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松井 二郎
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引っ越せば治る? シミュレーションその2 [2016年07月08日(Fri)]

  ◆続・クローン病中ひざくりげ(150)
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 思ったとおり、いや、思った以上だぞ、これは。やっぱり引っ越せば治るんじゃないか!
 いや……これはしかし、ひとつの事例だ。サンプルとして少なすぎる。これで「電波塔から逃げれば治る」と断ずるのは早計だ。ほかに事例はないか?
 いっぱいあった♪ ――

          ◇

 「あんな危険なものを勝手に建てて、人の生活を破壊して、これは人格権の侵害だ」
 「これをほっといたら、自分が崩壊する」
 そんな強い思いを語るのは、兵庫県川西市の「電磁波公害をなくす会」(2008年に解散)代表・山路須美子さん(2008年当時65歳)。彼女の家から約50メートルのところ、同市清和台西1の阪急バス営業所敷地内に高さ20メートルのNTTドコモ基地局が建ったのは2005年。同年12月に運用が開始された。すると、電磁波が放射された直後から、近隣の住民たちはさまざまな症状に悩まされ始めた。耳鳴り、頭鳴[ずめい](頭の中でキーン、シーンという音が聞こえること)、不眠、めまい、吐き気、こむらがえりなどなど。

 基地局から約170メートル離れたところにあるNさん宅では、2005年12月24日から、当時、12歳の男の子が、夜、眠れなくなった。眠ろうとするが眠れず、泣いて「出かけたい」と、車に乗り込むようになった。冬休みに入り、日中も家に居るときなどは、「居る」こと自体が「苦痛」のようで、すぐに「出かけたがった」。食事も落ちついて食べることができず、飲み込むように、「がぶ飲み」状態。そして、食べ終わると、すぐに「出かけよう」と、両親を促した。
 そのため、両親は、一日中、車を運転して、外で時間を過ごすこともあった。しかし、外出から戻って、家に近づくと、再び、家に帰るのを嫌がった。両親は原因がわからず、「この家あかんの!?」と、医者を求めてさまよった。
 その後、息子の症状が、「基地局から放射される電磁波に被曝したためだ」とわかったNさんは、電磁波を防御するシールドクロスを買い、窓や壁に張り巡らせた。すると、息子ははじめて笑顔を見せ、落ちついて本を読みはじめた。

 2006年当時66歳のKさん(女性)は、4月10日、激しい嘔吐に襲われ、救急車で病院に運ばれた。いつもは70〜90の血糖値が340台にまで上昇し、血圧も急上昇した。調べても原因は不明だった。しかし、その後の40日間、Kさんは、「人(孫)の話が聞けない」「計算ができない」など、「頭がおかしい」状態が続いた。

 山路さんもこれまで経験したことのない「異変」に見舞われた。からだ全体に「擦り傷」ができ、いたるところで内出血をした。彼女の夫も、2007年6月、ひどいめまいに襲われ、玄関先でうずくまった。そして、「歩くと吐く」を何度もくりかえした。翌日、病院へ行き検査をしたが、原因は不明だった。

 山路さんら住民たちは、2007年1月、「電磁波公害をなくす会」を結成し、同年5月、住民10人が、NTTドコモ関西と、地権者である阪急バスに対して、基地局の稼動停止・契約解除・健康被害の損害賠償を求めて、大阪簡裁に公害調停を申し立てた。(中略)
 2007年12月、3回目の調停で、ドコモは、「2008年4月中旬稼動停止」「2008年6月14日までの完全撤去」を申し出、調停は取り下げられた。しかし、ドコモは「電磁波と健康被害の因果関係はない」という主張を押し通した。
 2008年4月3日、基地局は稼動を停止し、同21日、塔は完全に撤去された。住民側の勝利だった。近畿2府4県では初めての「稼動中の基地局」の撤去となった。

 電磁波のとまった4月3日、その朝、眉間にしわを寄せてからだの不快感を表していたNさんの息子が、正午前、突然、「ワッハッハ」と笑い出し、弟と「くすぐりあい」を始めた。その時間は、ちょうど、電磁波がとまった午前11時ごろだった。電磁波に敏感な子どものからだが、自然に反応したのだろう。
 住民は約2年半ぶりに、電磁波被曝から解放された。その間、不眠に悩まされていた住民たちは、やっと「安眠」を取り戻した。
 Kさんは電磁波がとまってから「からだが軽くなった感じがする」と、言った。そして、基地局が電磁波を放射し続けている間、「ガーガー、ビーピー」とノイズがはいり、まともに聞けなかったラジオがちゃんと聞けるようになったと、喜んだ。

 そして、基地局から50メートルのところに住んでいたBさん(2008年当時65歳)。彼女は長年、持病があり、常に体調が優れなかった。そのため、電磁波が放射されだしても、健常者のように、急激な体調悪化は特に自覚できなかった。ところが、電磁波がとまってから、「からだが軽くなって、楽になった」と、感じられるようになった。

