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(4/26) 南スーダン便りvol.71 世帯別トイレの建設方法をご紹介します。 [2017年04月26日(Wed)]
2013年12月以降、アフリカに位置する南スーダンでは各地で発生した戦闘がきっかけとなり、国外へ避難する人が後を絶ちません。隣国エチオピアのガンベラ州の難民流入地点には、これまで35万人以上の南スーダン人が押し寄せ、難民となっています(2017.3現在)。現在ADRAは、難民が大勢移送されているテレキディ難民キャンプにおいて、世帯別トイレの建設と衛生啓発活動を行なっています。

今回はADRAが事業の一環として建設を進めいている世帯別トイレの作成方法についてご紹介をしたいと思います。

テレキディ難民キャンプは3年前の2014年5月に開設され、現在69,792人(17,448世帯)が滞在しています。ADRAはこれまでテレキディ難民キャンプに1,900棟の世帯別トイレを建設してきました。

難民キャンプのトイレはキャンプが開設されてからの時間の経過とともに、造りの種類が違うものに移行します。まず、キャンプが開設されると衛生環境を即座に整えるため、ビニールシート製の緊急トイレを建設します。その後、トタン製でより強度のある公共トイレを建設します。キャンプが開設されてから6ヶ月以上が経つと、難民キャンプでの生活の長期化を見越して、家族ごとに使用することができる世帯別トイレの建設を行ないます。


P1050432.jpg
緊急トイレ

<世帯別トイレの造り方>
・穴の掘削と進捗管理
穴の掘削方法についてはADRAから指導を受けた難民がその他の難民の方々に事前に掘削方法を説明し、トイレを使用することになる世帯の難民が掘削を行ないます。穴掘り棒を使い、直径90cm 、深さ250cmまで掘り進めます。掘削するペースは人それぞれですが、早い人だと3日で掘ることができます。穴は深いので熱がこもるので、無理はせず、早朝と夕方の掘削を推奨しています。地盤が固い場合は穴に水を入れ、しばらく置いた後に掘ると地盤が柔らかくなり、掘りやすくなります。掘削途中、あるいは掘削が終了している穴にまだスラブ(コンクリート製の便器)がまだ被せられない場合は、子どもが落下しないよう、穴の周囲に目立つ目印をつけるよう難民に周知しています。 


P1050092.jpg
直径90cm 、深さ250cmまで掘り進めます


・スラブの製作
スラブとは穴の上に設置するコンクリート製の便器を指します。直径は120cm、重さは約150kgあります。ADRAが製作しているスラブには中にワイヤーのメッシュが入っており、スラブの強度を増し、破損率を低くする工夫がなされています。スラブの製作についてはADRAの工事監督がスラブ制作の監督となり、難民がスラブを製作します。まず、スラブの型枠にコンクリートを流し込み、足場や穴を形成します。その後、日陰や日向に置いたり、スラブに水をかけ、一定の湿度を保ちながら10日目になるまで待ちます。この期間は養生期間と呼ばれ、コンクリートの強度を上げるために必要な時間です。


スラブの型枠とワイヤーメッシュ.jpg
スラブの型枠とワイヤーメッシュ

型にはめる.jpg
型にコンクリートを流し込み、成形します


できたてのスラブ.jpg
成形作業が完了したスラブ


養生する.jpg
スラブの養生


・上層構造・スラブの設置
完成したスラブをトラックでトイレ建設現場に運び、掘削した穴に設置します。これで穴に落下する恐れもなく、安全な状態になります。トイレの上部構造(外装)はトタンとユーカリ等の木材を組み合わせて作成します。形は長方形で、公衆電話ボックスのような形です。ADRAの工事監督による指導の下で、大工作業の経験のある難民が上部構造を作成します。


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建築経験のある難民が上部構造を設置します


スラブの周りにコンクリートで台を作り、上部構造を組み立て、手洗いタンクを取り付けたらトイレは完成です。引き渡しの際には難民家庭に引き渡し記録台帳にサインしてもらい、維持管理用具としてブラシ、石鹸、南京錠を1世帯1セット渡します。また、トイレには内鍵がついており、女性が安心して使える仕様になっています。


Completed_latrine_-_Tierkidi_Refugee_Camp.jpg
完成した世帯別トイレ



Household_latrines_-_Tierkidi_Refugee_Camp_3.jpg
トイレを使用する世帯の家の近くに設置される


エチオピアには1日あたり約500人の南スーダン難民が現在も流入しています。ADRAは今後も必要とされる支援を行ないます。引き続き皆様の温かいご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

*本事業は皆様からのご支援とジャパン・プラットフォームの助成金で実施しています。

(執筆:マーケティング部 百々久美
Posted by ADRA Japan at 13:00 | 南スーダン便り | この記事のURL