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松井 二郎
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『1日2食の健康革命』のバックナンバーです。

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人気連載中の 『くろーん病中膝栗毛』 第1話から読むには、こちらから

私はきみを死なせたくない [2012年04月28日(Sat)]

 ねえ、きいてきいて!
 この『1日2食の健康革命』が、まぐまぐさんの『アルファメルマガ』で紹介されたよー♪
 http://www.mag2.com/o/alpha/2012/0412.html

 わ〜い!
 『1日2食の健康革命』が、じつにッ! じつに懇切丁寧に紹介されているッ!
 記者さんと私(松井)とのインタビューも載ってるぞ。
 「どんなことを心がけてメルマガを書いていますか?」
 とかの質問に答えてます。かなり、まじめくさって回答してます(笑)
 よかったら読んでみて♪
 http://www.mag2.com/o/alpha/2012/0412.html

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          ◇

 では前回のつづき。
 アルファメルマガで紹介されていた1日2食の話では


 あ り ま せ ん 。


 登録したばかりの方は面くらうでしょうか……。
 2食のことは、この話が一段落したらまた書くのですけれど、いまは連載のとちゅうなので、あとの楽しみにとっておいてくださいね〜。

 それではいきます。
 あ、初めての方は、バックナンバーのここから読み始めるとわかりやすくなりますよ。




 ◆続・クローン病中ひざくりげ(5)
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 甲田光雄先生が亡くなられたあとも、私は先生から受けとった治療メニューの紙をみてその療法にいそしんでいた。

 先生のご存命中は、数ヵ月ごとに大阪の甲田医院を訪れ、「うん、よくなっとるでー」とか、「こりゃアカンで」とか言っていただき、いずれの場合でも、それが励みになっていた。
 しかし、先生なきあとは、誰も、何も、言ってくれない。なんともさびしい気持ちであった。
 いや、さびしいだけではなく、だいじな問題があった。
 いまの自分の病状がわからないのである。
 「病状の確認だけは、現代医学に頼らなくてはいけないか」
 そう思い、近所の病院に足を運んだ。

 さいわい、担当医は甲田療法を知っていた。
 「甲田療法で治したいので薬は出さないでください」
 と言うと、その希望に応じてくれた。
 診察は、毎回かんたんな触診(しょくしん)と、ときどきの血液検査ですみ、「よくも悪くもなっていません」と告げられて終わっていた。そして半年に1回、大腸をカメラでみる内視鏡(ないしきょう)検査をした。
 治るまで、この生活を続けるのだ。私はそれで何の疑問も持っていなかった。

          ◇

 気持ちが一変したのが、平成22年4月のことである。
 松本仁幸医師と出会って、クローン病の謎がすべてとけた。
 同時に、病状は血液検査で完璧にわかるので内視鏡など不要であるという事実、さらに一般的におこなわれている医療は受ければ受けるほど病気が治らなくなるという現実も知ってしまったのである。

 それからは近所の病院へ向ける足が重くなった。どうしたらいいかわからないまま、その病院の診察室に入った。
 「えーと、では松井さん、いま体重は」
 「42.5キロです」
 「あ、減りましたね。便はどんな便が出ますか」
 「軟便で、ときどき泥状です」
 「血便は?」
 「うすくピンク色に血が混じっていることがあります」
 「便の回数は」
 「20回から30回です」
 「ああ、ひっきりなしですね。それじゃ仕事どころでないでしょう」
 仕事はしてます。と言いたかったが、たしかに残念ながら、いまでは横になっているときのほうが多い。

 「では血液検査の結果をみていきましょう。アルブミンが2.6まで下がっています。栄養が足りていません。貧血にもなっています。それとCRP、炎症の値が10.3です。0.3以下でなければならないのが、10.3です。よくこれをガマンしているなあという感じです」
 医師はパソコンの画面から視線を私にうつし、
 「いままでは、様子をみましょうですませてこれましたが、もう悠長なことは言っていられません。命が危ないところまできています。入院が必要です」

 前回も「入院してはどうですか」とは言われていたのだが、今回は語気に迫力がある。
 「入院したら……どんな治療になるのですか」
 「レミケードを点滴します」
 げっ!
 それは、冗談じゃない。
 レミケードとは、一発打てば免疫の動きを8週間ピタリと封じこめるという恐るべき薬である。クローン病が治る希望は摘(つ)まれる。

