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クルクメールの挑戦![2010年12月15日(Wed)]
シェムリアップ州プノン・クーレンに伝統医療研修校の卒業生を訪問。

プノン・クーレンは、国立公園内であり、まだ地雷の汚染地域ということで、宿泊施設がない。今回は軍警察の特別な計らいで、卒業生バニー氏の客として滞在が許可された。いやいや許可は出ていない。バニー氏の村での信頼と、その場で渡した2箱のタバコに免じて黙認されたという方が正しい。これも将来のカンボジア国民の医療サービス向上のため。。。


正真正銘のオンボロカー

中古車のバン。傾いたサイドミラー、窓は閉まらず、サイドブレーキも利かない。正真正銘のオンボロカー。車にはお店のロゴや保健省からの認定書や保健省高官とのツーショット写真を張り付けている。
途上国では中古車の値段も高い。バニー氏は4,000ドルを出して、この車を購入。彼の収入から考えると大きな投資だ。

研修コースで保健省発行の「伝統医療師」定証を得た。店の通りに面した壁に認定証を立てかけていると通行人が覗き込んでは声をかけてくる。「今までよりも顧客に信用される!」と実感した。バニー氏は勝負に出た。材料の粉砕機と製粉機に各800ドル。錠剤製造機2000ドル。車に4000ドル。仕事の効率が上がった。

この村には300人ものクルクメールがいる。しかし殆どが参拝者や観光客目当て、地域住人が訪ねるクルクメールは、バニー氏と、もう一人の卒業生プーハイム氏の2名だけだ。バニー氏は、貧しい家庭に生まれ12歳で寺に出された。父親もクルクメールであったが、父が他界すると母親の店を手伝うために還俗。父親から学んだ知識とその後、義父からクルクメールの知識を学び伝統薬販売を始める。寺で学んだ英語も観光客へのセールストークに役立った。

車が手に入り、これまで小まめに収集していた全国の顧客リスト一軒ずつに電話をし、伝統薬の配送サービスを始めた。配送先は10の州におよぶ。これまで1年間で捌いていた商品は2カ月で完売。薬の製造工程以外は家族と全国を周る生活が始まった。給油代は高いが収入は少しだけ良くなった。販売する伝統薬の登録代は1種類につき州の役所へ50ドル。全国への販売許可には1500ドルの登録料が課されている。なかなか金儲けしづらいシステムだ。借金も返していかなければならない。子供の教育のためにはシェムリアップの街に住居を構えたいと思っている。
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https://blog.canpan.info/acupuncture/archive/109
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