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松井 二郎
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ゆるモード断食10日間チャレンジ [2014年03月18日(Tue)]

  ◆続・クローン病中ひざくりげ(74)
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 じわ、じわ、ひどくなってきたのは下痢だけでなく、腹痛も、痔瘻(じろう)も、熱も、およそクローン病の症状すべてがひどい。

 「これ、ほんとに免疫のリバウンドなのか? う〜ん、なんか、へんだ。たんに体調が悪くなってるだけなんじゃ……」
 だとしたらなぜ?
 あ、まさか!
 鉄?

 じつは2週間前から鉄を飲んでいるのである。

          ◇

 「鉄の錠剤を飲みませんか」

 地元の病院の担当医さんが、血液の数値をみて言った。あまりにも長く貧血が続いているので、それを改善しましょうというのだ。
 「えっ、鉄、ですか」
 いりません。と内心では即答したが、う〜ん……いつもいつも勧められるものを断ってばかりなのも、申し訳ないし、私の肩身も狭い。免疫を害しないものなら、たまには受けいれ、私も病院も共存共栄をはかっていくのが好ましい関係、大人の態度であろう。
 それに、たしかに貧血はつらいのだ。歩いているとふらつくし、それ以前に寝ているところから起き上がるのがたいへんだ。トイレに行くために1日30回、ひどいときは40回くらい布団から起きねばならないのだが、それがいちいち重労働である。免疫とヘルペスとの戦いで脳神経10番に炎症が起き、そのせいでだるくなっているのだが、貧血によるところもあるだろう。これが改善されてトイレに立つのがラクになれば、たしかに、うん、ありがたい。

 「じゃあ、飲んでみます」
 こうして、朝夕1日2錠、鉄剤を処方されたわけなのだが、それをかれこれ2週間飲んでいるのである。
 考えてみたら、じわ、じわ、悪くなってきた時期と一致する。

 アヤシイ〜。

          ◇

 最初は何ともなかったのだ。
 いや、最初からおかしいことが、2つあった。

 まず、便が真っ黒になる。これは副作用として明記されているので驚くにはあたらないのだが、それにしても、汚い話で申し訳ないが、スミでも出たように見事に黒い。
 さらにこれが、汚い話で申し訳ないが、便器にへばりついて流れない。「大」で流しても流し残しが出てしまうのである。それどころか、汚い話で申し訳ないが、掃除しても黒い色が落ちない(掃除してくれるのは家内だが)。うちの便器には底に黒く色がついてしまった。賃貸だぞ、ここ。どーする。

 「これって……おなかも同じ状態になってるってことだよなあ?」
 便が異様に粘っこいためであろうか、汚い話で申し訳ないが、下痢なのに便秘とでもいうような、もよおしてつらいにもかかわらず便が出にくいのを最近感じていた。もしかして、おなかにずいぶん便がたまってしまっているのではないか? ちょっとふつうじゃない体調不良は、そのせいなのでは? 免疫が上がっていることを考えても、あまりにひどい。1日40回近いトイレは、とうぜん夜も含まれ、眠ることもできず、ただでさえやつれているのが、いっそうやつれた。

 こんなときは、アレだ。

 断食だ(オーッとぉ! ずいぶん久しぶりのワードが出たァーッ!)

 もし、たまった便が原因であるなら、いちどおなかをキレイにしてやらねば。それで体調がよくなったら、鉄剤が悪かったと確定する。

          ◇

 断食、といっても、ごくユル〜い断食をしようと思っている。

 まず、1日600キロカロリー飲むよう指示されている栄養剤(エレンタール)、これを、いままでは夜中に飲んでいたのを食事の時間に持ってくるのだ。飲む時間は昼から夕方にかけてとする。
 そのあとで、1日1食、夕食をとる。エレンタールと合わせて1日900キロカロリーといったところだ。
 ちなみに、一時期は見るのもイヤになっていた玄米クリームが、このごろはまたおいしくいただけるようになった。もっとも「なに食べてもええで〜」と言われているので、好き勝手に、カレールウを入れてカレー玄クリにしたり、シチューのルウを入れてシチュー玄クリにして楽しんでいる(作ってくれるのは家内だが)。これはうまい。ふつーに食事としてイケる。断食中はなるべくこの玄クリをいただくこととする。
 なお午前中は、これがなくては発狂してしまう手作りソイラテを1杯だけたしなみ(エスプレッソマシンがないのでコーヒーに豆乳を投入するだけのなんちゃってソイラテだが)、あとは漢方薬と青汁を飲むだけとする。

 以上、久しぶりに甲田療法の、"半日断食" よりは厳しめ、"本断食" よりはユルいモードをやってみようというわけだ。
 さあ〜、どうなる?

