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松井 二郎
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おしりの穴、動く [2013年06月08日(Sat)]

  ◆続・クローン病中ひざくりげ(46)
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 おいらにゃ3つの穴がある。
 おしりに3つの穴がある。
 1つは肛門、2つは痔瘻、おいらの名前も松井二郎(くどい)。

 その3つの穴のうち、1つに変化が起きた。
 穴が……

 移動したのだ。

 もちろん肛門は動かないので、痔瘻のほうである。

          ◇

 まえにも少し書いたが、肛門の左にできた痔瘻はチ●コまで広がっている(毎回伏せ字が登場するこのメルマガって一体……)。
 はじめは肛門のすぐ左が腫(は)れあがってそこにウミがたまっていたのだが、重力にしたがってなのか、ウミが下へ下へと広がっていき、肛門からチ●コにかけての皮膚が活火山の連山のごとく隆起(りゅうき)し、チ●コの横、正確にいうとタマ●゛クロの裏側までプニョプニョと腫れあがった。
 違和感、すごいんです。

 ほんとうは文字で説明するより、写真をお見せしたいのだが、つかまるのでやめておく。読者諸氏は可能なかぎり想像力をはたらかせていただきたい(いよいよ妙なメルマガになってきた)。

 ある日、このチ●コ横がひどく痛んだかと思うと、山の頂上が破れ、またも、穴ができた。じつはここ、まえからこうやって開いたりふさがったりしているのだ。
 かわって肛門左側の、さいしょに開いていた穴は、閉じてしまった。
 こうして、3つの穴のうち1つが移動したかたちになったわけである。
 すると、いままではウミが肛門の横の穴から出ていたのが、こんどはチ●コの横からネロネロ出てくるようになった。
 違和感、す、すごいィィィーんです。
 よりいっそう歩きにくくなり、よりいっそう起き上がるのもおっくうになって、またまた "ほぼ寝たきり" 状態に拍車がかかった。

          ◇

 また、ある日。
 郵便局へ行かねばならない用事ができたので、おそるおそる外出した。チ●コ横にあまりウミがたまっていないときを見計らった。
 それでも歩くたび、違和感、すごいィー。

 そぉっと、そぉーっと歩く。
 家から郵便局まで往復約500メートルであるが、いちばん心配していた右足の「ぐきっ」は、起こらなかった。
 え? もしかして、治った?
 その後もときどき外出したが、やっぱり「ぐきっ」とこない。
 な、治った! やった〜!
 "ほぼ寝たきり" の思わぬ収穫であった。

          ◇

 さらにまた、ある日。
 トイレでおしりをふいたとき、ペーパーにウミがついた。ウミはいつもつくのだが、あれ? この位置は……。
 閉じた穴のあたりじゃん。
 指でふれてみると、ネロッとした。まちがいない。ウミが出ている。
 閉じた穴が、また開通したのだ!

 その日から、チ●コ横にたまったウミはこの穴からもどんどん出て、すっかり、いや、すっかりとはいかず活火山はあいかわらず元気なのだが、違和感がだいぶ減った。
 「ぐきっ」も治ったことだし、そろそろあのスニーカーをはいて、念願のお散歩に行けるかな?
 いや、調子に乗っちゃいかん。もうちょっと様子をみよう。

 いま、おいらにゃ4つの穴がある。
 おしりに4つの穴がある。
 チ●コの横にも、あいてるぜ。

 (つづく)




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 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

kao05.jpg べつに、わいせつな文章がシュミなわけでは……。





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血の池ふたたび [2013年06月18日(Tue)]

  ◆続・クローン病中ひざくりげ(47)
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 便器のなかが、真っ赤になった。

 「わっ! 久しぶりだな、下血かよ」

 こんなことが、数ヵ月に1回、あるのだ。
 それでも、ここしばらくはなかったものだから、もう下血はおさまったのかな、と安心していた。そしたら、これだ。
 「大腸の、いつも痛むところから出血したんじゃ……?」

 ゆうべは腹が痛くて深夜まで眠れなかった。その後も、寝ついては1時間ごとに腹痛と便意で目をさまし、トイレにかけこみ、いや、そんな体力はないので、おじいちゃんがよろめき歩くようにして用をたしに行っていたのだ。
 で、朝イチでこの出血である。
 なんだ? なにが起きた?

