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(11/27) イエメン便りvol.2 〜国内避難民ハマスちゃん一家のお話「手の洗い方を知っているよ!」〜 [2017年11月27日(Mon)]
ADRA Japanは、2015年12月から内戦の続くイエメンで、国内避難民と内戦により生活が困窮している方々に対して衛生キットの配布や衛生啓発セッションなどの支援活動を行なっています。今回は、その中で出会ったハマスちゃん一家のお話をお伝えしたいと思います。


ハマスちゃん._明るさ調整済みjpg.jpg
ハマスちゃん


ハマスちゃんは内戦が始まる前、イエメン北部のアル・ジャウフ州ハラク郡というところに、お父さん、お母さん、妹さんと一緒に住んでいました。その後、ハマスちゃんが住んでいた地域でも武力衝突がしばしば起こり、ハマスちゃん一家は危険を感じて州都のアル・ハツムに避難しました。避難した州都アル・ハツムには、ハマスちゃん一家のように内戦による武力衝突の危険をさけるために避難してきた人たちがたくさんいました。


イエメン地図__出典情報つき_アル・ハツム.jpg
アル・ジャウフの地図


ハマスちゃん一家はたまたま空き家だったところを見つけることができたので、そこに住み始めました。しかし、少しのお金と衣類だけしか持って避難することができなかったため、生活に必要なものが足りませんでした。また、お父さんは新しい仕事を探しましたがなかなか見つけることができず、生活費も切りつめて不便な生活をしていました。

ハマスちゃん一家が避難生活を送っていた2017年の5月頃から、イエメン国内ではコレラの感染が急速に拡大しはじめました。ハマスちゃん一家が住んでいるアル・ジャウフ州ではまだ感染者も少なかったのですが、首都のサナアでは衰弱した子どもがたくさん病院に運び込まれているというニュースも伝わって来て、お母さんは心配になりはじめました。州都アル・ハツムには保健センターがありますが、ここしばらくは閉鎖されたままでした。ハマスちゃんの両親はどのようにしたら子どもをコレラの感染から守れるのかわからないまま不安な毎日を過ごしていました。


コレラ患者_from_New_York_Times.jpg
病院でのコレラ患者の様子 New York Times(注)


そんなとき、ハマスちゃん一家は、石鹸、洗剤、シャンプー、バケツ、歯ブラシなどがセットになった「衛生キット」をADRAからの配布物として受け取ることができました。


衛生キット.jpg
ADRAからの衛生キット


ハマスちゃんのお母さんは衛生キットを受け取る際、「啓発セッション」を受けました。このセッションでは衛生キットを受け取りに来た人たちに対して、手洗いや清潔な水を飲むことで病気にかかりにくくなるといったことがADRAスタッフより説明されます。ちょうどコレラ感染が広がりはじめた時期だったため、コレラ感染予防についての話も行なわれました。ハマスちゃんのお母さんもコレラ対策について学ぶことができました。


啓発セッション.jpg
コレラ対策などの啓発セッションの様子


後日、ADRAスタッフが衛生キット配付後の様子を確認するためにハマスちゃんの家を訪ねました。ADRAスタッフがハマスちゃんに「手の洗い方、知っている?」と聞いたところ、「うん、知っているよ」と答え、手を洗う様子を見せてくれました。


ハマスちゃんとADRAスタッフ.jpg
スタッフに手の洗い方をみせるハマスちゃん


病気や感染症にかかっても、内戦のために地域の保健センターが閉鎖されてしまっており、治療を受けられない人たちが大勢います。今回のイエメンで起きているコレラ流行の背景には、内戦による社会の疲弊も大きく影響していると指摘されています(注)。

ハマスちゃん一家のように避難生活をしている家庭は、避難先で清潔な水を得ることができなかったり、長引く避難生活の中で手洗いなどの基本的な衛生習慣がなおざりになってしまいます。このようなことからも、衛生キットの配付と衛生啓発などといった支援活動や、支援を受けた方々が家庭で衛生的な習慣を維持することがますます大切になっています。

ADRAは今後も裨益者の方々に寄り添った支援を続けていきます。皆様のあたたかいご支援を、引き続きよろしくお願いいたします。

※この活動は皆様からのご支援と(特活)ジャパン・プラットフォームからの助成を受けて実施しています。

(注) New York Times, 23 August 2017, “It’s a Slow Death: The World’s Worst Humanitarian Crisis”.

(イエメン事業担当:小出一博

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Posted by ADRA Japan at 10:00 | イエメン便り | この記事のURL