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«「共生性」乳酸菌と「抗生性」乳酸菌は大ちがい | Main | ココが違う!「若者乳酸菌」と「老人乳酸菌」»
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乳酸菌に「老人」と「若者」がいる [2019年02月08日(Fri)]

  ◆NS乳酸菌とは
  4章 NS乳酸菌のすごさ(16)
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    「若者乳酸菌」と「老人乳酸菌」<前編>





 テレビCMでおなじみの映像だと、顕微鏡で拡大された乳酸菌の大群が、大腸菌の大群へワーッと攻めこんで「これが乳酸菌のパワーです!」と駆逐していく。
 だから乳酸菌というと、とにかく悪い菌を殺すもの、と、いつのまにか先入観をもっていた。乳酸菌に2つの性質があるとは、しらなかった。「抗生性」、つまり他の菌を殺そうとする抗生物質のような性質、そしてもう1つ、「共生性」、つまり他の菌と共存しようとする性質、の2つがあったとは。

 「抗生性」も大切である。だがもっとだいじなのは他の菌と共存・共栄する「共生性」で、死んだ乳酸菌にその「共生性」はないという。

(以下は引用)


          ◇

 たしかに死んだ菌でも、一定の効果は見られます。
 しかし、私が行なった実験では、発酵が進み乳酸菌がどんどん増殖して、たとえばヨーグルトが酸っぱくなったとき、そのなかには生きた乳酸菌もありますが、死んだ乳酸菌も増えています。
 死んだ乳酸菌が増えるにつれて、生きた菌は非常に増えにくくなります。死んだ菌も生きた菌も効果はいっしょという考え方は、われわれの研究の結論とまったく合いませんでした。

 なぜそんな考え方になるのか――。
 乳酸菌の効果というものを、1つの視点からしかとらえていないからだと思います。
 「乳酸菌は腸内菌分布を善玉菌優勢に整える」
 これ1つしか視点がないのです。

 私は乳酸菌の効果効能は、「若者乳酸菌」と「老人乳酸菌」の2つに分けて考える必要があると思っています。
 若い乳酸菌は、ヨーグルトでいえばまだ酸っぱくないヨーグルトです。若い乳酸菌は、元気があって増殖力もあります。そういう菌をお腹のなかに入れれば、腸内の菌分布を善玉菌優勢にしてくれる。だから若い乳酸菌は原生性が強く、「共生性」の働きがあります。
 その機能の違いを理解できなかったのは、乳酸菌なら、死んでいても生きていても効果があると思われていたからです。しかし、生きている乳酸菌と死んでいる乳酸菌とではまったく違います。

 十分な栄養があれば、生きている乳酸菌は急速に増殖します。しかし、培養タンクでは栄養分が限られていますから、乳酸菌は無制限に増えません。賢い菌は、栄養が足りないとき、人間や動物と同じように家族計画をします。そして対数培養の近く(増殖のピーク)になると、乳酸菌が「乳酸」(有機酸)をつくり出しながら、ほかの細菌に情報を送ります。その情報を送るのは、抗生物質の働きです。対数培養のピークの後、菌は自殺しはじめ、有機酸を出して酸味がだんだん強くなります。


金鋒[ジン・フェン]著『「NS乳酸菌」が病気を防ぐ』


          ◇


 酸っぱいヨーグルトって、乳酸菌が死んでたのぉ!? まだ死んでない菌も、お歳をめしていらっしゃる……。
 じゃあ、もっと酸っぱいキムチは、乳酸菌が豊富といっても老人ホーム状態で、さらに、買ったあともどんどん酸っぱくなっていくけど、あれはさらに乳酸菌が歳をとって死んでいってるわけだ。

 引用文は次回に続く。








 ◆ 編集後記
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 テレビで医者が「キムチは消費期限ぎりぎりに食べると乳酸菌がいちばん増えたところで食べられます」と言ってたけど、こんなこと知らないもんねえ。





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