          ◇

 出血は1度ではなかった。
 その日のうちに2度あった。
 3度あった。
 3度目に及んで、松本先生に電話をかけた。
 「数ヵ月ぶりに、下血したんです。まえの晩に、おなかもすごく痛みました」
 「その血は、どんな色?」
 「もう、絵の具でそめたように真っ赤です」
 「それならばおしりからだと思うよ。腸で出血しているときは真っ黒になるのや。痔瘻はどう? 痛い?」

 えっ! おしりから?

 そういわれれば、ここのところずっと、肛門に指の関節ひとつ入れたあたりが(怪しい表現スマン)針で刺されるように痛かった。ここからチ●コの横までトンネルができているのだ。ゆうべもずいぶん痛かったのだが、腹痛のほうに気をとられていた。
 「はい、かなり痛いです」
 「うん、そこから出ているんだ。血を止める漢方、出しておくから」
 えっ! そんなのもあるんですか?
 なんでもアリだな、漢方……。
 ともあれ、

 あ〜、よかった!

 腸からの出血じゃないなら、心配ない。

          ◇

 漢方薬は翌日届いた。
 「お薬の説明」を読むと、こう書いてある。よくわからないが、わかる人もいるであろうし、とりあえず記録しておこう。

  「・花扇カンゾウ……マメ科、バッファー作用、
   平滑筋弛緩作用

  ・花扇ジオウ……ジオウの根、滋潤作用、
   補血強壮、止血

  ・花扇シャクヤク……芍薬の根

  ・花扇センキュウ……マルバトウキの根茎、
   のぼせをとり、充血を去る

  ・花扇トウキ……セリ科トウキの根、血管拡張剤、
   血の循環をよくし、貧血を治す」


 あいかわらずおがくずにしか見えないこれらの生薬をナベで煎じると、あいかわらずすごいニオイが立ち、あいかわらず、……いや、こ、これは!? かつて見たことのない黒い液体ができあがった。
 飲んでみると、

 別の意味で血が止まりそうな味である。

 4度目の下血は、なかった。

 (つづく)


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  松本医院ホームページ http://www.matsumotoclinic.com
  熟読のうえにも熟読されてからになさいますよう、
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 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

kao05.jpg 最近また松井痔瘻と変換される……。





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うかつだった [2013年06月28日(Fri)]

  ◆続・クローン病中ひざくりげ(48)
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 2012年7月(治療開始から2年3ヵ月)。

 うかつだった。
 「いでででで」
 歯が、痛い。

 ふだんはなんともないのだが、食事をしだすと、左上の奥歯がズキズキ、いやズキズキというかんじではない。ズーンと、重くのしかかるような痛みがおこり、さらにそれが時間の経過とともにグワ〜ン、グワ〜ンと、目や頭にまで響きだし、そうなると噛むのをやめたあとも数時間、日によっては丸一日、そのグワ〜ン、グワ〜ンが続き、あまりの痛さに、上の歯と下の歯を触れ合わせることもできず、口をぽかんとあけたまま、終日、眉をしかめ、うう、とか、ああ、とか、悲鳴とも嘆きの声ともつかぬ奇声を発しつつジッと寝ているしかないのである。

 「きっと、歯磨きサボってたからだ……」
 日によって歯を磨いたり磨かなかったりしていた。うかつだった。クローン病で、こう、あちらこちらが痛いと、もうこれ以上どこも悪くなるところはないという漠然とした思いこみのようなものが、たしかに、私にはあった。
 そんなはずはないではないか。見よ。このざまを。

          ◇

 歯を磨いたり磨かなかったりしていたのは、あまりにも体じゅうがだるいからだ。

「この地球って星はやたら重力が少なくてスイスイ動けらあ!」と言ったのはドラゴンボールのナッパだが、私の場合はその逆で、このごろ重力が10倍になった気がする。布団に体がへばりついているかんじである。さあ動くぞ、と思っても体がいうことをきかない。根性をふりしぼればなんとか立ち上がれるし、動きだしさえすれば動けるのだが、重力にさからって布団から立ち上がるまでがじつにつらい。

