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アミノ酸、おまえもか [2015年08月20日(Thu)]

  ◆続・クローン病中ひざくりげ(121)
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 このような恐るべき添加物、というより、毒物が入っているだけでも、“エレンタール”はやめるべきでないか。てか、もう、やだ。ぜってぇ飲まねぇ。

 しかし――そうするにはひとつ、心配がある。1年前にも実験的にやめてみたことがあって、消化のよい食事ばかりをとって過ごしたのだが、それでも5日で具合が悪くなり、体重も減ったので中止したのである。
 だが今回はちがう。
 “通常の食事にアミノ酸をプラスする”。
 これで結果は変わるはず!

 対策としては、これでいいはずである。
 しかし――そうするにはひとつ、問題がある。
 「カネがない。」
 諸君、闘病には、金欠病という合併症があるのだ。
 いま、飲まねばならない抗ヘルペス剤まで削っている有様だ。これをさらに削ったところで、あのバカ高い“アミノバクト※”の薬代は捻出(ねんしゅつ)できそうにない。(※アミノバクト……松本医院で処方されるアミノ酸の粉末。医薬品。抗ヘルペス剤同様、クローン病に効くなんて信じてもらえないため、保険がきかない。フガー!)

 「そうだ。薬局で売ってるアミノ酸ってどうよ?」
 わたしにも買える値段でアミノバクトの代わりになる商品があるんじゃないか。ネットで探してみよう!
 “アミノ酸 サプリメント”、と。お、いっぱい出てきたぞ。どれどれ……。
 「げ!」

          ◇

 <味の素 アミノバイタルプロ3600>

 原材料:還元麦芽糖、グルタミン、アルギニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、スレオニン、クエン酸、リジン、プロリン、メチオニン、ヒスチジン、卵殻Ca、ショ糖脂肪酸エステル、VC、香料、甘味料(アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物、アセスルファムK)、フェニルアラニン、トリプトファン、ナイアシン、クエン酸鉄Na、VE、パントテン酸Ca、VB6、VB1、VB2、VA、VD、VB12

(Amazonより)

          ◇

 アミノ酸よりも添加物のほうが多いじゃん! アスパルテームまで入ってる。これじゃエレンタールと変わらん……さすが味の素。ま、市販品ならばなおさら、味が良くないと売れないからねえ。やっぱ医薬品じゃないとだめなのか。
 そもそも“アミノバクト”の栄養成分ってどうなってんだ?

          ◇

 <アミノバクト配合顆粒>

 主成分:
L-イソロイシン、L-ロイシン、L-バリン 
4.74g

(All About 健康・医療より)

          ◇

 お! これってアミノ酸100%ってことお? でも口に含むと幽(かす)かにハッカっぽい(香料っぽい)臭いがするんだよな。添加物ゼロということではなかろう。それにアミノ酸は遺伝子組み換え原料とおもわれるが、どうせみんなそうだろうし、エレンタールとは比すべくもない。
 でもアミノ酸はたった3種類か。エレンタールは18種類あったが……これってだいじょうぶなの?
 必須アミノ酸って、いくつあるんだっけ。これも検索。

          ◇

 【必須アミノ酸】

 必須アミノ酸(ひっすアミノさん)とは、その動物の体内で十分な量を合成できず、栄養分として摂取しなければならないアミノ酸のこと。必要アミノ酸、不可欠アミノ酸とも言う。
 ヒトでは、一般に次の9種類が必須アミノ酸に含まれる。

 トリプトファン
 リシン(リジン)
 メチオニン
 フェニルアラニン
 トレオニン
 バリン
 ロイシン
 イソロイシン
 ヒスチジン

(Wikipediaより)

          ◇

 ふーむ。このうちの3つか、アミノバクトは。
 ただ、さらにウィキペディアを読むと、この3つが主な必須アミノ酸であるらしい。もともとクローン病は必要な栄養がとれてないんだから、重要なものだけとれりゃ、ま、いいか。
 さらに調べると、この3つを“分岐鎖(ぶんきさ)アミノ酸”というのだそうだ。
 分岐鎖アミノ酸とは――

          ◇

 必須アミノ酸9種類の中に分岐アミノ酸が3つあります。ロイシン、イソロイシン、バリンです。分岐アミノ酸はその化学構造が枝分かれしています。他のアミノ酸は枝分かれ構造を持っていません。そしてこの構造の違いがエネルギー源として代謝する組織を区別しています。体の中での役割が終わったタンパク質はアミノ酸に加水分解されて主に肝臓でエネルギー代謝されます。ところが分岐アミノ酸だけは肝臓で代謝できないのです。分岐アミノ酸をエネルギーに変換できるのは筋肉と脳です。筋肉や脳がエネルギーを求めていれば、分岐アミノ酸はこれらの組織に特別にエネルギーを供給できます。分岐アミノ酸を食べた場合も同様に筋肉や脳にエネルギーを供給します。このことは競走馬に分岐アミノ酸を食べさせて、たくさんの賞金を稼いだことで証明されました。しかし疑問があります。競馬は極めて激しい筋肉運動です。激しいスポーツをする人、激しく脳を使う人には有効なので「ほんと」ですが、普通に生活している人では分岐アミノ酸の摂りすぎになるので、アミノ酸栄養が偏るという意味で「うそ」だと思います。

