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松井 二郎
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泣いて笑って光に向かって [2010年01月06日(Wed)]




   迎
         春




 ニコニコしていよう、

 と思っている。


 病は、つらい。

 あたりまえのことである。


 ただ、

 苦しいからといって、苦しげな表情をして
 いるのでは、

 あまりにも芸がないではないか。




 そこで、笑うわけであるが、

 やっぱり、ときには、
 胸がつまることもあるのさ。


 からだの痛みよりも、こころがうずく。

 自分のまいたタネ、身からでたサビにちがいないが、
 それでも、

 ばかだね、

 泣きたくなることがあるんだ。








 けれども、
 こうした感情のうごきがあること、

 それは「しあわせ」だ、とも、思う。


 木は感動できる?
 石が悶(もだ)えているのを見たことがあるか?


 まったく、なんの感情の起伏もない日々。

 それは冷たい牢獄のようである。


 そこを脱したこと、それはすなわち喜びであるのだ。

 いのちの躍動なのである。




 いま、私は、生きて、いる。




 苦あってこそ人は向上できる。

 よりよい状態を求めてのみ人は努力するからだ。


 そして


 苦しみが真に報われる世界まで、

 この苦しみこそが道をつけ、重い扉をひらくのだ。


 想像せよ。扉のむこうにあふれている、
 目がつぶれんばかりの歓喜の光を!








 歩こう、今年も。

 転んでいい。這(は)ってもよい。

 人から見れば、ぶざまであろう。


 しかし、この、よろばい歩く姿が、

 わが勇壮なる勝利への行進である。




 踏みしめよ、大地を。

 光に向かって突き抜けよ。


 一歩ずつ。

 いな、半歩ずつ。





          ◇


 旧年中は たいへんお世話になりました。

 本年もどうぞよろしくお願いします。


                     松井 二郎





 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 年末に聴いた
 ベートーヴェンの『第九』に影響されて書きました。

 例年どおり、コンサートに行く時間(とお金)がなくて、
 CDを聴いただけですが (笑)
Posted by 松井 二郎 at 15:47 | この記事のURL