 「あとは絶食です。栄養は静脈から点滴するのでおなかはすきません。これで炎症がきれいにとれます」
 治るという意味ではない。食事に含まれる化学物質を遮断し、さらに薬で免疫を止めることで化学物質への攻撃もできなくするのだから、一時的にはおさまるのだ。しかし、ひとたび止めた免疫は、薬が切れたあと遅れを取り戻そうと暴れ狂い、そのときの症状は激烈をきわめることになる。
 こんなこと、世界中で松本仁幸医師とその患者しか知らない。一般の医師は、あくまでも善意で、この間違った医療をすすめるのである。

 とりわけ、私のこの担当医は熱血漢であった。
 医師は紙にペンを走らせ、
 「いまの松井さんの腸は……これ、腸の断面です」
 と簡単な図をかき、
 「いまのまま放置すると近いうちに起きるのが、いや、もういつ起きてもおかしくないのですが、腸のなかの炎症が腸の外まで達して、」
 腸が破れた図をかき、
 「細菌が流れ出て、腹膜炎(ふくまくえん)になります。こうなると敗血症(はいけっしょう)になり、待っているのは死です」
 死という字が書かれた。

 「もうひとつ、腸管の狭窄(きょうさく)がおきます。炎症が続いているということは、キズができては治りできては治りしているわけです。すると組織は厚くなってきます」
 腸がふさがった図を新たにかいた。
 「すると食べたものが通っていかず、つかえる。腸閉塞(ちょうへいそく)です。いずれの場合でも緊急手術になります。こういう手術では、助けられるかどうかわかりません。こうなる前に手を打つことが大事なんです」
 「先生、でもレミケードはどうしてもイヤなんです」
 「なぜ?」
 「免疫を落としますから」
 「どんな薬にも副作用はありますよ。どうも副作用を必要以上に怖がっておられるようですが、副作用を怖がるまえに、このままではクローン病で死んでしまいますよ」

 クローン病で死ぬ人は、実際はクローン病そのものでなく免疫を薬で止めてしまったためにそのあとでやってくる免疫の反撃が強すぎて死ぬ、つまり医療行為の反動で死ぬので、ほうっておいたなら死なないのだ。
 しかし医学界には医療行為をほどこしたうえでのデータしかない。ほうっておいたらどうなるかのデータはとっていない。だから、クローン病で死ぬのか、医療行為で死ぬのか、誰も知らない。少なくともクローン病で死ぬとは決めつけられないのである。
 それに私が恐れているのは副作用ではない。そんなものはどうでもよい。薬を使えばクローン病は治らなくなるのだ。

 が、そうは言えない。
 「私は免疫力を上げ続けて、それで治したいんです。だから、下げるものはすべてイヤなんです」
 「免疫っていってもねえ……。松井さんの場合、免疫が強すぎて腸に炎症がおきているんですから。免疫というのは必ずしもいいものではないんですよ。そもそも免疫というもの自体、つかみどころのないものでね」

 免疫ほど整然と秩序立ったものはない。自分に対して100%よいことしか行わない。生物が38億年滅びずにやってこられたゆえんがそこにある。
 それと、私の免疫は強くない。弱り切っている。リンパ球がふつうの人の15%しかない。死にぎわの老人レベルである。だから、ふつうの人なら起こせるはずの "クラススイッチ" が起こせずクローン病になっているのだ。

 が、そうは言えない。
 「……」
 私が言葉を探っているうちに医師が語りだした。
 「あと、私は東洋医学や民間療法はそうとう調べましたよ。もしかしたら何か、効くものがないかと思ってね。でも、ない。全然ない」
 ああ、それでは私がいくら話したところで愚かな患者の戯言(ざれごと)だろう。

 この医師は、人格者である。患者自身の方針を尊重もしてくださる。しかしそれは、患者が自分を死ぬまで治らぬ難病と認めたくないために必死にあがいて希望を探している、そのムダな努力を、あくまでも希望をつぶさないために尊重してくれているのであって、あくまでも医者は医者、患者は患者、医者はつねに正しく、患者はつねに愚かなのだ。

 「入院は……いまここで決めないといけませんか」
 「いますぐでなくてもいいですが、きょう明日には決断してくださいよ。それほど急を要する状態だということです。私は、きみを死なせたくない」
 最後のひと言は、ずしりと胸に響いた。心がこもっていた。

 (つづく)


 ※松本医院での診療を希望される方は
  松本医院ホームページ http://www.matsumotoclinic.com
  熟読のうえにも熟読されてからになさいますよう、
  お願いいたします。




 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 こんなときって、どうしたらいいんですかね〜?
 私はとんでもないことをしてしまいました。また次回。




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Posted by 松井 二郎 at 10:34 | この記事のURL