(7/2)東日本大震災 被災者・復興支援–125 〜職場体験 その3 〜緊張の東京本部訪問〜 [2014年07月02日(Wed)]
ADRA Japanは株式会社ユニクロ様と協力し、避難を続けている福島県立双葉高等学校の生徒が参加する職場体験プログラムを行ないました。このプログラムの最終日には、生徒が通うサテライト校近くのユニクロ小名浜店で「一日店員」をすることになっています。
プログラムに参加している1年生14人は、10回以上にわたる授業のなかで『ユニクロ小名浜店が地域で一番愛されるお店になるには?』という課題に取り組み、企業調査やアンケート調査、情報分析などを行ない、アイディアをまとめた発表の練習を続けてきました。 今回は生徒たちが東京ミッドタウンにあるユニクロ東京本部で、これまでの成果を発表した様子をご報告します。 サテライト校からはるばる3時間バスに揺られてユニクロ東京本部のオフィスに到着すると、社員の方々が温かく迎えてくださいました。発表の前には「若い層にもっと利用いただけるように、皆さんのフレッシュな視点を多く取り入れたい」というお言葉をいただき、生徒たちのやる気はさらに高まったようでした。 生徒から今回の受け入れに対してお礼のあいさつ 発表の前に、まずは社内見学をさせていただきました。 ユニクロの皆様が拍手で迎えて下さいました 出店開発部、営業部、マーチャンダイジング部、デザイナールームなど、通常は目にすることのできない場所をこの日は特別に見せていただきました。普段なじみのないオフィスの風景に、生徒たちは緊張した面持ちでした。 社内を回っているとき、営業部の方からは「震災後、被災地で店舗をオープンする原動力となったのは自らの東北の被災地での体験でした。皆さんは今やりたいことや悩みがたくさんあると思いますが、目標を持って、まずは目の前のことから始めてみてください」という将来へのアドバイスをいただきました。また双葉郡出身の社員さんは、ふるさとに寄せる想いなどを話してくださいました。 被災地から離れた東京でも、多くの方の復興に対する思いに触れることができました。 次に案内されたのは社内食堂です。東京の街を見渡せる33階にあり、その中でも一番眺めのよい席で楽しくお弁当をいただきました。 嬉しそうに昼食をとっていました 食事を終え、いよいよ発表が始まりました。 中には「原稿を忘れてしまった」という生徒もいましたが、前日まで何度も練習をしていたので発表はバッチリでした。 スライドを切り替えるタイミングも練習通り! 気になる生徒たちの発表の内容を、使用したスライドの画像とともに簡単にご紹介します。 ■A班:小名浜の名所と地元の人が写ったポスターを使うと、お客さんの親近感が増すのではないか ■B班:商品の信頼性を高めるために、取扱い説明書をお客様に渡したりQRコードを使ったりといった工夫をするとよいのではないか。 ■C班: 地域の人々に好まれる柄の商品を増やすとよいのではないか。 ■D班:地域性を考え、漁師、農家にアプローチした洋服を紹介するとよいのではないか。 小名浜の名所を背景にしたポスター(A班) QRコードを利用した取扱説明書の例(B班) 発表後はユニクロの社員の方々から「数字を根拠にした分析で、説得力があり大変よかったです」、「生徒の皆さんが提案してくれた地域の特性を踏まえたアプローチは、自分たちが大切にしていきたいものでした」との嬉しいお言葉をいただきました。 これまで数か月もの時間をかけて準備した発表は大成功に終わりました。生徒たちは「緊張したけど、できてよかった!」と安堵の表情を浮かべ、達成感でいっぱいの様子でした。 ミッドタウン店の店長さんにもごあいさつ 東京本部での発表はこれで終わりましたが、次はユニクロ小名浜店の店長さんへの発表です。生徒たちは今回の発表でいただいたコメントやアドバイスを参考に提案内容を修正し、小名浜店での発表に臨みます。果たして彼らの提案は、小名浜店でどのように評価されるのでしょうか。次回の報告をお楽しみに! この事業は、皆様からのご支援と、株式会社ユニクロ様の「復興応援プロジェクト」による助成金も受けて実施しています。 (執筆:東日本事業担当 合澤由夏) |
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