 ヘルペスのせいである。免疫力が高まってきたものだから、白血球たちは、ほうっておけばいいヘルペスウイルスまで見つけだし、彼らのすみかである神経もろとも攻撃し、そのために神経に炎症がおき、異常な信号を発しているからだるいのだ。
 このだるさのせいで、歯を磨くために洗面台にすがることもできない日がある、といえば、いかにだるいかがお分かりいただけようか。

 そんなわけで、べつにサボっていたわけではなくて、磨けなかったのである。
 そしたら、この、歯の痛みだ。
 腹痛と痔瘻の痛みだけですでに耐えがたいのだが、そこへ、耐えがたい歯の痛みが加わった。

          ◇

 「ああ、歯ぐきが腫(は)れていますね」

 歯科医は私の口のなかをのぞきこんで診断を下した。
 「虫歯じゃないです。体力が落ちたときなんかに、こうなることがあるんですよ」
 ふーん。そうなのか。歯みがきをサボったからじゃないのね。
 でも、これに懲(こ)りて、きょうからはどんなにだるくても歯を磨こう。このうえ、本当に虫歯にでもなったら目もあてられぬ。

 「お薬を注射しますね。チクッとしますよ」
 え? それって、痛み止めですか? それじゃ免疫力を下げてしまう……が、あの歯の痛み、というよりも首の上から頭の先までグワ〜ン、グワ〜ンと丸一日、殴り続けられるような痛みに耐えるストレスのほうが、よほど免疫に悪いと思われる。やむをえない。この薬は、必要悪としよう。
 「では、また1週間後にきてください」
 うっ。やはり歯医者、1回ではすまないか。

 ともあれ、これで、あのグワ〜ン地獄から解放されるのだ。あ〜、よかった。

          ◇

 2日したら、また痛くなった。

 例によって、なにかを噛みさえしなければなんともないのだが、ひとたび食事のために歯を使うと、またしても、左上の奥歯にズーンと、重たい痛みが突きあげ、まもなく歯から目へ、頭へと、痛みが増幅しながら広がり、思わずうめくほどで、こうなると上の歯と下の歯が触れただけでも痛く、口をぽっかり開け放っておくしかないのだが、そうしていてもいっこうに痛みがおさまらないのだ。日がな一日、横になって呻(うめ)いていることがある。

 腹と尻の痛みとあいまって、いよいよ夜も眠れなくなり、といっても途切れ途切れに意識は落ちるのだが、とたんに痛みで目がさめて、それからしばらく、ああ、ううと唸(うな)り、気がつけば朝になっており、やつれている私は、またしてもやつれた。

          ◇

 「ではまた1週間後にきてください」

 再び歯医者に行くと、またそう言われてしまった。
 ちょっと待ってください。いつになったら、通わなくてよくなるの? というより、いつ、この歯ぐきの腫れは引くんです?
 まあ、それがわからないから、また来てと言うのであろうが。
 3回、4回と通い、それでもいっこうにグワ〜ン、グワ〜ンはおさまらなかった。わずかな変化もない。

 なんか、おかしい。

 そういえば、歯医者さん、気になることを言ってたな……。
 「体力が落ちたときなんかに、こうなることがあるんですよ」
 うん? まてよ?
 "体力が落ちたとき"。そりゃ、免疫力が落ちたときだ。

 まさか! これもクローン病の治療による「免疫のリバウンド」なのでは?

          ◇

 松本仁幸先生に、電話でおたずねした。

 「リバウンドで、歯が痛くなることってありますか」
 「なに、歯が痛いの?」
 「はい」
 「歯肉炎やろ。そりゃヘルペスや」

 な、なんですとー!

 (つづく)


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 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

kao04.jpg 「ん? また新しいのがやって来やがったな!
 4つ穴ケツ野郎にヘルペスのだるさ、
 脳まで響く歯肉炎まで……
 ザコどもが……
 さぁて……どいつから片付けてやるかな!?」





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