 (コープこうべ商品検査センター「健康食品・サプリメントのうそ・ほんとVol.16」 http://www.kobe.coop.or.jp/kensa/katsudou/tsushin_vol38.html より)

          ◇

 最後の「うそ」とか「ほんと」とかいうのは、この分岐鎖アミノ酸が「アスリートに必要なサプリ」として売られているので、それがほんとに効くのかウソなのかを述べているのだ。
 ちなみに、その商品がこれ。

          ◇

 <大塚製薬 アミノバリュー パウダー8000>

 原材料:果糖、砂糖、食塩、酸味料、ロイシン、アルギニン、イソロイシン、バリン、塩化K、甘味料(スクラロース)、貝Ca、香料、炭酸Mg、乳化剤

 栄養成分:BCAA量:8000mg/袋

 内容量:47gx5袋

 商品紹介:大塚製薬がアミノ酸含有商品の実績を基に、BCAAに着目し開発した商品です。(中略)
 アミノ酸には飲料やサプリメントなど様々なタイプがありますが、ランナーにとって大切なアミノ酸とは、ランニング時に筋肉のエネルギー源となって、コンディションをサポートしてくれる持久系アミノ酸「BCAA」です。(中略)
 ランニングのような持久運動において、カラダは糖質や脂肪、血液中の「BCAA」をエネルギー源としますが、それがなくなると筋肉中の「BCAA」をエネルギーとして消費し、結果、筋肉の損傷や筋力の低下を招くことになります。そうならないためには、走る前からしっかりと持久性アミノ酸「BCAA」を摂っておく必要があります。

(Amazonより)

          ◇

 この能書きを、さっきのコープのホームページでは“「ほんと」ですが「うそ」”といっているわけですな。ちなみに「BCAA」が分岐鎖アミノ酸の意。
 原材料名を見ると、うーん、味の素とたいして変わらん。それにしてもどいつもこいつも人工甘味料だ。

  あわれなり
    サプリを飲んで
   ボケになる。

 む? ちょっと待て。1袋にBCAA8000ミリグラム含有って……1袋47グラムのうち、アミノ酸が8グラム?
 なんだよ! これもほとんど糖分じゃん!
 やれやれ。エレンタールといい、この手の商売はどこまで消費者の無知につけこめば気がすむのでしょーな。
 けっきょく1日検索して、ようやくまともな商品を2つ見つけた。

          ◇

 <ダグラスラボラトリーズ アミノグラムフォルテ>

 内容量:300粒

 主成分含有量(3粒あたり)
L-リシン 148mg
L-ヒスチジン 30mg
L-アルギニン 39mg
L-アスパラギン酸 74mg
L-スレオニン 41mg
L-セリン 53mg
L-グルタミン 230mg
L-プロリン 110mg
L-アラニン 34mg
L-シスチン19.4mg
L-バリン 71.5mg
L-メチオニン 32mg
L-イソロイシン 59mg
L-チロシン 16mg
L-ロイシン 102.1mg
L-フェニルアラニン 22mg
L-トリプトファン 13mg
L-グルタミン酸 15.3mg
L-オルニチン 10.7mg

(「ダグラスラボラトリーズ」ホームページより)

          ◇

 19種類のアミノ酸! これなら完全にエレンタールの代わりになる!
 お値段は、アミノバクト1包あたり……(計算中)……123円。おー! ほぼ半額!
 内容も、これ以上のものはなかったし、これで決まりか。

  (Amazonのページ)
  http://amazon.co.jp/o/ASIN/B0056JTLGY/jironosyosai-22/

 しかし――ひとつ、問題がある。
 「カネがない。」
 123円では、まだ高いのである。諸君、闘病貧乏とは、かくも烈(はげ)しき。
 そこで最終兵器。

          ◇

 <アルプロン トップアスリートシリーズBCAA>

 原材料名:L-ロイシン、L-バリン、L-イソロイシン

 栄養成分表示 ※1食分(5g)あたり
エネルギー 20kcal、タンパク質 5g、脂質 0g、炭水化物 0g、ナトリウム 0mg バリン 1250mg、ロイシン 2500mg、イソロイシン 1250mg

(「アルプロンラボ」ホームページより)

          ◇

 アミノバクトとまるっきり成分が一緒。それでいてアミノバクト1包あたり……(計算中)……47円ッ!
 底値キター! アミノバクトの4分の1ィィィッ!

  (Amazonのページ)
  http://amazon.co.jp/o/ASIN/B00F5NT918/jironosyosai-22/

 しかし――それでもまだ、問題があるのだ。
 「カネがない。」
 諸君、闘病貧乏というのはふつうの貧乏ではない。病気になってからでは遅い、のは何も治療の効きぐあいだけでない。コストパフォーマンスがあまりにも悪いのだ。くれぐれも平素から健康に投資していただきたい。
 で、どーするよ。

 (つづく)




 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 肉を減らせっていうけど、外出先じゃ豆腐食べらんないよ、というかたに、アミノ酸を飲むのはひとつの選択肢でしょう。
 けっきょく後者の商品を買いましたが、資金に余裕があれば前者の錠剤タイプがいいとおもう。粉末は、ま〜飲みにくいわ。





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