古庄弘枝『見えない汚染「電磁波」から身を守る』

          ◇

 ――わたしも「Bさん」と同じじゃないの!?
 だったら、ここを逃げ出せば「からだが軽くなって、楽にな」るのでは……。
 さらに、つぎのエピソードがすごい。――

          ◇

 特記すべきは、彼女の飼い犬だ。その犬は2006年ごろから毛が抜け始め、獣医に診てもらっても原因がわからず、皮膚病に効くという薬を塗っても効果はなかった。「丸はげ」状態で、「なんと哀れな犬か」と、近隣の人たちにみられていた。その犬が、電磁波がとまってから、少しずつ白い産毛が生え始め、2010年1月現在、茶色のフサフサの毛をもつ犬に蘇ったのだ。

(同)

          ◇

 ――これで決まった。「電波塔から逃げれば治る」のは、もはやレアケースとはいえない。レアケースとしても、試す価値はある。
 逃げて、クローン病がどうなるか、実験してみてもいいんじゃないか?

 (つづく)




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 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 「電磁波のせいだ」と思っていた人は「電磁波が止まりました」と聞くだけで良くなるが、犬には効かん。





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引っ越せば治る? シミュレーションその3 [2016年07月18日(Mon)]

  ◆続・クローン病中ひざくりげ(151)
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 たまたま、電磁波が止まったのと病気が治ったのと同時だった人が、たまたま、同じマンションに複数名いた、だけ、かもしれない。たまたま、そのとき犬に毛が生えてきた、のかもしれない。電磁波が犯人ときめつける証拠は、ない。
 だが、電磁波が止まったからみんな治った、のかもしれない。その状況証拠は、ある。
 わたしも引っ越しをしてみてよさそうだが……あと1つだけ事例をみておこう。――

          ◇

 2009年8月、現場で、問題となっている3階建てアパートの屋上に建つ3本の基地局アンテナを見た。アパートの横に別に設置された電源施設の大きさが、放射している電磁波の強さを象徴しているようだった。
 「大貫5丁目KDDI携帯基地局を撤去する会」(「大貫中区健康と財産を守る会」を発展解消させ2008年10月31日に設立)代表の岡田澄太さん宅は、この基地局から45メートルの距離にある。岡田さんは、1998年から3階建ての自宅兼事務所の1階で、税理士事務所を開業してきた。しかし、2006年10月30日(推定)から電磁波が放射されだしたため、妻のYさんともども、「耳鳴り」「不眠」などに悩まされ、家に居られなくなった。そのため、2007年1月1日から、10キロメートル離れた実家に避難した。同年2月からは、事務所も別の場所に移した。

 田畑も残る大貫町の住宅地にKDDIが基地局を建設し始めたのは、2006年9月18日。住民らは、アパートのオーナーとKDDIに対して、工事の停止を求めたが聞き入れられず、同年10月30日、電磁波は放射されだした。その直後から、周辺住民は「キーンという耳鳴り」「頭痛」など、さまざまな症状に悩まされ始めた。
 2007年2月27日、住民たちの強い働きかけで、KDDIによる電磁波測定が行われた。それによると、岡田さん宅3階で、2GHz帯域で4.428μW/cm^2という値が計測された。
 これは、携帯電話を使用中の電磁波強度に等しい。つまり、住民たちは、一瞬も途切れることなく365日、携帯電話をかけているときの、頭への照射量とほぼ同じ強さの電磁波にさらされていることになる。

 また、その計測の際、一時的に、KDDIの基地局から出される電磁波が止められた。すると、岡田さん宅3階で、(1)2GHz帯域では0.00014μW/cm^2、(2)全帯域(75MHz〜3GHz)では、0.02049μW/cm^2だった。この値を、世界でもっとも安全な(厳しい)規制値を採用しているオーストリアのザルツブルク州の規制値(室内で0.0001μW/cm^2以下)に比べると、(1)で1.4倍、(2)で204.9倍になる。KDDIが電磁波を止めているときですら、すでに、ザルツブルク州の規制値と比較にならないほど高い値が出ていた。
 電磁波が一時的に止められたとき、Yさんは、「からだがすっと楽になり、肩が軽くなった」という。その場に居合わせたほかの住民たちも、みな一様に「からだが軽くなった」と感じたという。

 2007年5月、住民による1回目の健康調査が行われた。すると、42世帯・63人が「体調不良」であることがわかった。
 また、同年11月29〜12月1日の3日間、住民らの強い要望から、延岡市も「健康相談」を行った。相談に訪れたのは延べ60人。そのうち45人が、基地局の設置後に、「耳鳴り」「肩凝り」「不眠」「鼻血」などの症状が出たと訴えた。自覚症状でもっとも多かったのが、「耳鳴り」の31人だった。
 2008年7月には、住民による2回目の健康調査が行われた。すると、回答のあった149世帯のうち79人が、「体調不良」があると答えた。約1年たって、「体調不良」者の数が16人増えたことになる。

 2008年4月18日には、岡田さん夫妻を含む住民3人が、北里研究所病院を受診した。そして、3人の訴える「耳鳴り」などの症状が、「本人の思い込みのようなものではなく、身体的な不調である電磁波による愁訴の可能性が高い」との所見書を得ている。

古庄弘枝『見えない汚染「電磁波」から身を守る』

          ◇

 ――ウチの電磁波の値も調べてみたいが……計測器は3万円もする。調べなくても、状況証拠で、もはやじゅうぶん。
 決めた。
 すぐに引っ越すッ!

