(1/6) ペルー便り 〜家族の健康のために〜 [2012年01月06日(Fri)]
ADRA Japan はペルー・リマ州にて、子どもたちの深刻な栄養不足を改善するため、家庭菜園を通して母親への食育活動を行なっています。
本事業では、家庭菜園や調理実習などの他、家族の健康のために多くの活動を行なっています。今回は、そのうちのいくつかをご紹介します。 <台所改善> まず、空気(酸素)の循環を良くすることや、煙突を設置することで、煙を室内に滞留させないような仕組みを作ります。この煙が原因で、急性呼吸器感染症となる子どもが多いためです。ペルーの山間部では寒さ対策のため、窓を設置することが少なく、一般家庭の台所は非常に暗い場合がほとんどです。暗い中では汚れも見えにくいため、衛生管理がしにくくなっています。 これを改善するため、屋根の一部を採光のできる素材に換え、台所を明るくします。さらに、天然冷蔵庫の導入により、食品を衛生的に管理します。調味料なども整理整頓する習慣をつけるようにします。 改善かまど 冷蔵庫。一番下の段に水の入った容器を入れます 明るくきれいな台所を見て、 「お金をかけなくても、ちょっとした工夫でこんなに暮らしが変わるなんて!」 と、多くのお母さん方が喜んでくれています。 煙突で煙を外に出し、室内の空気をきれいにすることで、子どもの健康状態も改善されます。 <住環境改善> 子どもが多くの時間を過ごす場所を整え、明るく保ちます。壁にあるイラストや飾りつけは、お母さんによるものです。コンテストを行なって最優秀賞を決めることもあります。お母さん方は工夫を凝らして、家にあるもので、すてきな小物を作ったりもするようになりました。 また、手洗いコーナーを設け、手指を清潔に保つことの大切さを学んでもらいます。 手洗いコーナー:黄色い布がかけてあるバケツに水が入っています。下の蛇口から水を出して使います 水道のない家でも、いつでも子どもや家族が手を洗えるように、このようなコーナーを作り、意識を高めます。とてもかわいく作ってあるので、子どもたちも手を洗ったり顔を洗ったりするのを嫌がらなくなったと言います。 <ゴミ捨て・分類> 家の中や庭をきれいに保つことや、資源物とゴミを分別することを学び、清潔な環境に住むことの重要性を感じてもらいます。 山間部に住む人々は、これまで、土に埋めたり、燃やしたりして自然へ戻しても害のないものだけで暮らしていました。しかし、最近はビニール袋を始め、自然に戻せないゴミが多く混ざるようになりました。ゴミを分別して処分することで、家や村の環境を守ることを学んでいます。 子どもたちの健康維持のためには、栄養をバランスよく取ることに加え、住環境を清潔に保つことも重要なポイントとなります。今回ご紹介したような活動が継続して実践されることで、子どもたちの健康状態が向上していくのです。また、この活動を通して、大人を含めた家族全体の健康も見直され、改善されていきます。 多くのみなさまのご支援に感謝申し上げます。今後ともご協力のほど、よろしくお願いします。 * 本事業は、支援者の皆様の寄付金をはじめ、味の素「食と健康」国際協力支援プログラムと地球市民財団の助成金により実施しております。 (文責:南米事業担当 中野佐知) ペルー母子栄養バランス改善事業についてはこちらから <銀行振込> 銀行: 三菱東京UFJ銀行 表参道支店 口座: 普通1956381 口座名: トクヒ)アドラジャパン *お振込される際に、お名前の前に「ペルー」とご入力ください。 例)ペルー ウラシマヤスナリ *銀行振込によるご寄付の場合、ご住所がわかりません。 領収書をご希望の方は、お振込み日、金額、お名前、ご住所、 電話番号をADRA事務局までご連絡ください。 <郵便振替> 口座番号:00290-2-34169 加入者名:(特活)ADRA Japan 通信欄に「ペルー」とご記入ください。 *振替払込請求書兼受領証にて領収証と代えさせていただきます。 領収証が必要な場合は、必ず「領収証:要」と通信欄にご記入下さい。 |
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