          ◇

 1日目。
 まだ体調に変化はない(あたりまえ)。明日どうなるかが楽しみだ。
 ゆるモードながら、久しぶりの断食はやっぱりおなかがすく。
 だがそれがいい。

 2日目。
 さっそく変化あり。
 便が! 出るわ、出るわ。汚い話で申し訳ないが、「おいおい、いったいどこからこんなに出てくるんだ?」とツッコミたくなるくらい出る。
 どこからも何も、自分のおなかからに決まっているのだが、それにしても、こんなちっこいおなかに、こんなにたまっているものか。断食は経験済みだけれど、久しぶりなものだから、あらためて驚いた。
 それにしても、ああ、おなかがすく。
 だがそれがいい。

 3日目。
 宿便らしき便がどんどん出る。そして、ちょっと、体調よくなる。やっぱり鉄の錠剤がアヤシイと判断、この日をもって飲むのを中止した。

 4日目。
 体調、だいぶよくなってきた。引き続き宿便がガンガン出る。そして、
 「うおっ! なんじゃこりゃ?」
 汚い話で申し訳ないが、トイレットペーパーに何やら真っ黒いカタマリがついた。
 これは……て、鉄の錠剤だ!
 カタチは崩れているが、あの錠剤にまちがいない。きのうから飲むのを中止してるのに!
 やっぱりこいつは、アヤシイ〜。
 飲んで貧血を改善するどころか、これのせいで起きるのもシンドくなったのだ。

 以後、5日目、6日目と、日を追うごとに体調がよくなっていった。そして、食べている量よりも多い便が、毎日出た。
 1週間で、体調が、元に戻った。おなかの痛みがずいぶん減り、下痢も1日25回ていどに。熱ももう出ない。そしてなんと、クローン病が治るまではどうにもならないと思っていた痔瘻(じろう)のウミまで減った。断食前は午前からヘトヘトだったが、午後も仕事ができる!
 だ……断食おそるべし。
 いや、宿便がおそるべし、だ。これだけの悪さをしていたのだ。
 「免疫のリバウンドじゃなかった。宿便で体調を悪くしてただけなんだ」
 宿便の怖さをあらためて思い知った。甲田療法の偉大さも。
 そして、鉄の錠剤。もうぜってぇー飲まねー。

 10日目。
 宿便はだいぶ出尽くしたかんじがする。おなかがずいぶんへこんだ。それでも、まだ、食べたよりも多い量の便が出てくるのだ。このようなユルい断食では、10日やっても宿便一掃というわけにはいかないようだ。
 けれども、まあ、目的であるところの体調の回復は、成った。このへんで、もういいかな。

 ユルユル断食、終了〜。おつかれさまでした!

 ところで体重はどうなった? 1ヵ月前は46.5キロあったけど、46キロくらいに落ちてるかもなあ。どれどれ。
 「げっ!」
 よ、44キロ……。
 まあ、しかたのない代償だ。勲章であろう。やつれた顔が、いっそうやつれた。
 だがそれがいい。

 アパートから外に出て、ちょっとぶらぶらしてみる。
 うん、歩ける、歩ける。
 川が見えるご近所一周コースに出ようかとも思ったが、やめておいた。きょうのところはこれで上出来。

          ◇

 なお、おなかの痛みであるが、減ったといっても相変わらず痛い。身がよじれるほどだ。やっぱりこれはヘルペスなのか。なら、免疫も上がっていると考えていいのか。
 それならば。
 痛いのは、つらい。だがそれがいい!

 (つづく)




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 ◆ 編集後記
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kao01.jpg 「だがそれがいい」とは
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