 (つづく)




 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 まもなく電磁波特集<前半>を終わります。
 執筆にあたって文献をあさりましたが、家電やケータイについて書いた本はいっぱいあるのにケータイ電波塔にふれているものがなかなか見つからず……唯一といっていいほど詳しく書かれていたのがこの本でした。

  古庄弘枝『見えない汚染「電磁波」から身を守る』
  http://amazon.co.jp/o/ASIN/4062726785/jironosyosai-22/





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電波塔からどれだけ離れれば安全なのか? [2016年07月28日(Thu)]

  ◆続・クローン病中ひざくりげ(152)
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 では、引っ越すのは決定として――電波塔からどれだけ離れたらいいのだろう?
 あせってはならぬ。せっかく住まいを移しても、移した先がまた電磁波の最強エリアでした、では笑えない。
 逆に、どれだけ電波塔に害があろうが「ここまで離れれば安全」という距離があるなら、解決だ。
 ……あればの話だが。
 淡い期待を寄せつつ調べてみると――

(以下は引用)

          ◇

 携帯電話や基地局などで健康被害を受けたとする訴えは世界中で続出している。
 これまで携帯電話基地局の周辺住民の健康調査はいくつか発表されているが、とくに注目されるのはフランス国立応用科学院のロジェ・サンティニ博士らが2001年11月に行った調査だ。
 これは基地局の近くに住んでいる人、そうでない人を含む530人を対象に(男性270人、女性260人)、基地局から自宅までの距離が個々の健康状態にどう影響するかを調べたものだ。参加者を基地局からの距離で「300メートル以上」から「10メートル未満」の6つのグループに分け、疲労感、イライラ感、頭痛、吐き気、食欲不振など16項目の健康影響について回答してもらった。(中略)

 この調査結果をみると、基地局から「300メートル以上」離れた所に住む人たちの健康影響を受ける割合は、ほとんどの項目で最も低くなっていることがわかる。そしてその距離が「200メートル以上300メートル未満」や「10メートル以上50メートル未満」「10メートル未満」など段階的に近くなるにつれて、割合はだいたい高くなっている。たとえば、疲労感を感じる人の割合は、「300メートル以上」で「頻繁に」が40.7パーセント、「非常に頻繁に」が27.7パーセントだが、「50メートル以上100メートル未満」では60.6パーセントと56.6パーセント、「10メートル未満」では76パーセントと72パーセントに増えている。頭痛に関しても、「300メートル以上」で「頻繁に」が15.6パーセント、「非常に頻繁に」が1.8パーセントだが、「50メートル以上100メートル未満」では40.6パーセントと36.7パーセント、「10メートル未満」では51パーセントと47.8パーセントに激増している。

 調査は結論として、「携帯電話基地局から300メートル以内に住む人々の多くが症状を訴えている。電磁波曝露から健康を守るということで言えば、基地局は人の住む場所から300メートル以上離して設置するのが望ましい」と提言している。
 フランスではこの調査が発表された頃から、携帯電話基地局をめぐる周辺住民の健康被害の苦情やトラブルが増え始めた。そして、「住宅地、学校、病院などから300メートル以内に基地局を設置してはならない」などの条項を含む法案が議会に提出された。

矢部武『携帯電磁波の人体影響』

          ◇

 ――ふむふむ、300メートル逃げればいいのね。
 ん? でも……ちょっと待て。「頻繁に疲労感を感じる人」は、100メートル未満で60パーセント、300メートル以上で40パーセント。
 これってどうなの?
 300メートル以上で10パーセントとか5パーセントとかいうなら、「じゃあ300メートルもより遠くへ逃げればいいよね」と納得するが、至近距離で60パーセントだったのがこれだけ離れても40パーセント「にしかなっていない」というべきではないか。これで、安全なところまで逃げたといえるか?
 それに、まえに引用したところに、電波塔のタイプによっては300から500メートルが最強圏、とか書いてなかったか。
 やばいやばい。300メートルは、たぶん、まだ、やばいぞ。

 (つづく)




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 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 あせってはならぬ。せっかく住まいを移しても、移した先がまた電磁波の最強エリアでした、では笑えない。
 メルマガ的には笑えるが。





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