています。ADRA Japanへのご寄付は税金の控除の対象にもなります。何卒、皆様のご支援をお願い申し上げます。


0917_Emergency latrine and cleaner2 Pagak_R.JPG
(難民流入地点における集団用トイレ。清掃員を雇い定期的に掃除をしている)

Household latrines - Tierkidi Refugee Camp 3.JPG
(難民キャンプにおける世帯別トイレ)


クレジットカードによるご寄付はこちらからお願いいたします。(【緊急】緊急支援 もしくは【南スーダン】難民支援 をお選びください)
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その他のご寄付の方法についてはこちらのページをご覧ください。
http://www.adrajpn.org/C_Kifu.html


0917_Water Tank and hand wasing Pagak 1_R.JPG
(手を洗う子どもたち。手洗いによって病気を防ぐことができる)


(執筆:南スーダン事業担当 河野雄太)

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Posted by ADRA Japan at 13:12 | 南スーダン便り | この記事のURL
(12/2) 南スーダンブログ Vol.68 〜難民でもありADRAスタッフでもあるクンを紹介します〜 [2015年12月02日(Wed)]

昨今、多くのメディアで見聞きする難民問題。

ADRA Japanは、エチオピアの難民キャンプで南スーダンから流入する難民の支援活動を行なっています。

今回は、エチオピア西部のガンベラ州にあるADRA事務所にて働くスタッフの一人、Kun chuol chagor(以下クン)について紹介したいと思います。


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ADRA の帽子を愛用しているクン


クンは南スーダンのナシールという場所で生まれ、19歳までナシールで家族と共に普通の暮らしを送っていました。しかし、1999年に深刻化した内戦の影響を受け、ケニアのカクマ難民キャンプに4人の兄弟姉妹と避難し、そこで9年間もの長い時間を過ごした後、2008年にナシールに帰還し、ADRA 南スーダン支部で働き始めました。

なぜADRAを就職先に選んだのかとクンに聞いたところ、こう答えてくれました。

「1999年に紛争が起きた時に、国連と共に助けてくれたのがADRAでした。使っていたトイレもADRAが建設したものでした。9年後にナシールに戻った時、僕はADRAのことをよく覚えていました。もし働けるチャンスが僕にもあるなら、僕もADRAで助けを必要としている人の役に立つような仕事をしたいと思っていたのです。」


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難民キャンプで配布する、手洗い用のポリタンクをトラックに積むクン


クンはその後、2008年から2013年までナシールのADRA事務所で働くことになります。

しかし2013年12月、再び南スーダンで起きた内戦により、今度は家族と共にエチオピアに避難することになってしまいました。避難後は他のNGOで働いた時期もありましたが、2014年7月から再びADRAに戻り、エチオピア支部で働くようになって現在に至ります。

彼は主に物資の調達や管理を担っています。非常に責任感が強く、仕事上で急用があると休みの日でもオフィスに駆けつけるほどです。

いつも明るく、オフィスのムードメーカーでもある彼ですが、自身も難民となった経験があるため、難民生活の辛さは身にしみて理解しています。難民キャンプで暮らす人々に貢献する気持ちを心に抱き、一日でも早く彼らが自国へ帰還できることを祈りながら働いていると語ってくれたクン。

こんなに責任感の強いスタッフに恵まれていることは、私にとってとても心強いことです。一人でも多くの方々が少しでも負担の少ない生活ができるよう、難民キャンプの環境作りに貢献するために力を合わせて日々の業務に取り組んでいます。


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仕事中の私とクン


(執筆:南スーダン担当 齊藤吉洋

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Posted by ADRA Japan at 11:06 | 南スーダン便り | この記事のURL
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