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(6/14)【熊本地震】〜避難所への看護師チームの派遣〜 [2016年06月14日(Tue)]
ADRA Japanは、4月19日(火)から被災地熊本での支援活動を開始しました。活動を始めてから約2週間は、熊本市内を中心に、水や食料などの配付を行ないました。(ブログ記事「【熊本地震】〜被災者の方々への物資配付〜」)

物資配付と並行して、避難所などでの調査や、行政や他の支援団体と協議を重ねました。その中で、避難所で暮らす方々の健康管理が大きな課題としてあがりました。そこで、4月23日(土)からは物資支援も行ないながら、協力関係のある病院の医療チームと要請のあった避難所を巡回しました。4月27日(水)からは、専門職ボランティア派遣として、看護師の派遣を始め、5月8日(日)まで毎日、熊本市中央区の4つの避難所に看護師チームを派遣しました。


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(避難所で血圧を測るボランティアの看護師)


看護師チーム派遣では、1日あたり3〜5人の看護師に熊本市中央区内の避難所4カ所を巡回してもらい、避難者の体調変化を聞きながら血圧測定を行ないました。同時に、罹災証明の手続きは済んでいるか、自宅の被災状況や片づけの進み具合はどうかなど、一人ひとりにお話を伺いました。訪問を始めた当初は、避難者と看護師の間に緊張がありましたが、毎日、決まった時間に避難所を訪問することで緊張は少しずつほぐれ、避難者の身体的な変化だけでなく心理的変化に気づけるようになりました。

看護師チームの派遣期間中は毎日、避難所に常駐している行政の避難所担当者や巡回している医療班、また地域包括支援センターと情報共有を行ないました。この情報共有によって、支援を特に必要としている方々(高齢者の方や障がいがある方など)へのケアについて相談ができ、地域包括支援センターから行政担当部署や、他の地区の地域包括支援センターなどの他機関と連携して、避難所で暮らす方々の生活をサポートすることができました。


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(避難所巡回後の包括支援センターとの情報共有)


地域包括支援センターからは、
「毎日看護師チームが避難所を回って、被災者の方々の健康や抱える課題などを聞き取り共有してくれたので、包括支援センターとして支援を特に必要としている方々に、それぞれの状況あった支援を行なうことができとても助かった。」
「ADRAの看護師チームから引き継いだ情報を活かして、避難所閉鎖後に自宅に戻られた方々への調査やケアを迅速に行なうことができた」
などのお言葉をいただきました。


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(避難所での「地域包括支援センター」との情報共有)


また、避難所で暮らされていた高齢者の方は、「毎日、様子を見に来てくれたので安心して、いろいろと不安に思っていることを話すことができた。」と話されていました。


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(避難所で暮らす方のお話を聞くボランティアの看護師)


避難所の運営を担っていた町内会の方からは、「いろいろな医療チームが来てくれたが、大抵1回きりで、健康に問題があっても、その後のケアに繋がらなかったり、毎回、同じことを説明したりしなくてはならなかった。ADRAの看護師チームは毎日来てくれて、避難者一人ひとりの記録をチーム内できちんと共有してくれていたので信頼できた。」とのお言葉をいただきました。

チームの派遣を始めた頃は、4つの避難所で合計約540人の方々が暮らされていましたが、派遣を終えた5月8日(日)には、約30人まで減りました。派遣を始めてから約2週間のうちに多くの方々が自宅に戻られたり、新しい住居や別の避難所へ移られました。


この活動を通して、避難されている方々、そして避難されている方々を支えている方々のお役に立つことができ、とても嬉しく思います。熊本での緊急支援活動を支えてくださっている皆様のおかげです。心より感謝いたします。
特に、看護師チームの派遣を力強く支えてくださった熊本市中央区の地域包括支援センター「ささえりあ帯山」様、そしてボランティアとして参加してくださった計12名の看護師および薬剤師の皆様、本当にありがとうございました。


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(看護師チームの参加者)


次回のブログでは、現在南阿蘇村で行なっている福祉避難所への支援についてお伝えいたします。

ADRA Japanは被災地での支援活動を継続して参ります。今後とも、ADRA Japanへのご支援、ご協力のほど、どうぞよろしくお願い致します。

(執筆:事業部 前川 龍太

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Posted by ADRA Japan at 16:47 | 国内災害被災者支援 | この記事のURL