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(4/2) 南スーダン便りvol.76 衛生研修の後、実際に活動した難民スタッフはどう感じたのでしょう? [2018年04月02日(Mon)]
皆さん、こんにちは!いつもご支援いただき、ありがとうございます。

エチオピア駐在員の河野です。ADRA Japanは2014年からエチオピアのガンベラ州で南スーダン難民支援事業(他機関と連携し、ADRAは水衛生分野を担当)を行なっています。2017年7月中旬まではテレキディ難民キャンプで活動していましたが、現在はクレ難民キャンプで活動しています。さて、今回は前回のブログの続きでもある衛生啓発員やコミュニティ動員者になった難民スタッフの感想インタビューについてお伝えしたいと思います。

インタビューに協力してくれたのは、Mary Nyabel Bangさん(40, 女性)、Nyajiok Gatluak Monyjuokさん(38, 女性) 、Wakow Deng Mutさん(28, 男性)、の3名です。


Mary Nyabel Bang さん
Mary Nyabel Bang さん(女性)


Q1:研修を受けた感想を教えてください。
・家の中や周囲をきれいにすること、食の衛生の重要性について学べたことが良かったです。また、コミュニティを啓発することの重要性を学びました(Maryさん)。
・以前は衛生にそこまで気を使っていませんでしたが、研修を受けたことでその衛生的な生活がどれほど重要かが分かりました。特に乳幼児の衛生と食の衛生が大切だと思います(Nyajiokさん)。
・鍵となる衛生啓発メッセージは何であるか、そして人々にどのような啓発メッセージを伝えれば良いか分かりました(Wakowさん)。


Nyajiok Gatluak Monyjuok さん
Nyajiok Gatluak Monyjuok さん(女性)


Q2:研修で学んだことを実際の活動で実践してみた感想を教えてください。
・自分がコミュニティの人たちを啓発できるようになり嬉しいです。先日は水容器の水は毎日取り換える必要があること、古い水を捨てた後、新しい水を入れる前に容器を洗浄しなければならないことを人々に啓発しました(Maryさん)。
・研修で衛生に関する知識を身に付けることができました。今は衛生啓発員としてコミュニティを啓発することができ嬉しいです(Nyajiokさん)。
・衛生啓発を通してコミュニティを助けることができるのが嬉しいです。私自身も前より衛生に気を付けるようになりました。この活動を通してコミュニティの意識を変えることができると思います(Wakowさん)。


Wakow Deng Mut さん
Wakow Deng Mut さん(男性)


Q3: 実際に衛生啓発活動に参加してみて受益者からはどのような反応がありましたか?
・私が啓発した人々も啓発メッセージを良く聴いてくれ、実践してくれています(Maryさん)。
・私は難しさを感じました。先日草刈りをする活動をしていたところ、ADRA Japanが貸し出した衛生用具が欲しいと言って返却しない難民がいたんです。清掃用具はみなでシェアするものなので返してほしいと説得し、最後にはなんとか返してくれました。また、衛生用品を配布してくれといわれたこともありました(Nyajiokさん)。
・私が啓発した人々は都市から逃げてきた人で、既に衛生の重要性を理解していました。ですので、私が啓発を行なったところ、温かく迎え入れてくれました(Wakowさん)。


衛生啓発活動はこれまでの人々の習慣を変える活動でもあります。そのため、時に住民とのトラブルに巻き込まれたりもするため、簡単な活動ではありません。しかし、現場スタッフは時に課題にぶつかりながらも、同僚や上司と力を合わせ、良い活動をしようと頑張っています。また、活動に参加しコミュニティに貢献することは彼ら自身の喜びにも繋がっているようです。彼ら自身も難民なので、ADRAスタッフとして衛生啓発やコミュニティ動員の専門性を身に付けることは彼らの将来の糧にもなってくれると思います。

ADRA Japanは難民から選出した難民から選出した衛生啓発員(112人)とコミュニティ動員者(35人)と共に、クレ難民キャンプで今日も活動しています。


衛生啓発員
衛生啓発活動をする啓発員(右側 男性)


今後も、私、河野から支援活動の様子やエチオピアでの難民キャンプの様子、難民の人たちの声などを現地からお伝えしていきたいと思います。引き続き皆様の温かいご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

お読みいただき、ありがとうございました。

*本事業は皆様からのご支援とジャパン・プラットフォームの助成金で実施しています。

(執筆:海外事業部 河野雄太

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Posted by ADRA Japan at 13:38 | 南スーダン便り | この記事のURL